爪半月からわかる私たちの健康状態
爪は、想像するよりもはるかに多くの、健康状態に関する情報を私たちに伝えています。
爪にある三日月のような形をした部分は爪半月と呼ばれ、健康状態や病気を発症している兆候を示すことがあります。
それぞれの爪半月の理想的な形
小指の爪半月
ほとんど目に見えなかったり存在しないように見える小指の爪半月は、腎臓や小腸、そして心臓の機能と関わりがあります。
小指の爪半月が通常よりも大きくなっている時は、高血圧の可能性がありますので注意が必要です。
薬指の爪半月
薬指の爪半月は、生殖機能やリンパ系の機能と深い関わりがあります。
ここの爪半月がほとんど見えない場合は、代謝に問題が生じている可能性があります。
中指の爪半月
中指の爪半月は脳の機能や循環器系と深い関わりがあります。
中指の爪半月が見られない場合や無くなっている場合は、血管に何らかの問題が生じているか、高血圧の危険があることを示しています。
人差し指の爪半月
人差し指の爪半月がなくなったりほとんど見えない時は、胃腸や膵臓が機能不全を起こしているか、上部呼吸道で何らかの慢性疾患が発症してる危険があります。
親指の爪半月
他の爪半月と比べてかなり大きい親指の爪半月は、肺と脾臓に密接に関わっています。
親指の爪半月は、爪の約25%を占めていますが、25%以下の爪半月の場合は喫煙が原因の可能性があります。
また25%以上の大きさの場合は、高血圧の危険があります。
爪半月が大きすぎる場合
爪半月が大きすぎるかまたは小さすぎるかの判断がつかない場合は、爪半月が爪の半分以上のサイズになっていないかを確認してください。
心疾患、心拍数の変化、低血圧、または血流過多による高血圧の危険性があります。
また重労働に従事している人や、かなりのストレスを受けている人も爪半月が大きくなる傾向があります。
爪半月が小さすぎる場合
爪半月が見えない場合や爪の付け根からわずかに出ている程度の場合は小さすぎると判断してよいでしょう。
低血圧や循環器系の疾患、免疫システムや代謝の低下、または鉄分やビタミンB12の欠乏を示しています。
また糖尿病や血糖値の問題が発症していることもあります。
爪半月が見えない場合
爪半月が全く見えないからと言って、爪半月が全く存在しないわけではありませんが、全く消えてなくなっている場合は血液循環の問題、甲状腺の問題、ビタミンB12や鉄分の欠乏が考えられます
こちらの記事もご参考に:爪に白い線が現れるのはなぜ?消す方法は?
爪半月が変色している場合
爪半月の色が通常の白からグレイなどに変化している時は、休息が必要なサインです。
爪半月が影のような色になっている時は、消化機能に問題が生じて必要な栄養素を正しく吸収できていないことを示しています。
白い爪半月が自然な色で、この色を維持している時は健康状態が良いと考えてください。
爪半月は皮膚の色と比べるとやや暗い色をしているのが普通ですが、爪半月が紫などの色に変化をしている時は、血液の循環機能が低下し、各器官や体内組織に十分な酸素が行き渡っていないことを示しています。
こちらの記事もご参考に:爪の黒い線はがんの兆候?
またピンクや赤い色の爪半月は運動不足や肺機能の低下が考えられます。
爪半月が黒くなってきている時は、重金属汚染が原因で肺に問題が生じています。直ちに医師の診断を受けてください。
引用された全ての情報源は、品質、信頼性、時代性、および妥当性を確保するために、私たちのチームによって綿密に審査されました。この記事の参考文献は、学術的または科学的に正確で信頼性があると考えられています。
- Daniel CR 3d, Osment LS. “Nail pigmentation abnormalities. Their importance and proper examination”. Cutis 1982; 30: 348-360.
- Fawcett RS, Linford S, Stulberg DL. “Nail abnormalities: Clues to systemic disease”. Am Fam Physician 2004; 69: 1417-1424.
- Lakshmi, B. S., Ram, R., & Kumar, V. S. (2015). Nail changes in a renal patient. Indian journal of nephrology, 25(6), 383. https://doi.org/10.4103/0971-4065.152727
- Nail manifestations in systemic diseases medigraphic.com/pdfs/cosmetica/dcm-2011/dcm112h.pdf
- Sano, H., & Ogawa, R. (2014). Clinical Evidence for the Relationship between Nail Configuration and Mechanical Forces. Plastic and reconstructive surgery. Global open, 2(3), e115. https://doi.org/10.1097/GOX.0000000000000057