悪玉コレステロールをコントロールする食事
健康に問題があって、悪玉コレステロールを押さえる食事が必要だという人はいませんか?そういう人は時間を無駄にしてはいけません。生活習慣を改善するのが早ければ早いほど、体も良くなります。
次に、健康的な食事を取り入れて継続することの大切さと、それがコレステロール値をコントロールするのに果たす役割について解説していきます。読み逃さないでください!
食事、コレステロール、そして健康
動脈へのコレステロール(LDL)の蓄積は、心血管疾患の主なリスク要因の一つです。この問題は自覚症状なく進んでいきますが、コントロールを怠ると重大な結果を引き起こすことがあります。
コレステロール値に対して食事が果たす効果には制限があるものの、脂質の量をコントロールするのに役立つ習慣はいくつか存在します。
総コレステロール値が200 mg/dl以上の場合コレステロールが高いとされ、数値が250 mg/dl以上になるとより危険性が高いとされます。
ただし、これらの値については現在疑問も上がっています。今日の専門家は、心血管系疾患のリスクが、コレステロールそのものではなく低密度リポタンパク質(LDL)が酸化する過程にあると考えています。
コレステロール値は、多くの場合、遺伝的要因がその大半を決定します。しかし、食事を見直すことでコレステロールを多少調整することも可能です。
コレステロールとは?
コレステロールは、血液中で栄養を運ぶリポタンパク質のひとつです。細胞膜を作ったり、いくつかのホルモンや胆汁酸、ビタミンDやその他の体内に必要な物質の生成に必要な成分です。
コレステロールは主に肝臓などで合成されています。また、食事に含まれるコレステロールは、腸を通して体内に吸収されます。
しかし、量が多すぎるとコレステロールが動脈の壁に蓄積します。これによって、動脈硬化などの疾患の原因であるアテローム性プラークを大きくする炎症反応が起きます。
ただ、近年の研究ではこの関係性に疑問も投げかけられています。2017年に発表された研究では、コレステロール値そのものではなく、悪玉コレステロールの酸化が心血管系のトラブルと関連付けられています。
そしてこの酸化は、以下に関係があるとされています。
- 心筋梗塞
- 脳血管事故
- 肝臓や腎臓の疾患
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リスク要因
高コレステロールの多くの原因が遺伝です。両親から子供へ受け継がれ、家族の中で何人もが高コレステロールになります。この場合は身体が普通の人以上にコレステロールを生成しています。
その他、脂質の値に関連があるとされる要因が以下です。
- 食生活の乱れ(飽和脂肪や糖分の過剰摂取)
- 肥満または糖尿病
- 喫煙
- 座りっぱなしの生活スタイル
コレステロール値を調整する食事
コレステロール値をコントロールするための食事を計画するには、次のような基本的データを考慮することが大切です。
- 年齢
- 体重と代謝の問題
- 健康状態(病気の有無)
これらを踏まえ、LDL(一般的に悪玉コレステロールと呼ばれる)をコントロールするための食事は、身体が必要とする栄養素を含む健康的でバリエーションに富んだ食品をベースにしたものでなければなりません。
この意味で、コレステロール値が高い理由を見つけ、正しい治療と食事について指示を受けるために、医師の診察を受けましょう。
避けるべき食品
- 砂糖や甘いもの
- スナック類
- 加工食品
- 調理済み食品や揚げ物
- 硬化油を使って調理された食品
コレステロールを下げるためにおすすめの食品
- フルーツと野菜
- 脂肪分の少ない肉(鶏肉や七面鳥)
- 豆類(インゲン、エンドウマメ、レンズマメ)
- 青い魚やオメガ3を含む食品
- 全粒穀物(オーツ麦、オオムギ、コメ)
- 不飽和脂肪(オリーブオイル、アボカドオイル、種子類、ナッツ類)
学術雑誌「Archives of Medical Research」に掲載された研究によると、食物繊維や青魚に含まれるオメガ3不飽和脂肪酸は、脂質量をコントロールするのに効果的です。
コレステロールを調整するためにおすすめのメニュー
悪玉コレステロール(LDL)を調整するメニューは多々あり、先に述べたように各自の必要性に応じて変わります。
そこでここでは、基本的なおすすめ食品をベースとして、バランスのとれたおいしいメニューの一例をご紹介します。
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朝食
- 低脂肪牛乳をかけたフルーツ入りオートミール
- コーヒーメーカーで出したブラックコーヒー
- トマトの輪切りをのせ、エキストラバージンオリーブオイルをかけた全粒粉パンのトースト
午前のおやつ
- 全粒粉パンとオイルサーディンの小さめサンドイッチ
- ピクルス類(キュウリなど)
- ローストナッツ(揚げていないもの、無塩)
昼食
- レンズマメと玄米のサラダ
- アジのマリネ
- アボカド少量
午後のおやつ
- ナッツ類または種子類入り低脂肪ナチュラルヨーグルト
夕食
- 野菜のソテーまたは蒸し野菜
- 植物性ハンバーグ(レンズマメ、キヌア、またはインゲン)
- デザートに桃少量(お好みで)
悪玉コレステロールをコントロールするためのその他の習慣
食事は悪玉コレステロール(LDL)をコントロールするためのカギとなりますが、身体に影響を及ぼす他の習慣にも注意しなければなりません。
運動をする
日常的に運動をすることは、高コレステロール血症の予防と対策になります。毎日の運動、または少なくとも週3回の運動で、この問題の原因となりうる座りがちな生活スタイルの悪影響を避けられます。
- ウォーキングやジョギング、その他の有酸素運動を行うことで、悪玉コレステロール(LDL)の値を抑えることが出来ます。
- 最も理想的なのは、これらの運動と筋力をつけるエクササイズを組み合わせることです。
禁煙する
喫煙がコレステロールを増加させるわけではありませんが、HDL(一般的に善玉コレステロールと呼ばれる)の合成に影響を与えます。ですから、結果的にコレステロール値のコントロールに影響を与えます。
体重を減らす
バランスのとれた食事と運動は、健康的な体重を手に入れるために必要不可欠です。太り過ぎや肥満が健康に及ぼす影響をコントロールするためには、規律正しく根気よく続けることが大切です。
健康的な食事と運動でコレステロール値を下げよう
高コレステロールであると診断されましたか?注意してください!はっきりとした症状がなくても体内で様々な関連疾患を生み出してしまう可能性があります。ですから、コレステロールを下げるためのアドバイスをぜひ実行するようにしてください。
そのために、まずは医師の診察を受け、コレステロール値をコントロールするための食事を始めましょう。更に、継続的に運動をすることに重点を置きましょう。こうすることで、健康になってよりエネルギーを得ることが出来ます。
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- Torres N., Guevara Cruz M., Velazquez Villegas LA., Tovar AR., Nutrition and aterosclerosis. Arch Med Res, 2015. 46 (5): 408-26.