タンポポが湿疹に効果を発揮
タンポポは約1000年も前から多目的な療法として用いられおり、肝臓疾患から、消化器官の痛み、お肌のトラブルに至るまで治療することができるとされてきました。そして
近年、湿疹の治療においても注目されています。
「湿疹」とは皮膚炎の総称で、肌に炎症が起こることです。皮膚炎にはアトピーから脂漏性、アレルギーに至るまで、その種類は多岐に渡ります。
デンマークにあるオーデンセ大学病院の皮膚病学部門で実施された研究において、異汗性湿疹に苦しむ人々にタンポポが効果的であることが実証されました。今回は、その研究結果をご紹介します。
タンポポの自然な浄化力
今回ご紹介する研究は、20名の患者を対象に2010年に始められたものです。参加者は全員、焼けるような感覚のある水ぶくれが特徴である湿疹に悩まされていました。
この研究では、患者たちは濃縮したタンポポの汁を約4週間摂取しました。
治療を始めてほんの数日後には症状に改善がみられ、一か月後、全ての水泡がなくなったそうです。
この研究によって、タンポポはこの種の湿疹に対して優れた効果を発揮することがわかりました。
こちらもご参考に:
タンポポの優れた7つの効能
抗微生物作用がある
あまり知られていませんが、タンポポの軟膏は皮膚疾患の治療薬として昔から利用されてきました。塗り薬としても役に立ちますが、お茶にして飲むこともできます。
タンポポが効果的であるのは、その抗微生物作用と抗かび作用のおかげです。
また、タンポポはアルカリ性食品であるため、身体を浄化し、皮膚疾患をはじめとしたホルモン障害を緩和する優れた力があります。
抗酸化作用がある
皮膚の細胞に直にはたらきかけることで炎症を抑え、皮膚炎によってダメージを受けた組織の修復を助けます。
これは、タンポポに含まれるビタミンA、C、D、Bに加え、マグネシウム、鉄、亜鉛、カルシウムなどといった栄養のおかげであるといえます。
肝臓に効く
肝臓が適切に毒素を取り除くことができないと、体液貯蓄、にきび、炎症、かゆみなどといった症状が皮膚に表れます。
タンポポ茶にはビタミンCやルテオリンなどの抗酸化物質が多く含まれているため、これを定期的に飲むことで肝臓の状態を良くすることができます。
肝臓の機能を高めると、免疫力も高まります。つまり、炎症と戦う助けをしてくれる免疫機能を最大限に利用することができるのです。
ご存知でしたか?:
タンポポ茶によるガンの自然療法
湿疹を緩和するには
材料
- 水 1カップ
- タンポポ 小さじ1
作り方
- お湯を沸かします。
- 沸騰し始めたら、タンポポを加えます。
- 15分ほど蒸らしてください。その後5分ほど寝かせます。
- 最後にお茶を冷まします。甘さが欲しい場合は、はちみつを少々加えましょう。
飲み方
基本的に、タンポポ茶は毎晩飲むことをおすすめします。
肝臓をケアし、その機能を高めるためにタンポポ茶を飲むには、寝る前が最も適した時間なのです。
そうすることで身体の再生を促し、同時に身体が自ら解毒する効果があります。
最も効果を高めるためには、このお茶を毎晩飲むことが大切です。
身体がそれに慣れていき、デトックス機能を整えることができるでしょう。これによって湿疹の炎症を緩和することができます。
タンポポ茶を飲んではいけないとき
以下の場合には、タンポポ茶を飲んではいけません。
腎臓結石
タンポポの葉にはシュウ酸が多く含まれていますが、これは腎臓結石の形成を促してしまいます。
腎臓結石ができやすい体質の方は、タンポポ療法は控えてください。
胸やけ
タンポポは胃液を活性化するため、胃酸や胸やけなどの問題がある場合にはタンポポ療法は好ましくないでしょう。
胃潰瘍
胃潰瘍にお悩みの場合も、タンポポ茶を飲んではいけません。理由は同じく、タンポポは胃液を増やしてしまうためです。
また、タンポポはリチウムや抗生物質などの薬品と混ぜてはいけないことも覚えておいてください。
タンポポ茶を飲む際は医師に相談することが大切です。
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