タンポポのさまざまな用途と効能

タンポポの葉には苦味がありますが、ファイトニュートリエントが豊富に含まれており、肝臓のデトックスに非常に効果的です。
タンポポのさまざまな用途と効能

によって書かれた Yamila Papa Pintor

最後の更新: 26 5月, 2022

タンポポは主に北半球に分布しており、特にヨーロッパやアメリカで多く見られます。日本では、在来種と外来種の両方が生息しています。

丸い黄色の花とギザギザした形の葉に、親しみを感じる人は多いのではないでしょうか。また、子供の頃、タンポポの綿毛を吹いて遊んだ経験のある人も多いことでしょう。綿毛は風に乗って飛ばされ広がっていくため、タンポポは広範囲の地域で育つことができます。

この記事では、タンポポの特徴や利用法、その健康効果をご紹介します。

タンポポをタネを飛ばす

タンポポは、地域によっては食用に栽培され、野菜として販売されています。サラダなどに使われ、ルッコラやチコリよりも苦味があります。

タンポポには次のような栄養素が含まれています:

  • 炭水化物
  • ビタミンB
  • ビタミンC
  • ベータカロチン
  • カリウム
  • オレイン酸
  • リノレン酸
  • タンニン

タンポポの食べ方・利用法

タンポポの効能

新鮮で柔らかいタンポポの葉をサラダにして食べたい場合は、春がベストシーズンです。また、葉は乾燥させて布の袋などに入れ、保存しておくこともできます。

根は夏の終わり、または冬に採集し、ガラスの容器に入れ、密封して保管されます。タンポポの葉、花、根、それぞれの食べ方・利用法には以下のようなものがあります:

タンポポの葉

ほうれん草に似ており、サラダの材料として生で食べたり、パイのフィリングの材料に使ったりします。大きく育ったものはかなり苦味があるため、小さく柔らかいうちに食べることをおすすめします。

また薬効を得るために、乾燥させた葉をお茶にして飲むこともあります。

タンポポの花

ケッパーの酢漬けを作るときのように、まだ開いていないタンポポの花を塩と酢で酢漬けにし、油で揚げるか、またはそのままでサラダに加えてみましょう。

タンポポの根

タンポポが2年以上育ったら、根の一部を切っても良いタイミングです。焙煎して、代用コーヒーとして飲むことができます。

タンポポの効能

タンポポの葉

タンポポの利用法の次は、健康効果について見ていきましょう。

糖尿病の治療

タンポポの根には消化しやすい糖分が含まれており、ヨーロッパでは、糖尿病の治療を受けている人が利用することもあります。

腎臓・泌尿器の症状の治療

フランスでは、タンポポは「ピサンリ pissenlit」(おねしょの意)と呼ばれます。利尿作用があることからこの名前がついた模様です。

また、腎臓や泌尿器の状態を整え、尿路感染症や腎結石の治療を助ける効果もあります。利尿作用はありますが、利尿薬を過剰に服用した場合のようにカリウム不足を引き起こすことはありません。

消化器官への効能

穏やかな緩下剤作用があり、胆汁の分泌を促進し、便秘や胃腸の不調を改善します。また苦味強壮剤のような作用もあり、病気から回復しつつある人の食欲を刺激します。

肝臓への効能

タンポポは、体の中に蓄積した毒素の排出に効果的であり、そのため肝臓の健康とも密接に関わっています。肝臓の不調の治療に使われることもあります。

血中の脂質や尿酸の排出を助ける効果や、食中毒を予防する効果もあります。

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タンポポが肝臓に良い理由

肌のケア

タンポポは長い間、吹き出物や湿疹、乾癬などのの症状のための自然療法の材料にも使われてきました。

ひとつかみのタンポポの花を、1カップのお湯で煮出し、火を止めて冷ましたものにコットンボールなどを浸して、患部に優しく当てて使う方法などがあります。

貧血の治療

タンポポの葉には鉄分が豊富に含まれており、貧血の予防や改善、長期間の鉄欠乏症からの回復などに活用することができます。

また、妊娠中は貧血になりやすいため、妊娠中の女性にはタンポポ茶がおすすめです。

目の健康を改善

夜間の視力の低下に悩んでいる人には、普段の食事にタンポポを加えて、ビタミンAとベータカロチンを補うことをおすすめします。

これらの栄養素は、目が光をとらえる力を刺激し、視力を維持するのに有効です。

静脈瘤や痔の治療

タンポポにはタンニンが含まれているため、リラックス効果と鎮静作用があり、血行不良を改善する効果もあるため、静脈瘤や痔の治療に役立ちます。

ひとつかみのタンポポを煮出して冷ましたものを、コットンボールを使って患部に塗ることは効果的な方法の一つです。

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タンポポ茶によるガンの自然療法

タンポポの副作用と禁忌

  • キク科の植物であるため、人によっては皮膚のアレルギー症状や湿疹を引き起こす可能性があります。
  • タンポポを過剰に摂取した場合や、一度に大量に摂取した場合は、下痢、胸やけ、胃の不快感などが起きることもあります。
  • 生のタンポポの茎を子供が摂取すると、中毒を引き起こすことがあります
  • タンポポのチンキ(ティンクチャ)にはアルコールが使われているため、妊娠中や授乳中は使用・摂取しないでください

生のタンポポと乾燥タンポポ、どちらの場合も適量を摂取し、摂りすぎには注意してください。

また、病院で治療を受けている方や、体調不良のある方は、タンポポ茶・タンポポコーヒーなどを飲用する前に必ず医師に相談しましょう。


このテキストは情報提供のみを目的としており、専門家との相談を代替するものではありません。疑問がある場合は、専門家に相談してください。