虫垂炎の兆候と症状
虫垂とは、大腸に繋がる袋のような形をした臓器です。虫垂には生命の維持に関わるような機能がありません。そのため、なくても健康に生きることは可能です。
虫垂の機能は未だにわかっていません。しかし、体の免疫系と感染に対抗する免疫を助ける組織が含まれていると考えられています。
虫垂炎は、虫垂の炎症によって起こります。
治療しなければ、虫垂は破裂してしまうこともあります。虫垂が破裂してしまうと、命に関わるような状態になる場合もあります。従って、虫垂炎の症状があればすぐに病院に行き、診察を受けることが大切です。
この炎症は様々な症状を引き起こします。さらに、虫垂は、問題が起こってから48〜72時間の間には破裂してしまうことがあります。
下腹部の痛み
炎症の最初の症状は、一般的に、痙攣、下痢、下腹部の痛みなどです。
虫垂は大きく膨らみ、炎症します。そのため、お腹の粘膜が刺激を受けるのです。
この刺激によって、お腹の右下部分に鋭い痛みが起こる場合があります。これは、虫垂炎の初期症状として考えられ、持続的な辛い痛みがあります。
お腹の別の部分に痛みを感じる人も中にはいます。虫垂の痛みが背中や骨盤に起こることもあるのです。
微熱
虫垂炎になると、普通、37℃〜38℃の微熱が出ます。また、冷や汗をかくこともあります。
虫垂が破裂してしまったら、感染によって熱が上がります。体温は38.2℃程度まで上がることもあります。また、心拍数も上がるでしょう。
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消化トラブル
虫垂炎は、吐き気や嘔吐といった症状を引き起こすことがあります。食欲が減退し、何も食べたくないと思うかもしれません。また、ひどい下痢や便秘になることもあります。
オナラをするのが困難だという場合もあります。この症状が出れば、それは部分的または全体的に腸の閉塞が起こっているというサインです。もちろん、これは炎症しているせいです。
子供の虫垂炎の症状
小さな子供は自分の症状や気持ちをうまく表すことができません。また、どこが痛いのかというのをはっきりと説明するのも難しいでしょう。お腹が痛いという言葉でしか言い表せないかもしれません。
子供の言う「お腹が痛い」が虫垂炎の痛みであるかどうかを決定づけるのは難しいかもしれません。ウイルスや、尿路感染のようにも聞こえるでしょう。しかし、虫垂炎の症状出あるかもしれないという可能性は常に頭に入れておきましょう。
虫垂の破裂は誰にとっても危険なものです。しかし、赤ちゃんや幼い子供の場合、致死率は大人に比べるとずっと高くなるのです。
虫垂炎になった2歳以下の子供は、以下のような症状を訴えることがあります。
- 嘔吐
- 腹部膨満
- お腹が過敏になる
子供や青年期の若者の場合は、以下のようなことを感じる傾向にあります。
- 吐き気
- 嘔吐
- 腹部右下の痛み
妊娠中の虫垂炎の症状
虫垂炎の症状の多くは、胃のもたれや吐き気なども含め、妊娠中の症状と間違いやすいことがあります。
しかし、虫垂炎のような症状が妊娠中ならいつも現れるというわけではありません。特に、妊娠後期の場合は現れないでしょう。
妊娠中は子宮が大きくなるため、虫垂の位置はかなり上の方に上がります。そのため、右の下ではなくお腹の上の方で痛みを感じることもあるのです。
妊娠中で虫垂炎になってしまった場合は次のような症状を感じやすいでしょう。
- 胸焼け
- オナラ
- 便秘や下痢の繰り返し
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リスクファクターは?虫垂炎を防ぐことはできる?
年齢を問わず虫垂炎になる確率はあります。しかし、特に10歳〜30歳に多いようです。また、女性よりも男性に多いようです。
虫垂炎は防ぐことができませんが、リスクを減らす対策は可能です。
食物繊維が豊富な食生活を送ることで、虫垂炎になる確率は減らせるかもしれません。フルーツや野菜を積極的に食べましょう。
以下は是非とも食生活に取り入れたい、食物繊維が豊富な食べ物です。
- ラズベリー
- リンゴ
- 洋ナシ
- アーティチョーク
- グリーンピース
- ブロッコリー、レンティル豆
- 黒豆
- フスマ
- 麦
- オーツ麦粉
食物繊維を積極的に摂ることで便秘の予防になります。また、宿便を減らすことにもつながります。これは、虫垂炎の一番よくある原因です。
虫垂炎の症状があれば、すぐに医師の診察を受けることを忘れないでください。
自宅でできるような自然療法はありません。また、家でなんとかしようとしても症状が悪化するばかりです。
虫垂炎かどうかは医師だけが、診断できるのです。
血液、尿検査をすることとなるかもしれません。そこから感染が確認できるからです。腹部の超音波や断層写真レントゲンを行うこともあるかもしれません。これらの検査は、虫垂の炎症具合を確認するために行われるのです。
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