エクササイズをすると脳に起こる9つのこと
エクササイズをすると、身体的な利点以外に、脳や心の健康にも良い影響が与えられます。必要なことは、ただ、毎日30分程度のエクササイズを行うことだけです。
エクササイズを続けることは、健康のためになるということを知っている人は多いと思います。
エクササイズをすると筋肉や関節が強くなり、体力がつきます。
日常的にエクササイズを行うと体重管理にもなりますし、心臓系の病気の予防にも繋がるでしょう。
しかし、エクササイズが体に良いということはわかっていても、エクササイズと脳や精神との関連性については未だ明らかとなっていない部分があります。
実際、エクササイズが脳の健康にも良いということを知っている人は少ないのではないでしょうか。認知機能を改善し、感情をコントロールしてくれるのです。
今日は、エクササイズをした時に脳に起こる9つの影響について見ていきましょう。
1. 記憶力、学習能力がアップする
運動中は血液の流れが増します。それによって脳にもまた良い影響があるのです。
血液の流れが良くなることで、身体中にしっかりと酸素が行き渡ります。脳の細胞は本来の機能を十分に発揮できるのです。
結果として、精神的にも集中しやすくなります。また、新しい細胞が発達し始め、記憶力や学習能力が向上するかもしれません。
2. 神経変性疾患から守ってくれる
増加した血液の流れに負けないよう、脳も活性化します。長期的に見ると、ある種の遺伝子能力を活性化したり、消失させたりする働きがあるのです。
新しい神経は、海馬の中の記憶を刺激します。また、アルツハイマー病やパーキンソン病といった神経変性疾患を予防してくれるかもしれません。
毎日エクササイズを行っていれば、加齢による老化を遅らせることができるかもしれませんよ!
3. 不安感を防ぐ
体の中の様々な筋肉を活性化するエクササイズは、不安感を抱える人にとっても最高の治療法です。
エクササイズをすることによって、セロトニンやドーパミンといったホルモンの生成が促されます。これらのホルモンは精神的な健康に効果があり、気持ちを穏やかに落ち着ける作用があります。
4. 鬱に良い
無理のない程度のエクササイズを行うと、心の健康に関連ある神経伝達物質の分泌が促されるでしょう。
だからこそ、鬱の治療の一環として毎日エクササイズをすることが推奨されているのです。
エクササイズはエンドルフィンとセロトニンの量を増やします。エンドルフィンやセロトニンは”ハッピーホルモン”として知られているホルモンです。
抗鬱剤を飲むよりもエクササイズをする方が良いと考える人が多いのも納得できますね。
こちらもお読みください『不安感やうつ病につながる6つの食習慣』
5. 倦怠感を軽減する
脳に行き渡る酸素の量が足りていないと倦怠感を感じます。酸素が足りないにも関わらず脳を正常に働かせようと駆使するからです。
エクササイズをすると血液の流れが活性化し、酸素の量が増加するため、倦怠感や虚弱感を軽減することができるのです。
6. 性欲が高まる
性欲が衰えてきたと感じる女性は、ヨガ、有酸素運動、強化トレーニングなどを行うと良いでしょう。
これらのエクササイズをすることにより、血流が良くなって性欲が高まり、パートナーとの親密な関係にも自信が持てるはずです。
また、男性に対しても同じく有益です。勃起機能が改善されるかもしれません。
こちらもお読みください『体がセックスを求めていることを示す/8つのサイン』
7. 自信がつく
定期的にエクササイズをすることで、前頭線条体回路と呼ばれる脳の一部が刺激、強化されるでしょう。この部分が強くなれば、自分に対してより自信が持てるようになるのです。
8. ストレスが軽減する
仕事や人間関係などでストレスを感じている人は、1日あたり30分程度のエクササイズをすることによりリラックスすることができるでしょう。
エクササイズは、脳のノルアドレナリンの増加により感じるストレスに対応する身体能力を改善してくれるのです。
また、コルチゾールの値を減らしてくれることも証明されています。コルチゾールとはストレスという感情を司るホルモンです。
9. 脳が若くなる
エクササイズをすることで、脳の若返りや再生に関連する遺伝子や成長因子を解き放たれます。
これらの因子は脳幹と筋細胞にシグナルを送り、神経細胞と筋細胞をさらに作り出します。
これは脳、神経伝達物質、筋繊維に働きかけ、生理学的に若く保つ働きがあると考えられます。
エクササイズをすることは、単にカロリーを燃焼して、見た目をスリムに見せるだけではないということがお分かりいただけましたか?
継続して定期的にエクササイズを行うことで、脳の様々な機能が正常化し、精神面も安定した生活を送ることができるのではないでしょうか。
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