ダイエットの3つの関門

ダイエットにチャレンジする際に非常に重要なことは、自分の体型を自覚していること、そして実現不可能な理想体重ではなく、自分自身の特徴に応じた理想体重をめざすことです。
ダイエットの3つの関門

最後の更新: 27 1月, 2019

ダイエットに挑戦する動機は人さまざま。夏にビキニを着るためにやせたいという人もいれば、美容ではなく健康のために減量する必要がある人もいます。いずれにしろ、体重を減らすのは、たやすいことではありません。

まず、インターネットをリサーチし、いちばんよさそうなダイエット法―ビタミンやその他の栄養素をきちんと提供してくれるもの—を選択。次に、大好きなスイーツや炭酸飲料、脂質たっぷりのファストフードなどを、一生懸命がまんする。そのうえで、毎日エクササイズを実行……。それだけでも大変なのに、家族からのサポートはほとんどゼロ、という人がたくさんいます。おまけに社会には、理想の美をほめそやしながら、それを達成することがいかに非現実的で難しいかということを認めようとしない風潮が蔓延しています。

今回は、ダイエットを目指すときどうしても避けて通れない、心理的な問題についてお話します。

1. 家族や友達のサポートを得られない

悲しみ

「今日からダイエット始めたの」と、決意も新たに宣言したとします。ここでパートナーや両親、友達から返ってくる反応はどうでしょう。眉を上げて、ホントかなという表情をする人たちが多いのではないでしょうか。もしかしたら、あなたが何度もそんな宣言をするのを聞いているけれど、体重が減ったり、スタイルがよくなったりしていることに気づいていないのかもしれません。

ほとんどの人は、あなたがダイエットしていることに敬意を払おうとしてくれないものです。他の人たちがハンバーガーを食べているときにあなたがヘルシーなサラダを食べていたら、からかわれたり、いじわるなコメントを聞かされたりするかもしれません。こんなとき、どうしたらいいでしょうか。

  • あなたにはっきりとした目的があるのなら、ためらわずに実行しましょう。やせようと願っているのはあなた自身であって、他の人ではありません。ですから、自分のまわりに見えない防御壁をめぐらせて、否定的なコメントに心を悩ませないようにしましょう。
  • 毎日、プラス思考でダイエットをつづけましょう。あなたが満足しているのを見れば、まわりの人も敬意を払ってくれるものです。でも、あなたに自信がなかったり、苦しんだりしていれば、きっと「絶対ムリだってわかんないの?」とか、「あんたは意志が弱いからムリだって」といったコメントを聞かされることでしょう。そんな否定的なコメントには、毅然とした態度で臨みましょう。なにより、あなたの目標をはっきりさせることです。あなたの目標は体重を減らすこと、それをできるかぎり明るく前向きに実行することであり、親しい人からの否定的なコメントは、足を引っ張る効果しかありませんし、心も傷つきます。それをはっきり伝えましょう。

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2. 「だけど、あんたって子供の頃から太ってたじゃない……」

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他の人より太っているのは遺伝的な理由から、と言う人たちがたくさんいます。これも、ダイエット中の私たちが直面しなければならない複雑な要素のひとつです。家族みんなが太っているので、それが正常であると思ってしまい、肥満が深刻な健康上の問題あることに気づかないケースが時々あります。

もし私たちが、お腹のまわりのぜい肉は遺伝のせいだから、と「正当化」するならば、食べ物がわたしたちの生活を支配しつづけ、子供のころから家で見てきた習慣とライフスタイルを正常なものとして維持していくことでしょう。そしてこのすべてが、私たちを危険な悪循環に陥れることになります。

ですから、今日からダイエットを始めるとついに決心したら、「どうして? うちはずっとこうだったじゃないの」という、家族たちの驚きに直面しなければならないでしょう。

  • 用心してダイエットを進めなければなりません。あなたに目標があり、特にその目標が健康に関するものであれば、決して回りの人たちに影響されないようにしましょう。

3. 「理想の美ボディ」の虚像にまどわされない

ペタンコお腹

女性の多くは、体重を減らそうとしているとき、心の中に雑誌やテレビで見たほっそりした姿を思い浮かべるものです。これらのイメージの背後には、美容整形からフォトショップによる写真の修正まで、あらゆる偽りの世界が潜んでいることが多い、ということを覚えておかなければなりません。良識を持って、以下の点を心に留めておきましょう:

  • あなたの身体はあなた独自のものであり、ありのままの自分を愛することを学ばなければなりません。でもこれは、太りすぎでも、腕組みをして腰を落ち着けていればいい、というわけではもちろんありません。健康的でバランスの取れた生活を送ることができる体重を達成するために、なんらかの行動を取る必要があります。
  • ダイエット中は、前向きの姿勢で取り組み、ぜい肉を落とすという目標をきっと達成するという自信を持つことが大切です。でも、その他の要素にも注意を払わなければなりません。ダイエット中、実際にふだんよりもっとマイナス思考になり、守勢になって、たいへん苦しみながらダイエット期間を過ごす人たちがいます。これらの心理的な要素には気をつけなければなりません。私たちはだれでも食事内容に気を配る必要がありますが、感情的な健康にも注意することが大切です。
  • 完ぺきボディを手に入れることを目標としてダイエットするのはやめましょう。「理想の美」を探し求めることに心を奪われてはなりません。避けることのできない遺伝的要因というものがあります。背が低い・骨盤の幅が広い・骨太であるなどの特質は、どんなにがんばっても変えることはできません。自分の体型を受け入れ、その範囲内で、健康を維持するための理想体重をめざしていくことが非常に大切です。
  • もしあなたがすでにあなたにとっての理想体重を維持しており、健康上の問題が何もなければ、ありのままの自分と美しさに満足しましょう。明るい笑顔で希望のオーラを発散させている幸せな女性ほど、魅力的な人はいないのです!

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    • Puhl, R. M., Moss-Racusin, C. A., & Schwartz, M. B. (2007). Internalization of weight bias: Implications for binge eating and emotional well-being. Obesity. https://doi.org/10.1038/oby.2007.521

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