脚の血栓の症状
静脈血栓症とは、脚の静脈に血のかたまりである血栓ができることです。
また危険な血栓が、瘤となって皮膚の表面に浮き出したものを静脈瘤と呼びますが、これは危険なだけでなく、見た目にも影響するため、特に女性の中にはその見た目が気になる人が多くいます。
血栓そのものの大きさや、将来的に肺血栓塞栓症として致命的な症状へと進行しないかを医師に相談し、医師の指導のもとで、血栓をコントロールすることが大切です。
血栓が形成される原因は血行不良で、危険な血液の凝縮や凝固を引き起こし、深刻なケースでは血流を完全に止めてしまうことがあります。
大切なのは医師の診察を受け、医師の指導のもとで自分の健康状態を理解しながら症状の緩和を心がけることです。
ご存知ですか?:血栓 注意すべき8つの兆候
静脈血栓症とは?
深部静脈血栓症またはDVPと表記されるこの症状は、体内にある静脈のどこかで危険な血液凝固が起こることで、時に危険な症状へと進行します。
通常、ふくらはぎや太もものように心臓から遠い場所の、血圧が低下して血流が悪くなる場所に血栓が発生しやすいと言われています。
前述した危険な症状とは、心臓から遠い場所で発生した血栓が血管内を移動して肺動脈に達し、そこで血管を塞いで血液の循環を遮断し、最終的には肺血栓塞栓症として知られる症状を引き起こすことです。
これら静脈血栓症は、通常50歳代から60歳くらいの女性に特に顕著に現れる症状ですが、個人差があり若い女性でも発症する可能性はあります。
静脈血栓の症状が脚や太ももの上部に静脈瘤として現れている場合には、健康診断などで早期発見し、血栓を取り除くことが可能です。
そのため、定期検診を欠かさないようにすることが大切です。
こちらの記事をご覧ください:静脈瘤を治すために守るべき8つのルール
静脈血栓症の症状
身体に現れている静脈血栓症の症状が、単に表面的で特に危険のないものか、あるいは肺血栓塞栓症へと進行する状態であったり、危険な合併症を引き起こす非常にリスクの高いものかどうかについて理解することが大切です。
ただし最終的な診断は必ず医師が行うようにし、決して自己判断を行わないように注意してください。
1. 表層部静脈血栓症:このタイプは、通常静脈瘤が原因で発症します。
皮膚の表面に現れているため目視でも確認でき、触ると痛いので、血流が阻害されて滞留し太くなった静脈だと確認できます。
血栓症によるこのような症状は、静脈に起こる炎症である静脈炎として知られいます。
患部が熱をもち、耐え難い苦痛を伴う場合には、より危険な深部静脈血栓症へ移行する兆候である可能性があるため注意が必要です。
2. 深部静脈血栓症:前項の表層部にできる血栓と異なり、血栓がより深い部位に出来ると自覚症状がないため、患者自身が目視や痛みで気づくことはほとんどありません。
次のような症状が身体に現れていないかをご確認ください:
- 脚の静脈が腫れていないか、または重さや圧迫感を感じていないか。
- 静脈とその周辺が通常とは異なる熱などを持っていないか。
- 脚を動かした時に、鼠径部に痛みを感じないか。
- 触ると脚全体が非常に硬く張っている感じがしないか。
脚の皮膚が青紫色または青白く変色し始めている場合は、動脈の血流が十分に足全体に届いていないことを示しています。これはとても危険な状態なので最大限の注意が必要です。
静脈血栓症を防止することができるか?
静脈血栓症を引き起こす静脈瘤ができるかどうかは、遺伝的やライフスタイルに起因します。
特に乱れた食生活や不健康なライフスタイル、太り過ぎなどは静脈瘤になるリスクを上昇させます。
次にご紹介する健康的なライフスタイルを実践し、静脈瘤などの病気の予防または症状の進行を防止することが大切です。
- 毎日の運動:1日30分のウォーキング、水泳、または自転車運動などを行いましょう。運動の後には、冷たいシャワーを浴びて心身をリラックスさせましょう。
- 塩分の過剰摂取に注意し、砂糖、脂肪、スナック類、甘いソフトドリンク類、ビタミンやミネラル類の乏しい精製された小麦粉を使った料理や加工食品など、血行不良につながるすべての食品を避けてください。
- 脚の静脈が明らかに青くなっている場合や痛みを伴う場合は、直ちに医師の診断を受け、どのような自然療法を試す場合も、必ず医師のアドバイスに従ってください。
引用された全ての情報源は、品質、信頼性、時代性、および妥当性を確保するために、私たちのチームによって綿密に審査されました。この記事の参考文献は、学術的または科学的に正確で信頼性があると考えられています。
- Anderson, F. A., & Spencer, F. A. (2003). Risk factors for venous thromboembolism. Circulation. https://doi.org/10.1161/01.CIR.0000078469.07362.E6
- Kearon, C. (2003). Natural history of venous thromboembolism. Circulation. https://doi.org/10.1161/01.CIR.0000078464.82671.78
- Wells, P. S., Forgie, M. A., & Rodger, M. A. (2014). Treatment of Venous Thromboembolism. JAMA. https://doi.org/10.1001/jama.2014.65
- Goldhaber, S. Z. (2010). Risk Factors for Venous Thromboembolism. Journal of the American College of Cardiology. https://doi.org/10.1016/j.jacc.2010.01.057
- Beckman, M. G., Hooper, W. C., Critchley, S. E., & Ortel, T. L. (2010). Venous Thromboembolism. A Public Health Concern. American Journal of Preventive Medicine. https://doi.org/10.1016/j.amepre.2009.12.017