爪の黒い線は癌の兆候?

爪の黒色腫は、爪真菌、打ち身、特定の薬の服用など様々な原因が考えられ、必ずしも癌であるとは限りません。
爪の黒い線は癌の兆候?

最後の更新: 09 6月, 2021

あなたはどれくらいの頻度でネイルサロンに行って爪のお手入れをしてもらいますか?数日前、英国イースト・サセックス州アックフィールドのエステティシャンとして働くジーン・スキナーさんがとあるストーリーをシェアしたところ、これが多くの人を驚かせました。なぜ?それは爪の黒い線が原因です。

彼女の顧客の一人が、自分の爪に暗い色のマネキュアを塗って、爪の黒い線を隠してくれと頼んだことからすべてが始まりました。しかしジーンさんは、癌の症状として黒い線が爪に現れることがあると知っていたため、顧客に医師の診察を受けるように勧めました

そしてこの顧客は爪に皮膚ガンの一つである黒色腫があることがわかりました。濃く青い斑点や黒い線が現れるのは爪だけではなく、大きさ、色、形を変えて色々な場所に発症します。

ただし、斑点や黒い線が必ずしも癌の症状であるとは限りません。以下のようなケースの副作用として現れ、健康上は問題ない正常な状態であることも多くあります。

  • 服用中の薬による影響:服用してから数日後に起こる副作用の1つとして、爪の濃い色素沈着が見られる薬があります。
  • 妊娠中:妊娠中には爪に茶色の斑点が現れることがありますが、深刻な問題ではありません。
  • 感染症:爪が真菌に感染した結果、変色が起こります。
  • 怪我:茶色や赤い点が混じっている場合は、おそらくどこかにぶつけたのが原因でしょう。

それでもジーンさんのストーリーは、私たちの体が出すサインに気を配る必要があることを訴えるものに変わりはありません。

心配するべきときはいつ?

一般的ではありませんが、子供が異常な黒色腫(メラノーマ)を発症することもあります。黒い線の幅は4㎜よりも大きく、単色ではなく茶色の異なった色調が同じ線の中に現れている状態には注意が必要です。

時間の経過とともに変化が起こり、爪の周りの皮膚の色も濃くなります。ほとんどの場合爪に現れる黒色腫は1つの爪に現れますが、つま先や頭皮を含む体の別の場所に現れることもあります。

どのくらい危険なのか?

 

黒色腫は 小腸、目、脳、さらには心臓のような遠く離れた器官を含む他の臓器にもあっという間に広がる、皮膚に影響する腫瘍の中では最も攻撃的なものだと考えられています。

癌の研究

治療方法

皮膚や爪にできた黒色腫の治療法には様々なものがあります。どのように治療するかは、腫瘍の状態や患者の健康状態によって異なります。以下がその治療法の例です。

  • 放射線療法:癌性細胞の増殖を抑える局所的な治療で、黒色腫が現れている部分にのみ影響します。
  • 外科手術:最もよく使われる方法で、 腫瘍およびその周囲に見られる組織をすべて除去して、癌の再発を防ぐ方法です。
  • 化学療法:黒色腫が体内の他の部分に広がっているときに使われる方法で 、患者は複数の薬を組み合わせて服用し、外用薬が使われることもあります。
  • 免疫療法:この治療は、患者の免疫システムの強化を目的としています。

こちらもご覧ください 癌と闘うために使われる薬草

黒色腫の予後

その他の病気と同じで、黒色腫の治癒はどれだけ早く発見して治療を始めるかに左右されます。残念ながら、爪黒色腫は発見が遅れることが多く、通常の皮膚黒色腫と比べると治癒率が低い傾向にあります

治療の成功率を高めるためには、対応する医師がこのような症状に対する知識を持っていることが非常に大切です。

予防方法

黒色腫を引き起こす最大の原因の1つは、日焼けなど紫外線にさらされる時のケア不足です。皮膚の健康を守るため、以下の点にご注意ください。

  • ピーク時(12時から午後4時)には紫外線を浴びないように注意してください。
  • 毎日日焼け止めを使用する習慣を身につけてください。(外出の30分前に塗ります。特に海やビーチに行くときは欠かせません。)
  • 太陽は体の水分を奪うため、体温調節のためにも最低2リットルは水を飲んでください。
  • 日焼けを避けてください。 紫外線にさらされ続けると皮膚の老化が加速し、皮膚がんのリスクが高まります。
  • 体の異常に注意し、体からの兆候を見逃さないように注意してください!爪やホクロの色や形、そして大きさに変化がないかどうかを注意深く確認することが大切です。
顔に日焼け止めを塗る女性

爪に黒い線がある?医師に相談を!

黒色腫を爪真菌や一般的な挫傷などの良性疾患とを混同することはよくあるため、気づいたら進行していたというケースが多く見られます。

そのため、自己診断は避け、皮膚に何か異常があるとき、特に爪に黒い線が現れたときは必ず皮膚科医や専門医の診察を受けてください。これが正しい診断と治療をするための唯一の方法なのです。

 


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このテキストは情報提供のみを目的としており、専門家との相談を代替するものではありません。疑問がある場合は、専門家に相談してください。