集中力を高める10の食材
仕事に集中できない、以前は10分で出来ていたことが今では1時間もかかる、ちょっとした事で集中力がすぐに途切れてしまう…このような状態に陥っている方はいらっしゃいませんか?確かに、 集中力を高める というのは一見とても難しいことのようにも思えます。
しかし、もしかしたら日頃の食生活に原因があるかもしれません。そうです、信じられないかも知れませんが食べ物は集中力にも影響しているのです。
当然、集中力というのは脳の力です。そして脳の機能は神経伝達物質や炭水化物と血糖、ビタミン、抗酸化物質、精神的なストレス、血流などなど、あらゆる物質から影響を受けており、言い換えると適切な食事からそれらの効果を高める事が可能だという事です。
ということで、今日は集中力を高めるにはどのような食材を食べるべきなのかお伝えします。すぐにでも食生活に摂りいれましょう!
健康な食生活で集中力をアップする
健康的な食事には良い面がたくさんあります。病気、体重増加、コレステロール値の問題を予防し、集中力や記憶力を高めます。という事で、脳がパーフェクトに機能するために、これからご紹介する食材を積極的に摂りいれる事をオススメします。
1.魚
冷たい水に住む魚(鮭、マグロ、サバなど)には、たっぷりのオメガ3脂肪酸が含まれています。それらの天然酸は中神経系に良い成分です。大人にはその強化、子供にはその成長をサポートします。
・しかしオメガ3脂肪酸は熱に弱く、油で揚げてしまうと減ってしまうという報告があります。グリルするか、燻製にするか、焼いて食べるといいでしょう。
よければこちらもご覧ください:
・フレッシュサラダやマッシュポテトを添えて食べると、さらに美味しくなりますし、もっと健康的ですのでオススメです。
2.アボカド
血液がドロドロだと、脳に栄養素が行き渡りにくくなる為、脳の活動が鈍化します。しかし、アボカドに含まれる一価不飽和脂肪酸は、血液をサラサラにする効果があり、結果的に集中力や記憶力を高めるサポートをしてくれる、というわけです。
脳や臓器は私たちの体を支える重要な機能を司っています。それらにしっかりと血液が流れ栄養素や酸素が送り込まれていれば、当然日常生活がスムーズに進みます。
3.全粒粉
セロトニンは昨今「しあわせホルモン」という名前でも注目されており、ノルアドレナリンやドーパミンと並び、人間の大切な機能と深く繋がる三大神経伝達物質です。この神経伝達物質は、体をリラックスさせ眠気を誘います。ですが心配しなくても仕事中に眠たくなるほどは入っていません。むしろ、注目すべきはストレスレベルを低くする効果の方です。集中力は体がリラックスしている状態で発揮されるのです。
このセロトニンは脳内でトリプトファンという必須アミノ酸から作られるのですが、残念ながらこのトリプトファンという物質は体内で作り出すことができません。つまり必然的に食事などから摂取するしかありません。そこでトリプトファンが多く含まれている全粒粉のパンやクラッカーが効果的です。
4.ナッツ類
クルミが脳と同じ形をしていることに気付いたことがありますか?もしかしたら、これは脳の集中力や注意力の維持改善に良い証なのではないでしょうか。
クルミもそうですが、アーモンドやピーナッツにもオメガ3脂肪酸が豊富に含まれています。(上で述べた魚からも同じ効果を得られますが、例えばベジタリアンの人などはナッツの方が都合がいいですよね。)
魚の場合と同様、ナッツ類に含まれるオメガ3脂肪酸も、 動脈や血管を守ってくれます。そして血液の循環を改善し、体全体に十分な酸素を送ってくれるのです。それだけではありません、ナッツ類にはビタミンや抗酸化成分も豊富に含まれており、健康には欠かせない食材とも言えるでしょう。
5.ヨーグルト
乳製品はカルシウムやその他栄養分を豊富に含んでいる健康に良い食材として知られていますが、実は集中力や注意力が欠けている時にも素晴らしい効果があります。
チーズなどの乳製品にはチロシンと呼ばれる抗酸化成分が含まれているのですが、NPO法人「食と健康プロジェクト」と栄養学者さんの共同研究によっても、先ほども少し述べたアドレナリンやドーパミンといった神経伝達物質の分泌を促してくれることが分かっています。つまり、それらの神経伝達物質の生成を通じて、記憶力や注意力を改善することができるというワケです。
6.パスタ
適切量のパスタは(食べ過ぎない)オフィスランチにぴったりです。午後の仕事をこなす十分なパワーを与えてくれます。
というのも、パスタには脳にグルコース(ブドウ糖)を与える複合炭水化物が含まれているのです。脳は体の中で最もブドウ糖を消費する場所とも言われており、その機能には欠かせないものです。
・だからといって食べ過ぎには注意しましょう。炭水化物はあくまでも脳が必要とする血糖値を一定に保つ為のものと割り切り、摂取量は少量に抑えておきましょう。むしろ、パスタと一緒に果物や野菜を食べた方が、栄養的にも良いですし、お腹いっぱいになりすぎて眠たくなったりすることも抑止できます。
7.ブルーベリー
上でもご紹介した「神経伝達物質」ですが、これは抗酸化成分やビタミン、血糖などあらゆる要素から生成されます。米大学の研究によると、ブルーベリーには非常に多くの抗酸化成分が含まれており、そんな神経伝達物質の分泌を促すし脳内を活性化し記憶力や集中力を高めるだけでなく、脳の病気を予防することにも繋がります。
オススメの食べ方は、ヨーグルトと一緒に食べる方法です。例えばヨーグルトに半カップのブルーベリーを入れてスナック代わりに食べるなどで、ブルーベリーとヨーグルトという2つの有効成分を一気に摂る事が出来ます。
8.バナナ
バナナはとても美味しく、多くのレシピに使うことが出来ます。バナナにはカリウム、ビタミンC、マグネシウム、繊維が含まれています。
これらの成分から、バナナは脳機能(特に記憶力)にとても良い食べ物として知られています。また集中力に関連する様々な神経伝達物質(ドーパミン、ノルエピネフリン、セロトニン)の産生に役立つビタミンBも含まれています。
こちらも合わせてご覧ください:
9.鶏肉
集中するには、脳に十分なタンパク質が必要です。体に取り込まれると先ほども述べたチロシンと呼ばれるアミノ酸が放出されます。このアミノ酸は神経伝達物質あるドーパミンやノルアドレナリンを合成します。これらは頭をスッキリとクリアにし、回転を良くします。
鶏肉には良質のタンパク質が含まれていますので、週に2、3回はグリルや燻製、焼いたりして食べるのが理想的です。
10.チョコレート
勉強や試験、難しいレポートを書く前にチョコレートを食べれば、良い結果を生み出します。できるだけカカオが豊富に含まれているものを選ぶようにしましょう。
カカオは、神経系やβエンドルフィン(食べた後に心地良さを感じるのはこれのせいです)を刺激し、食欲を満たし不安感を和らげてくれるのです。
ご紹介した食べ物を毎日の生活に取り入れて記憶力と集中力を改善しましょう。
引用された全ての情報源は、品質、信頼性、時代性、および妥当性を確保するために、私たちのチームによって綿密に審査されました。この記事の参考文献は、学術的または科学的に正確で信頼性があると考えられています。
- Gómez-Pinilla F. Brain foods: the effects of nutrients on brain function. Nat Rev Neurosci. 2008;9(7):568–578. doi:10.1038/nrn2421
- Prado, E. L., & Dewey, K. G. (2014). Nutrition and brain development in early life. Nutrition Reviews, 72(4), 267–284. https://doi.org/10.1111/nure.12102
- Gedgaudas, N. T. (2015). Nutrition and the brain. In Restoring the Brain: Neurofeedback as an Integrative Approach to Health (pp. 117–146). Taylor and Francis. https://doi.org/10.1201/b18671
- Georgieff, M. K. (2007). Nutrition and the developing brain: Nutrient priorities and measurement. In American Journal of Clinical Nutrition (Vol. 85).
- Dyall, S. C., & Michael-Titus, A. T. (2008, December). Neurological benefits of omega-3 fatty acids. NeuroMolecular Medicine. https://doi.org/10.1007/s12017-008-8036-z
- Simopoulos, A. P. (2011). Evolutionary aspects of diet: The omega-6/omega-3 ratio and the brain. Molecular Neurobiology, 44(2), 203–215. https://doi.org/10.1007/s12035-010-8162-0
- Innis, S. M. (2008, October 27). Dietary omega 3 fatty acids and the developing brain. Brain Research. https://doi.org/10.1016/j.brainres.2008.08.078
- Landberg R, Hanhineva K, Tuohy K, et al. Biomarkers of cereal food intake. Genes Nutr. 2019;14:28. Published 2019 Oct 12. doi:10.1186/s12263-019-0651-9
- Morgillo S, Hill AM, Coates AM. The Effects of Nut Consumption on Vascular Function. Nutrients. 2019;11(1):116. Published 2019 Jan 8. doi:10.3390/nu11010116
- Fernstrom, J. D., & Fernstrom, M. H. (2007). Tyrosine, Phenylalanine, and Catecholamine Synthesis and Function in the Brain. The Journal of Nutrition, 137(6), 1539S-1547S. https://doi.org/10.1093/jn/137.6.1539s
- National Research Council (US) Committee on Computer-Assisted Modeling. Computer-Assisted Modeling: Contributions of Computational Approaches to Elucidating Macromolecular Structure and Function. Washington (DC): National Academies Press (US); 1987. 8., Structure and Function of Complex Carbohydrates. Available from: https://www.ncbi.nlm.nih.gov/books/NBK218559/
- Krikorian R, Shidler MD, Nash TA, et al. Blueberry supplementation improves memory in older adults. J Agric Food Chem. 2010;58(7):3996–4000. doi:10.1021/jf9029332
- Kennedy DO. B Vitamins and the Brain: Mechanisms, Dose and Efficacy–A Review. Nutrients. 2016;8(2):68. Published 2016 Jan 27. doi:10.3390/nu8020068
- Suttiwan P, Yuktanandana P, Ngamake S. Effectiveness of Essence of Chicken on Cognitive Function Improvement: A Randomized Controlled Clinical Trial. Nutrients. 2018;10(7):845. Published 2018 Jun 29. doi:10.3390/nu10070845
- Katz DL, Doughty K, Ali A. Cocoa and chocolate in human health and disease. Antioxid Redox Signal. 2011;15(10):2779–2811. doi:10.1089/ars.2010.3697