大腸がんの7つの初期症状
世界保険機関(WHO)によると、大腸がんは、最も危険で死に至る確率の高いがんの一つです。大腸がんとは、大腸(盲腸、結腸、直腸)に発生する癌腫です。他のがんと同じように、私たちの体を攻撃し、多くの合併症なども引き起こす病気です。
また、大腸ポリープがある人や家族に大腸がんや潰瘍性大腸炎を発症した人がいる場合は、大腸がんになるリスクが非常に高いといわれています。
早期発見と治療が大腸がんからの生存に繋がります。そのため、大腸がんの初期の兆候を理解し、少しでも疑わしい症状があるときは、直ちに専門医の診断を受けることをおすすめします。今回は大腸がんの7つの初期症状をご紹介します。
1.便の状態の変化
便秘と下痢のどちらも、大腸細胞の異常に関わっています。便通状態がよくない、また便が細いなどの状態が続くときは医師の診断を受けてください。これらの症状は食生活の乱れで引き起こされることがほとんどですので、食生活の改善が大切になります。
こちらもご参考に:
潰瘍性大腸炎: /その原因、症状、治療法とは
2.血便
アメリカオハイオ州にあるクリーブランド・クリニックによると、血便は、大腸がんの最も顕著な兆候です。
もちろん、消化器系の疾患が血便の原因となっていることもありますが、腸に腫瘍ができていることを示すサインの可能性があることを忘れないで下さい。
その他の血便の原因は以下の通りです:
- 胃炎
- 潰瘍性大腸炎
- クローン病
- 慢性便秘
3.貧血
貧血は、体内のすべての細胞に酸素を運ぶ赤血球が減少することで起こります。貧血の人は、質の良い睡眠をとり健康的な食事を摂っていても深刻な疲労感や虚弱や体力の低下を感じるでしょう。
4.腹部の痛み
腹部の痛みは一般的で、腸や胃の痛みの原因は様々です。ただし周期的にそして理由もなく起こる場合は医師の診断を受け、その原因を解明してください。
痛みが突然襲ってくる場合は、腸内フローラのバランスの崩れなど、消化管や腸の環境が変化している可能性があります。
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5.急激な体重の減少
多くの人が体重を減らしたいと考えていますが、健康的な食事療法と運動の組み合わせによる減量以外は、注意が必要です。
急に何の努力もなく体重が減るときは、病気の兆候である可能性が非常に高く、大腸がんを発症しているときは、食欲が減り、栄養素の欠乏が起こるため体重が減少します。
6. 嘔吐
消化不良や消化器系の問題による嘔吐は一般的であり、一時的なものなのですぐに収まります。ただし、頻繁に吐き気や嘔吐を繰り返したり、その理由がわからないときは、注意が必要です。
嘔吐の原因は様々ですが、大腸細胞の異常が嘔吐を誘発していることが多く、大腸がんの初期の兆候を疑ってください。また脱水や疲労感なども引き起こします。
7.過剰なガス
胃腸にガスが溜まったように感じるときは、大腸がんによって腸内フローラのバランスが崩れている可能性があります。もちろん、その他の体質や体内環境の変化も考えられます。例えば特定の食品を食べたときや食生活の乱れなどもその一例です。
今回ご紹介した症状について理解し、どのような頻度で起こるのかを自覚し、少しでも疑わしいときはすぐに専門医の診察を受けてください。
また、これらの症状2つ以上同時に起こるときは直ちに検査を受けてください。
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