筋肉の痙攣を予防するための5つのヒント
「筋痙攣」とも呼ばれる痙攣は、筋肉の不随意収縮です。
突然、強烈な痛みを感じ、筋肉の硬化を引き起こすこともあります。
通常、アスリートや高齢者に多く起こるようですが、年齢や性別、職業に関係なく誰にでも起こる可能性があります。
この記事では、筋肉の痙攣を予防する方法をご紹介します。
なぜ痙攣は起こるのか?
夜中に、ふくらはぎ、太もも、足に強い痛みを感じ目が覚めてしまうことがありますが、これをこむらがえりと呼びます。
筑波大学医学医療系神経内科学石井一弘氏は、「有痛性の筋収縮状態は、下腿三頭筋(腓腹筋)に最も多くみられ、これを“こむらがえり”という。または「筋(すじ)がつる」という。こむらがえりの頻度として、高齢者の大規模研究では50%以上が夜間筋けいれんを経験している。男女差はない。筋けいれんの発生頻度は年齢とともに増加し、高齢者を苦しめる疾患の1つである。」と定義しています。
ほとんどの場合、夜中に起こる痙攣は健康に害はなく、生活習慣を変えたり、ストレッチで筋肉をよく伸ばせば予防することが可能です。
筋肉の痙攣が日常的に現れる場合には、医師に相談することをお勧めします。
痙攣の原因と解決策を診断してくれるでしょう。
痙攣の原因はいくつかありますが、主なものは次の通りです。
- 運動(または運動不足)
- 栄養不足または特定の栄養素の取りすぎ
運動に関しては、痙攣を2つのグループに分けることができます:
- 運動のしすぎや働きすぎによるもの(例えば、運動前にストレッチをしない場合や週末に溜め込んだ家事を一気に片付けたり、重いものを運んだ時など)
- 正反対の理由で起こることもあります:あまり動かずに何時間も椅子に座りっぱなしの時。(デスクワーク中心の生活)
栄養面では、いくつかの点に注意する必要があります。
例えば、痙攣は脱水によって起こったり、 マグネシウム、カリウムなどのミネラル不足によって起こる可能性が多いことです。
他にも、薬に注意するべき必要があります。
利尿薬、高血圧治療薬、β遮断薬などが痙攣の原因としてあげられます。
筋肉痙攣(日中、夜間どちらも)の他の理由には、代謝に変化を及ぼす糖尿病や甲状腺などの病気も考えられます。
痙攣を予防するには?
痙攣は、数秒、または数分続くことがあります。
痛みを弱めるには、痙攣している筋肉を優しくマッサージし、筋肉をリラックスさせて柔らかくすることが大事です。
ふくらはぎに痙攣が起こった場合には、ゆっくりと立ち上がって筋肉を伸ばしましょう。
氷で冷やしたり、湯たんぽなどで温めるのも、痛みを和らげる良い方法です。
痙攣が頻繁に起こっていて、夜中にも痛みに苦しみたくないという人は、以下の方法を試してください。
水分補給をしっかりとする
一日に最低でもコップ8杯の水を飲みましょう。
身体全体にしっかりと水分を補給を行うことで、体内の細胞や器官が正常に働くのを助けます。
筋肉や血液も、同じように十分な水分を必要とします。
脱水症状を避けるために、水以外を飲んでも大丈夫です。例えば、ハーブティーやナチュラルなジュースなどがお勧めです。
運動中や、暑い夏の間は、少なくともコップ12杯の水を飲むようにしてください。
水分の多い野菜や果物もお勧めです。トマト、キュウリ、ホウレンソウなどで水分補給ができます。
こちらもご参考に:水を飲むのが嫌いな人に:水分補給のアドバイス
ストレッチ
運動をする方もしない方もストレッチを行い、常に筋肉をしっかりと伸ばすことが大切です。
一日に少なくとも一回は行うことで、夜中の痙攣をはじめとする筋肉の痛みも予防します。
特に、寝る前にストレッチをすると良いでしょう。
- ベッドの上に座り、足に胸を近づけていきます。足の先を手で触れるようになるのを目標としましょう。(触れられなくても、できる限りで大丈夫です。)
- もう一つのストレッチは、立って行います。右足をベッドの上に置き、胸をその右足に近づけていきます。気持ち良いところまで伸ばしたら、足を入れ替えて、左足でも同じようにストレッチをしてください。
運動
公園での散歩や犬の散歩でも、痙攣の予防に十分な効果があります。自転車運動、ジョギング、そしてヨガもとても効果的です。
運動は筋肉は鍛え、筋肉は動かすことで柔らかくなります。
運動後の軽いストレッチを忘れないでください。軽い運動に慣れてきたら、頻度や強度を徐々に上げましょう。
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健康的な食生活
良い栄養は、あなたの健康の基礎です。健康的な食事を心がけていれば、筋肉の痙攣は自然と起こりにくくなります。
カリウム(バナナなど)とマグネシウム(種など)が豊富な食品を選ぶようにしましょう。これらは、夜中に痙攣を起こりにくくします。
果物、野菜、ナッツなどの健康食品をたくさん食べましょう。逆に精製された小麦粉、砂糖、揚げ物などは避けてください。
足に合った靴を履く
足に合わない靴を履いていると痙攣がよく起こります。
例えば、ハイヒールを履いて長時間過ごす運動不足の女性は、筋痙攣がとても頻繁に起こっているでしょう。
足の裏をサポートしてくれる靴を選んでください。ふくらはぎだけに負担がかからないように気をつけましょう。
バレエシューズや、重さのある靴、小さすぎる靴にも注意が必要です。しっかりとかかとまでサポートされている靴を選びましょう。歩くときに、靴の中で足が動いてしまってはいけません。
靴下にも、気を配ってください。あまりにも小さい靴下は、血流を止めてしまいます。筋肉を締め付けて、痙攣を起こりやすくする可能性があります。
画像提供:wikiHow.com