感情が毒されているという/7つのサイン
「自分は無防備だと感じる。すぐ感情が高ぶり、時にはすべてを投げ出したくなる。関心を持った次の瞬間にはもう失っている。かと思うと、以前は退屈だと思ったプロジェクトを急に完成させたくなる。
いつも気分のアップダウンが激しい。笑ったり泣いたり、まったく思いがけないときに不安定になることがある。過去と現在を分つのに非常な努力を必要とする。不安が私の人生を支配している。
状況に対して過剰に反応することがよくある。考えや感情をはっきりと表現するのが難しく、それが数多くの問題を引き起こす。何にも誰にも満足できない。まるで溺れかけているようだ。だれかに手を取ってもらいたいという、深い必要性を感じている。」
自分自身のことであれ、知り合いのことであれ、これらの事にウンウンとうなずくことがあれば要注意です。これは感情を毒されている人、またはストレス・不安感・うつなどに関連した感情の問題に悩んでいる人の言葉なのです。
感情が毒されているという7つのサイン
お酒で酔っ払ったとき何が起こるかは、ほとんどの人が簡単に想像できるもの。私たちは、アルコールが知覚に変化を起こしたり、動悸を速くしたり、反応時間を長くしたりすることを知っています。でも私たちは、自分の感情に圧倒されていることを示すサインをきちんと理解することができるでしょうか。
もしあなたが心に重荷をしょいこんだ時期を体験した、あるいは現在体験しているのなら、自分の感情をきちんと浄化することを怠ったためかもしれません。原因はさまざまですが、感情が毒されるのは、内なる自分を育む時間をとっていないせいなのです。
1. いつも防御態勢にある
感情が毒されている人は、「自己防衛モード」になっており、有害であると思われるものから自分自身を守ろうとします。
私たちは自分の感情に圧倒されるとき、他の人の行動や言葉を自分への攻撃であると誤解する可能性があります。実際、あらゆることを極端にとらえてしまうものです。
これは、私たちの自尊心がすっかり縮こまってしまい、自分は無防備だと感じるために起こります。私たちの感情が行き場を失った結果、否定的なことにしか注意が行かなくなり、あらゆるささいなことから直接影響を受けるようになります。
その結果、他の人たちの言葉や意図をねじまげ、攻撃的かつ異常な反応を示してしまいます。私たちの心の中にしか存在しない危険に対し、用心せねばと信じ込んでしまうのです。
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2. 知覚に変化が起こる
おそらくあなたは、自分の感情のレンズをとおして身のまわりのすべてのことを体験しており、自分自身の声も他の人の声も聞こうとしていないのではないでしょうか。時間のムダに思えるかもしれませんが、これらの葛藤にきちんと対処しないことが、多くの問題を引き起こす可能性があります。
たとえば、神経質・イライラ・手に負えない感情的反応などは、周囲の状況に対する私たちの理解と注意とがいかに不足しているか、という点に根ざしているのです。
3. 過度に批判的になる
感情を毒されている人とつきあうのが非常にむずかしい理由のひとつは、非妥協的な態度によって自分のまわりに壁を作り上げているためです。
もしあなたがこのように感じているなら、すべてを自分の思いどおりにしたいという願望から、心の柔軟性を失ってしまっている可能性があります。自分自身にも他の人たちにも、もっと親切にするよう心がけましょう。
4. 自信のなさが表に出てくる
もしあなたの感情が毒されているなら、おそらく自信のなさが表に出てきて、あなたの人生を支配しているのではないでしょうか。他人の言動に過敏になり、自分を守ろうと身構えがちになるものです。
自尊心がすっかり底をついてしまい、どんなことにも無防備だと感じていませんか。気力が弱まり、自分がどう感じているのか、自分はだれなのか、何を成し遂げることができるのか、はっきり理解することができなくなっているかもしれません。
その結果、そばにいてあなたの願望を満足させ、あなたを守り、1日をなんとか過ごせるよう助けてくれる人を必要としていると考えてしまいます。あなたひとりでは何もできないと信じ込んでいるからです。言うまでもなく、自尊心と感情的なアイデンティティーとを取りもどすために、この点を改善しなければなりません。
5. 気力がなえる
感情的な重荷をかかえすぎていると、すっかり圧倒されて、自分が自分でないように感じことがあります。気力が萎えるとは、立ち直るだけの強さも能力も失ってしまった状態です。
あなたの気力が失われると、自分のまわりのカーテンを閉め切ってしまい、自分自身の感情から自分を守ろうと、自己の大切な一部を切り捨てようとします。日常のタスクに立ち向う気力を持たないため、日々決断し、ものごとをすすめていくために、多大な身体的・精神的努力を必要とするのです。
6. 感情的閉塞感にとらえられて前に進めない
自分の感情に圧倒されるとき、私たちは感情的反応を頭の中でうまく処理できなくなります。その結果、意志の疎通をはかり、決断し、前進していく能力が損なわれてしまうのです。このため、適切ではない反応を示すこともあれば、まったく反応しないという事態さえ起こり得ます。
感情的に毒されていると、話すまえに考えたり、何が起こっているのかを客観的にとらえたりすることが不可能になります。注意力と記憶力の範囲が、過度に狭められます。耳にする言葉をゆがめてしまい、自分勝手な結論を導きだすので、ますますフラストレーションがたまり、問題が悪化します。
「いつも頭は冷やし、心は温かく保つこと」と孔子は言ったそうです。頭をカッカさせて反応すれば、感情と衝動が爆発してしまうでしょう。
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7. 感情的なめまいのせいで、サヨナラが言えない
私たちは、自分の身近にあるものや、長い間いっしょだったものを捨て去ることを恐れます。たとえそれが苦痛を生み出すものであったとしても、どうしても手放すことができないのです。
私たちの感情が侵され、感情的な空虚というさらに大きな恐れに直面するとき、私たちは大いに苦しみます。これは、私たちがこれまで造りあげてきた感情的な構築物が今やつぶれようとしている、でも要となる柱だけは絶対に破壊させてはならない、と感じるためです。
言うまでもなく、これはまちがった考え方です。こういうもののとらえ方は、極度の疲労と閉塞感が私たちの感情を毒してしまった結果にほかなりません。