過敏性腸症候群の人が食べるべきものとは?
過敏性腸症候群(IBS)の治療法をお探しですか?
IBSは腸の異常や腹痛を引き起こす病気です。下痢や便秘が交互に起こることもあり、また食べるものにも深く関わっています。
この記事では、過敏性腸症候群の人が何を食べるべきか、また何を避けるべきかをご紹介したいと思います。
過敏性腸症候群とは?
IBSとしても知られる過敏性腸症候群は、住んでいる地域によって有病率が異なります。
例えば日本などの先進国では、その原因はストレスや食習慣に直接結びついています。
また、腸内分泌は気分にも影響を受けるため、これもまた原因となることがあります。不安や怒り、悲しさを感じるときは、体はいつもより多くの酸を分泌します。
こういった酸には脂肪分を消化する役割がありますが、下剤としてのはたらきもあるため、下痢につながってしまうこともあるのです。
少し前までは、IBSの典型的な患者といえば子育てをしながら外でも働く中年の女性でした。
しかし現在は、子どもや十代の若者を含めたあらゆる年代の人々がこの病気に悩まされています。
一過性であることもありますが、たいていは気が付かないうちに症状を繰り返している慢性的な病気です。基本的な特徴には、お腹の張りや、便秘、下痢、鼓腸などが挙げられます。
しかし、消化不良やその他の病気と同じ症状があるため、IBSだと診断するのは簡単ではありません。
3ヶ月に渡って月に3回は腹痛がある他、以下の症状を少なくとも1つ満たしていればIBSかもしれません。
- 大便の色や形に異常がみられる。
- 便通の頻度に変化があった後に症状があらわれる。
- 便通のあとに症状が改善する。
IBSになったらどうすればいい?
適切な食事は人それぞれですが、以下ではIBSの人が参考にすべきガイドラインをご紹介します。
バランスのとれた食物繊維をとる
- 不溶性食物繊維(全粒穀物など)の摂取は控え、排便のバランスを崩さないようにしなければなりません。
- また一方では、水溶性食物繊維をしっかり摂取し、お腹の中で便を作ったり、便通の頻度を上げたりする必要があります。
脂肪や糖は避ける
脂肪分の高い食べ物や、精製された砂糖や果糖が多く含まれる食べ物はIBSの症状を悪化させてしまうことがあります。
飲み物にも注意
- コーヒーや紅茶は適量を守ることが大切です。アルコールはできるだけ控えましょう。
- また、1日にグラス8杯を目安に水を飲むようにしましょう。体が十分に水分補給できていることは、便の形成にも重要なのです。
- 水やハーブティーは便秘の改善にも効果的です。
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ストレス解消
心配事やイライラはきちんとコントロールすることがとても大切です。言うだけなら簡単ですが、できることから実行してストレスに対処しましょう。
自分の心構えや、状況の対処の仕方次第で解決することもあります。あまり心配しすぎたり仕事の問題を家にまで持ち込んだりせず、好きなことをして過ごし、良い睡眠をとりましょう。
これに加えて食生活を整えれば、過敏性腸症候群もすぐに改善するでしょう。
過敏性腸症候群に適した食べ物
食生活は、IBSの症状と密接に関わっています。最も大きな要因となるのは、食べる頻度と量です。
食事は少量に分け、その分頻度を上げて食べることをおすすめします。
例えば、普段1日に3度お腹いっぱい食べているのなら、それぞれの食事を2回分に分けて、少量の食事を6回とるようにしましょう。
ひと口ごとによく噛んでゆっくり食べることも大切です。急いで食べるとガスが発生したり、消化不良になったりします。仕事中に5分でランチを済ませるのは止めましょう!
また、食事の時間を決めておくのも効果的です。朝食、昼食、夕食を毎日同じ時間に食べましょう。
いつもバラバラの時間に食べていると腸に悪影響となり、腹痛を引き起こすこともあります。
淡白な口当たりのものや、すりつぶした食べ物も消化に良いのでおすすめです。
IBSはグルテンを食べることで引き起こされると思っている人も多いようですが、実はそうではありません。セリアック病の人も腸に問題があることがありますが、誰もが小麦を控える必要はありません。
一度、医師に確認してみましょう。
過敏性腸症候群の人に適した食べ物には以下のようなものがあります。
フルーツ
フルーツは皮をむき、できれば茹でたり焼いたりして食べましょう。
リンゴ、スイカ、メロン、バナナなどがおすすめです。
野菜
蒸し野菜は、栄養をキープしながらも消化に良い食べ方です。
IBSの症状に良いのは、レンズ豆、アスパラガス、玉ねぎ、にんにくなどです。
豆類や穀物
エンドウ豆、レンズ豆、大豆はIBSにとても効果的です。
穀物は、小麦、大麦、ライ麦が適しています。
乳製品
乳糖不耐性の方は、植物性ミルクを飲んでみましょう。それ以外の方は、無脂肪ならば乳製品をとっても大丈夫です。
日本消化器病学会編集による過敏性腸症候群のオフィシャルなガイドラインによると、IBSの食事療法に関する大規模な臨床研究は十分に行われていないため、IBS患者に有効な特定の食事療法は確立されていないそうです。しかし、「約6割のIBS患者においては食事によって腹痛やガス症状が増悪する」ことが分かっていて、IBS症状は食事習慣に関連していると多くの研究で示唆されています。
IBSの症状を少しでも改善されたい方は、今回ご紹介した食べものを是非とも日々の食事に取り入れてみてください。
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