独り言を言うのはおかしい事?

いつも独り言を言っていますか? 実は、独り言を言う人は多い事が分かっています。独り言を言う人は、何かを考える事に長けていると言えます。さらに、集中力も上げてくれます。
独り言を言うのはおかしい事?
Bernardo Peña

によってレビューと承認されています。 心理学者 Bernardo Peña.

によって書かれた Ángela Aragón

最後の更新: 17 12月, 2022

「そうだなぁ・・・仕事の後にジムと買い物に行って・・・どう時間を作ろうかな? あ、7時までに夕食を作らなきゃいけないし・・・」なんて、 独り言 を言う事はありますか?

コーヒーでも飲みながら、自分との会話に没頭してしまう事もあるでしょう。そして、突然同僚が現れたりするなんてこと、ありますよね。不思議そうな目でこちらを見つつ、何も言わずに笑顔でいなくなったり、笑って冗談を言ってくることもあるかもしれません。

多くの人が独り言を言う人を笑うでしょう。変わった人だけがする、変な事だと思っている人が多いからです。人によっては、心の病気のせいで独り言を言うようになったと思っている人もいます。

ところが、歴史上の天才たちの多くが独り言を言っていた事が分かっています。独り言を言う事がおかしいというのは偏見である事がこれで分かって頂けたでしょう。

頭の中で考えている事を口に出した事がある方はもうご存知かと思いますが、何かを考えている時に口に出す事で、最良の決断をする事ができます。さて、それはなぜなのでしょうか? 頭の中で考えているだけとどう違うのでしょうか?

実は、口に出して耳で聞く事が最大のキーとなっているのです。

独り言を言う人は、自分の心の声を聞いている

思考の散乱

何か心配事がある時、興味深い現象が起きます。

突然、頭の中が外からの意見で埋め尽くされます。家族や、恋人、友達・・・皆がそれぞれ好きな意見を言い、あたかも自分自身の判断が間違っているかのような気持ちになります。

自分で今何が起きているのかを考える時「私はどう考えるかな」と自分に疑問を投げかけます。この時、人は独り言を言って一番の解決策に辿り着くのです。

他の誰でもなく、一番自分の事を考えている事を忘れてはいけません。自分に自分がどう思っているのか、伝えなければなりません。そしてどの考えを取り入れるべきなのか、自らに伝えなければならないのです。

言葉に出して物事を考えると、自分が何をしたいのかが分かります。さらに、自分自身とのコミュニケーションを上手に取る方法も、独り言を言う事によって分かってきます。そして、自分を守る為に必要な防御手段を手に入れる事もできるのです。それに加えて、自分の決断を貫かなければならない時や他の人と対峙するときの決断力を与えてくれます。

こちらも合わせてご覧ください:

強迫観念から解放される方法

それだけでなく、独り言は私達の想像力も刺激します。想像力が豊かなアーティスト達は、彼らの作品が自分の内側と外側との会話から生まれると言います。

  • 自分との会話を声に出す事によって、この会話から得られるものは倍以上になります。言葉で表現する事の効果が大きく出ていると言えます。
  • 問いから始めると良いでしょう。自分に質問をし続けて、その答えを見つけながら前に進みましょう。
  • こうする事で、いつもとは違う答えに辿り着く事ができます。

心理学と独り言

独り言 と思考

この分野のエキスパート、Gary LupyanとDaniel Swingley は、20人を対象に独り言についての研究を行いました。彼らは被験者を知らないスーパーに連れて行き、リンゴとパンを一斤買うように指示しました。

すると、独り言を言いながら探す被験者たちの方が早くリンゴとパンを見つける事ができる事が分かりました。ところが、これは、スタート地点が分かっている時のみという事も分かりました。

脳は、こういった状況でより能力を発揮します。なぜなら、物事を口にする事でさらに脳が効果的に働くからです。

また、この研究で独り言は集中力を上げてくれる良い方法だという事も判明しました。考えている事を声に出す事で、自分を聞く事ができます。自分を聞く事で、周りの気が散るものを排除する事ができます。

この事から、独り言を言いながら何かを決断すると、より良い決断ができると言えます。このやり方で、月並みな結果がでる事もあれば、全く真逆の結果が出る事もあるでしょう。どちらにしても、そこまでどう辿り着いたのかは分かるはずです。

こちらも合わせてご覧ください:

色が感情や決断力に与える影響

声に出して物事を考える人は、弱みを見せません。解決に至るまでのプロセスにしっかりと立ち向かうのです。意識を集中させ、自己意識をしっかり持ってそれを実現します。

こうする事で、自分が出した結論を固めると同時に、他の人からの期待や意見に影響されて出した結論ではなく、自分だけの意見で決めた事だとはっきりとさせることができるのです。


引用された全ての情報源は、品質、信頼性、時代性、および妥当性を確保するために、私たちのチームによって綿密に審査されました。この記事の参考文献は、学術的または科学的に正確で信頼性があると考えられています。


  • Nielsen, J. (2014). Thinking Aloud: The #1 Usability Tool. Nielsen Norman Group. https://doi.org/10.1046/j.1365-2966.2003.07032.x
  • Gary M Olson, Susan A Duffy, R. L. M. (2018). Thinking-Out-Loud as a Method for Studying 11 Real-Time Comprehension Processes. New methods in reading comprehension research.
  • Stroebe, W., & Hewstone, M. (2005). European Review of Social Psychology. European Review of Social Psychology. https://doi.org/10.1002/0470013478

このテキストは情報提供のみを目的としており、専門家との相談を代替するものではありません。疑問がある場合は、専門家に相談してください。