愛と脳の関係:恋に落ちている時の脳の反応
「ベターハーフ」つまり運命の人を見つけた時、ドキドキが止まらず、特別な愛を感じることがあります。
これは私たちの「心」だけではなく「脳」と深い関わりがあります。
本記事では、恋に落ちた時に、愛と脳の相互反応により私たちの心と体がどのように反応するのかご紹介します。
愛と脳の関係
愛情とは、自分の特別な人に対する特別で美しい感情ですが、その全てが「ロマンチック」なわけではなく、脳の指示によって生じる感情があります。
神経伝達物質とホルモンは、精神状態の影響で分泌されるため、恋が始まった時には「魔法のような」気持ちが持続します。
恋をしている時のときめきや心の状態を説明する時、文学や詩の世界にいるような気持ちになりますが、実は愛を分析する時に欠かせないのは科学の分野です。
詩人、音楽家、そして作家などの手に委ねられていた分野である「愛情」ですが、現在では愛と脳の関係を説明する時に科学は欠かせません。
- 神経系での変化:魔法ではなく化学反応です。
- 恋に落ちると、普通に会話をすることができなくなる人、異様に汗をかく人、心拍数が上昇する人、そして顔が赤くなる人がいます。
- 全ては体内の化学反応の変化が原因です。
恋に落ちてすぐ、まず最初に他人が感じるほどのフェロモンやその他のニオイの変化が起こります。
その後、アドレナリンとノルアドレナリンという二つのホルモンの生成が増加します。
どちらのホルモンも、相手に魅了されやすくなったり、少しふざけたくなるような気持ちを促進し、心拍数が上昇し脈が速くなります。。
その次に、好きな人の近くに行った時に、身体中に活力がみなぎり、健康になるように感じます。
この状態になると、テストステロンというホルモンが分泌されます。
テストステロンは男性ホルモンですが、性的欲求を感じた時に女性にも少量分泌される催淫薬のような働きがあります。
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本当の愛、ホルモン、そして脳
本当に愛する人と出会った時に感じる幸福感や情熱により、脳内でより多くのホルモンが分泌されます。その一つが、フェネチルアミン(PEA) です。
天然の覚せい剤とも言われるこのホルモンは、非常に刺激が強く、自分が愛している人以外は目に入らなくなるような興奮状態へと導きます。
愛する人の世話をしたり、その相手と常に一緒に過ごしたいと考え始めます。このホルモンには、自分の相手が理想の相手であるように感じる作用もあります。
他にも脳内の神経伝達物質の中にも、ドーパミンのような幸せやその気持ちを補強するような物質があり、それが分泌されます。
恋は麻薬のようだと言われるのはこのためで、タバコやアルコールそして麻薬を摂取した時と同じような高揚感を感じます。
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脳は一生涯「恋に落ちる」のか?
「恋は永遠には続かない」という詩の一節がありますが、残念なことに、私たちの脳は「愛情」ホルモンを常に分泌し続けることは不可能です。
恋に落ちるという化学反応は、最長で5年間続きますがそれ以上は同じ効果は見られません。これは同じ処方薬を飲み続けていると体が慣れてしまい効果がなくなるのと似ています。
長年にわたりパートナーと過ごし、相手のことを理解すると、初期のトキメキは無くなりますが、その代わりに肯定的な経験や否定的な経験を二人で共有する時間が増えます。
この時期になると、脳の作用で恋が持続するのではなく、二人の関係を維持する努力が必要になります。
残念なことに、体内のオキシトシンとフェネチルアミンが減少すると単調さを感じたり退屈になります。
これには、バソプレシンという単調さと絆に深い関わりのあるホルモンが関係しており、初期の情熱が聞け失せると、相手の本当の姿がわかり、そこで相手の持つ真の美しさや強さを理解します。
この時期は最も情熱に溢れた時期ではありませんが、相手への敬意や信頼感、そして二人の調和を作り出すとても「美しい」時期です。
この段階になると脳は以前のようなホルモンを生成しませんが、お互いを理解し、二人の関係維持に最高の結論を脳が導き出し、永遠に続く関係を作り出すでしょう。