坐骨神経痛を和らげる運動
坐骨神経は、腰から足先まで伸びる人体の中で最も太く長い末梢神経です。坐骨神経痛は、坐骨神経が圧迫されるなどの影響を受けることで、背中の一部や腿の後ろに強い痛みや痺れを引き起こす症状です。坐骨神経が挟まれたり(腰部脊柱管狭窄症)、椎間板の圧縮によって飛び出した組織が神経を触る(腰椎椎間板ヘルニア)場合、この問題が発生します。坐骨神経痛とは病名ではなく、椎間板ヘルニアや脊柱管狭窄症などを原因とする「腰痛」のような症状名です。
坐骨神経の痛み は非常に不快で、日常の行動を妨げる期間が最大8週間続くこともあります。痛みがある間に、いくつかの注意事項と運動を念頭に置いていれば、痛みを軽減し、より短い期間で痛みを完全に消すことができます。
坐骨神経の痛みを和らげるために自宅で行える運動
坐骨神経の痛みがある人は、1~2日間は休みますが、坐骨神経痛を克服する最善の方法は、良好な運動の繰り返しと日常生活での患部の動きの問題を改善することです。休むことで一時的に痛みを軽減することはできますが、実際には長い時間動かないでいることで症状を悪化させることがあります。そのため、運動をすることはとても重要で、背中や腰椎の椎間板をサポートする範囲を強化します。
ヘルスケア製品等を展開するオムロン株式会社のホームページにも、「坐骨神経痛の予防や改善には、ストレッチと筋肉運動が効果的」と書かれています。しかし、それは坐骨神経痛が軽度の場合だけであり、強い痛みや歩行が困難になるような痛みがある場合は、受診と医師の指導が必要です。
医者の診断を受けるのであれば、症状の度合いによって理学療法士を紹介されることもあるでしょう。自宅でもいくつかの運動を実施することで、痛みを削減し問題を解決することができます。この運動のプランはお勧めです。
筋力強化の運動
腹筋と背筋を強化する運動は、背中をより良くサポートし、坐骨の症状を改善します。患者にとって速やかに 坐骨 神経痛を抑える最善の方法は、穏やかに強化運動を繰り返し続けることとストレッチ体操をすることです。
診断にしたがって行う運動
専門家に診てもらえば、腰椎椎間板ヘルニアや脊柱管狭窄症などの患者の坐骨神経痛の根本的な原因に合わせた運動プランを用意してもらえます。不適切な運動は坐骨の痛みを悪化させるだけでなく、治癒を長引かせるので、専門家の診断に従うことが大切です。
ストレッチ運動
坐骨の痛みを和らげる良い繰り返し運動には、その原因とは無関係に、次のストレッチ運動を含める必要があります:
- 梨状筋(尾骨の上にある三角形の仙骨と大腿骨の付け根の大転子とをつなぐ筋)のストレッチ
- 腰のストレッチ
- ハムストリング(大腿後面にある3つの筋)のストレッチ
こちらの記事もおすすめです:坐骨神経痛に効くヨガストレッチ
坐骨神経痛を改善する運動
上で述べたように、坐骨神経の痛みの原因に合わせて運動を繰り返し実施することが最善です。これを踏まえて、お勧めの運動は次のとおりです。
椎間板ヘルニアによる坐骨神経痛:
- 伸展運動
- 背中の屈曲運動
- 上背部の屈曲運動
- カールアップや、腹筋の強化に向けた腹部の屈曲
脊柱管狭窄症による坐骨神経痛:
- 背面の屈曲運動
- 仰向けでの足踏み
- カールアップや腹部の屈曲
椎間板の変性による坐骨神経痛:
- 仰向けでの足踏み
- ブリッジ運動
関連記事:坐骨神経痛に効く6つのエクササイズ
低負荷の有酸素運動
坐骨神経痛を緩和することを念頭に置いた特別な運動を原因に応じて実施し続けるだけでなく有酸素運動を少し追加すれば、痛みを軽減できる上に全身の健康にもつながります。腰のための最良の運動の一つは、ウォーキングです。 30分間ウォーキングを行えば、有酸素運動1回分の効果がすべて得られます。坐骨神経の症状が改善すれば、サイクリング、ジョギング、高速のウォーキングなど、有酸素運動のレベルを上げることができます。
注意事項
- 正しく坐骨運動を実施することが非常に重要で、正しく実施されないと効果が無いばかりか症状を悪化させる恐れがあります。一般に、理学療法士、カイロプラクター、リハビリテーション医のようなプロ監視の下で運動を学ぶことをお勧めします。
- 歩くとき、座っているときは、正しい姿勢を保つようにしてください。
- 過度な体重は症状を悪化させることがあるので、カロリーの過剰摂取を避けてください。