親を許すということ
親があなたに与えた愛情が足りなかったとしても、何か不満なことがあったとしても、痛みや虐待を経験したとしても、自分の両親を許してみませんか。
親があんなことをしたから、と言いたくなるような現実はとても辛いものです。あなたを傷つけ、親への恨みを握りしめたままになってしまうような出来事があったのでしょう。
しかし、よく考えてみると、親だって自分たちにできることを精一杯やっていたのではないでしょうか。私たちも親と同じ状況で同じ経験をしていれば、結局は同じことをしてしまっていたかもしれません。
精一杯だった親を許しましょう
親は、自分たちの引き受けた大切な役割を全うする方法を誰にも教わりませんでした。
色々な場面で「自分が生まれてこなければよかったのに」なんて言葉が思い浮かぶことがあったかもしれません。
しかしこれは、親には言ってはなりません。親の身になって、もし自分の子どもにこんなことを言われたら、ショックでしょう。
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親を許していれば、自分に子どもができた時に、似たような、あるいは全く別の過ちを犯してしまったとしても、自分を許しやすくなります。
人は必ず失敗するもので、特に別の人間を育てる責任があるとなればなおさらです。
信じられないかもしれませんが、親の失敗にもポジティブな側面があります。
何だかわかりますか? それは、あなたがその失敗を知っているということです。知っているからこそ、別の道を歩むことができるのです。
ところが、もし恨みが心から離れないのであれば、気が付かないうちに同じことどころかもっと酷いことをやってしまうかもしれません。
自分を重荷から解放しよう
親が上手く子育てすることができず、そのために悲惨な子供時代を送ったことに対して怒りをもっていると、恨みという重荷を何年も引きずってしまうことがあります。
心から幸せを感じることができず、その理由もよくわからないのであれば、向き合いたくない何か、癒したくない何かがあるのかもしれません。
プライドが邪魔をして許すための一歩が踏み出せなったり、相手が謝ってくれるのを待っていたりすることもあるでしょう。
なぜ苦しみを必要以上に長引かせるのでしょうか?
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それによって危うくなっているものは、あなた自身の幸せです。自分の進みたい道を選ぶのはあなた自身の責任です。あなたはもう親の言いなりになる小さな子どもではないのですから。
一人の大人として、誰かが何かしてくれるのを待つのではなく、最初の一歩を踏み出してみませんか。許すということは、卑屈になってペコペコするということではありません。
この決断をすると、あなたの世界を真っ暗におおっている重荷から解放されることでしょう。
最悪なことから学び、成長する
あなたが感じた苦しみから親が何も学ばなかったとしても、必ずあなたを理解してくれる人がいます。そう、それはあなた自身!
あなたはダメージを受けて、深く傷ついたかもしれませんが、何事にも良い側面があるのだと自信をもってみてください。
この状況を好転させるのも、重荷を背負い続けて自分でもダメだと思っている方向に進むのも、結局のところは自分次第です。
人生、全てが完璧だったら何も学ぶことができません。
人は最悪な経験からたくさんのことを学ぶのだから不思議です。そうやって成長し、大人になり、より良い人間になっていくのですね。
小さな子どもだった頃は物事を変化させる力が無かったかもしれませんが、大人になった今、私たちは人生の道筋を自分で変えていくことができます。
親を許し、遠い過去に縛り付けられた重荷を解放するのか、それとも分別のなかった二人の人間を恨み、憎みながら生きていくのかは、あなた自身が決めることなのです。
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- María Martina Casullo. (2005). La capacidad para perdonar desde una perspectiva psicológica. Revista de Psicologia de La PUCP.
- García, J. A. (2013). Perdonar y pedir perdón.