ぽっかりと胸に開いた穴
心に穴がぽっかりと開いているように感じたことはありませんか?
どうしてそう感じるのかはわからないけれど、何か物足りないような、不完全な気持ちにさせる心に開いた穴。
何かで埋めきゃいけない。空虚感に襲われ、寂しくなる。
心の穴は、大切な人を失った時、誰かと別れた時、もしくは何かに失望した時にぽっかりと開いてしまう事があります。
もし、その穴を他の人や物で埋めようとしているのなら、もう1度良く考えてください。
ただその穴の上につぎはぎをして覆うだけでは、悲しく空っぽな気持ちにさせている本質的な問題の解決にはなっていません。
心に開いた底のない穴
自分を苦しめる心の穴を、衝動買いなどの物質的なもので埋めようとする人がいますが、これは後に罪悪感を感じてしまう危険な行動です。
お金を使う事で、自分で心の傷から目を背けようとしていますが、本当の問題解決にはなっていません。
衝動買いだけでなく、他の人に依存して心の穴を埋めようとする人もいます。
中には自分が孤独を感じなくても良いように、人を利用したり人をコントロールしようとしたりする人もいますが、これは自分も相手も傷付ける間違った行動で、最終的に悲しく不幸な状況に陥ります。
私たちは、がむしゃらに心の穴を埋めようとし、物や他の人でその穴を今すぐに埋めようと必死になってしまいがちです。
暴食暴飲に走ったり、自傷行為に走るのは、耐えきれない本当の心の問題から逃げる為にしてしまう事で、こうした行為は新たな傷を作ります。
幼少期
幼少期は、ご存知のように人生の中でとても大切な時期です。
情緒の発達が起きるこの時期に、なんらかの原因で感情の欠如が起こると、人生を通して様々な問題の原因となる可能性があります。
いびつな家族環境の中に育つ、両親の関係がうまくいっていない、必要としている愛情を十分に受けられないなど感情の欠如が起きる原因は様々です。
しかし、子供達はその劣悪な環境に無理やり自分を慣らしてしまい、周りから見ると大きなダメージを受けていないように見えることがあります。
ところが、成長してからその影響が徐々に現れます。
小さい頃の経験がどれだけの影響を与え、どれだけの問題を起こしているのかは、科学的にも証明されています。
本人は、原因となる幼少期の出来事を覚えていない事もあるので、専門家の助けが必要になります。
カウンセリングを受けることで、専門家は原因となる問題を見つけ、前に進む方法を指導してくれます。
こちらもご参考に:臨床心理士のカウンセリングを受けるべき7つの理由
心の穴はさらにその心の穴を広げます
どれだけ胸の穴を他の人との関係、新しい服、食べ物で埋めようとしても、その穴は全く埋まりません。
幸せになりたいと付き合い始めた人と、そのまま付き合う事も良いでしょう。
ただ、心の穴は埋まりません。色々な物を衝動買いして、後で買った物達を見て、まだ穴はぽっかりと開いている事に気付くでしょう。
これらのつぎはぎは何も解決してくれません。
負のサイクルとなり、更なる不安感を生み出す事もよくあります。
助けを求める事に躊躇してしまうかも知れませんが、誰かに助けを求めることが大切です。
今まで人生の中で下した決断の中で最適な決断の1つになります。決して一人で解決しようとしてはいけません。
今の状況を改善したいのなら、勇気を持って専門家の助けを求め、一歩を踏み出しましょう。
「あなたは一人じゃないんだよ」と背中を押して貰うだけで、先に進めるかも知れません。
人は皆、1度は道を見失う事があります。でも、それはまた自分自身を見つけられなくなるというわけではありません。
心の穴は、自分への愛で埋めない限り寂しさは止みません。
最後にご覧ください:自分を愛することから始めよう 自分が望む愛を求めて
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