「失う」ということ

「失う」ということ

によって書かれた Carolina Betancourth

最後の更新: 06 12月, 2022

私たちは人生において様々なことを経験します。

幸せもあれば、不安や絶望、そして悲しみもあるでしょう。

私たちは、何かを失うということを考えながら生きているわけではありませんが、そのときは必ず訪れます。

大切な人の死を受け入れるのは本当に難しいことです。しかしその事実にきちんと向き合い、気持ちの整理をつけることが大切です。

一言に「失う」といっても様々なことがあるでしょう。

学校が変わったり、両親の離婚、職を失うこともあれば、愛する人との別れもあります。

この中でも特に辛い経験が「大切な人を亡くすこと」でしょう。

大切な人を亡くしたときに経験する深い悲しみにも、様々な段階があります。

詳しくご紹介します:

  • 否定:死を信じたり受け入れることができない時期
  • 怒り:死に対して、また亡くした人の思い出に対して怒りの感情を抱く時期
  • 努力:死を受け入れ、理解し始め、少しずつ前を向こうと努力する時期
  • 悲しみ:死が永遠の別れであることを理解する時期。この時期がもっともつらい時期だと言えるでしょう。
  • 落ち込み:もっとも時間をかけるべき時期で、またもっとも乗り越えるのが困難な時期とも言えます。体調に支障をきたすようであればカウンセリングを受けるのも一つの手です。
  • 受け入れ:気分が落ち込んでいる時期を乗り越えると、誰かを失った事実に変わりはないけれども、自分の人生はこの先も続いていくのだということを理解し始めます。ここまでくれば前に進むのみです!

必ずしも上記に挙げた 6 つの時期を順の通りではありませんが、 徐々に悲しみを受け入れ、また乗り越えるためのステップとして上記のような一連の流れがあると言えます。

もちろん、思い出はいつまでも心に残りますが、心の痛みは時間とともに和らいでいくはずです。

「時が解決してくれる」というのはまったくその通りですが、少しでも心が安らぐ、心を軽くする方法をご紹介したいと思います。

感情を表に出す

ある日は怒りの感情が芽生え、その翌日は何かを受け入れることを拒否し、また翌日にはただ泣きたくなる。

大切な人を亡くすということはめったにあることではないからこそ感情を(どのような感情であれ)表に出すことが大事なのです。

我慢して感情を押し殺すことは、心身ともにダメージを与えることにしかなりません。心と体には密接な関係があり、心が不安定な状態だと、体も不調をきたすことになります。

人生の良いことをリストアップする

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気分が落ち込んでいるときなどは、「自分の人生には何の意味もない」とか「悪いことばかり起こる」と思うこともあるでしょう。

しかしすべてが失われたわけではありません。

日記をつけたりあなたの人生において大切なものをリストアップしてみましょう。

「そのグラスには半分しか入っていませんか?それとも半分も入っていますか?」

という有名なフレーズがありますが、常に心にとどめておいて欲しいフレーズです。

誰かを亡くしたとしても、あなたの周りにはたくさんの人や物事があり、そこには幸せもあるのです。

また家族や友人などと距離を置かないように心がけてください。

家族や友人は愛情をもってあなたと接してくれますし、亡くなった人の話をするのも良いでしょう。

自分が感じていることを話してみてください。きっと理解してもらえるはずです。また一緒に悲しみに向き合ってくれるはずです。

楽しいことに目を向ける

深い悲しみに襲われている人は、長い間心の内で戦っていることがあります。

いつも黒い服を着ていたり、何か楽しいお誘いがあっても断ってしまったり。

そのような状況に陥ってはいけません。

気分が上向きになれるようなことに積極的に参加し、自分自身を励まし、また落ち込んでしまうことがないように努力しましょう。

自身の健康を大切に

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気分が落ち込んでいるときは、食欲が無くなったり、眠れなかったり、自分のことを考えなくなってしまうことはよくあることです。

しかしそんな状況で体調を崩してしまうのは非常に危険です。

一時的に気持ちが落ち着く喫煙や飲酒に走らず、自分を大切にしましょう。

悪い生活習慣は長期的に見ると、健康に害を与えるリスクを高めます。

最後に

大切な人を失った悲しみを乗り越えるのは本当につらく大変なことです。

しかし乗り越えられないものではありません。

自分の感情を受け入れ、そして「悲しみを乗り越えること。今抱えている心の痛みは時間とともに和らぐもの」ということを忘れないでください。


このテキストは情報提供のみを目的としており、専門家との相談を代替するものではありません。疑問がある場合は、専門家に相談してください。