応急処置でよくある間違い

不衛生だと思っている人も多い包帯、実は、傷が開いて菌に感染してしまうのを防ぐには最適の方法。それだけではなく、かさぶたになるのも助ける働きが。
応急処置でよくある間違い

によって書かれた Yamila Papa Pintor

最後の更新: 15 11月, 2022

誰かがケガをした時、「助けたい」と思っても正しい知識が欠けているせいで、助けたつもりが逆に悪化させるケースもあります。

本記事では、自宅や外出先で応急処置が必要な場面に遭遇した時に役立つ、知っておくべき「応急処置でよく見られる間違い」をご紹介します

応急処置でよく見られる間違い

ここからは、怪我や事故にあった人に応急処置を施すときのよくある間違いをご紹介します。

車で事故にあった人を慌てて車から引っ張り出す

車の事故では燃料が漏れ出して爆発につながる危険性があるのは事実ですが、車の中で動けない人を慌てて外に引っ張り出そうとするのは間違いです。

事故にあった人が脊椎を損傷しているかどうか、そして動かすことでさらに悪化させてしまわないかは私たちには判断ができないため、救急車や救急隊員が到着するまでそのままにするのが理想です。

バイクに乗っている人が事故に遭った場合は、呼吸が難しい場合を除いては、ヘルメットを取らないように注意しましょう

うつ伏せに倒れている場合には、そのままの姿勢にしてください。

その場所にいると危険でどうしても動かさないといけない場合は、数人で細心の注意を払って移動させるのが最善の方法です。

火傷を水道の蛇口から流れている水に当てる

これは完全に間違いとも言えないので慌てずに読み進めてください。

オーブン、熱した油、沸騰した湯などでやけどをした場合は、何か入れ物にできるだけ冷たく、可能ならば氷を入れた水を張って、火傷した部分をそこに浸すのが理想的な方法です。少なくとも15分間は水から出さずにそのままにしてください。

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アメリカの赤十字社によると、火傷した時の熱は皮膚の下にまで到達するため、水道からの流水を火傷した患部に当てると、痛みは引いて患部の表面は良くなるものの、真皮のより下の深い部分にまで手当てが行き届かないのが問題となるそうです。

ご存知ですか?:火傷をしたらするべきこと

目まいがする時に頭の位置を低くする

突然めまいが起き、他の病気の兆候ではない単なる「立ちくらみ」と呼ばれるめまいの場合は、その場でできる限り安静にすることが大切です。

頭の位置を低くしたりせず、椅子に腰掛けるなどして普段の姿勢を保ちましょう。

血糖が急に下がって目まいが起きた場合、心臓に血がめぐりやすくするために、横になって足を高くする方が効果的です。

鼻血が出たとき鼻に詰め物をする

鼻血の対処方法を間違えて理解している人が多く、その中でも鼻血が出たら上を向く、または鼻に詰め物をすると理解してる人がいますが、これはよくある間違いです。

鼻血がひどい時には、少し前かがみになって、血が外に流れて呼吸器官に流れていかないようにするのが大切です

 

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目にゴミが入ったときに息を吹きかける

冬場は、風でいろいろなチリやゴミが空に舞い、それが目に入ることがよくあります。

一緒にいる人の目にゴミなどが入った時に息を吹きかけてゴミを飛ばそうとするのは完全な間違いです。

目は非常に繊細な場所なので、息を吹きかけることでさらに傷をつけたり、ひどい時には永久的な損傷を与えかねません。

息を吹きかける代わりに、水ですぐに目を洗って、目に入った塵やゴミを洗い流すのが正しいやり方です

コンタクトをしている時にゴミが入った場合は、レンズを外すか、コンタクトレンズ用の目薬を使って対処してください。

てんかん発作が起きたときにスプーンを口に入れる

てんかんの発作であるけいれんを起こしている人が舌をかまないように、スプーンを口に入れるというのがこの方法の理論ですが、専門家はこの方法の問題点を指摘しています。

まず、スプーンなどの口に入れるもの自体にてんかんを抑える作用があるわけではないことです。

てんかんの発作が起きている時に何かを口に入れると、それを飲み込むなどの危険が高まります。

一番良いのは、患者を横向きに寝かせ、家具などぶつかってけがをする原因になるようなものから遠ざけることです。

血が止まりきっていない傷の包帯を取る

怪我をした時に、傷にガーゼをあてると、ガーゼに血がすっかり染みてしまうこともあります。

しかし、新しいカーゼを当てる時には、最初のガーゼを外して新しいものに変えるのではなく、古いガーゼの上から新しいものを被せるのが正しい方法です。

最初のガーゼをそのままにしたまま新しいガーゼでおさえることで、出血の予防、血液の凝固の促進、または傷が外気に触れることでおこる細菌感染を防ぐなどの効果が期待できます。

こちらの記事もご参考に:出血をわずか10秒で止めるジェル

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小さいものを飲み込んでしまった時に吐き出させようとする

何かを飲み込んだとき、飲み込んだものが丸くて尖っていない小さなものならば、ほとんどの場合は便と一緒に排出されるのでさほど心配する必要はありません。

もし飲み込んだものが尖っているもの、長いもの、四角いものである場合は、すぐに近くの病院へ行きましょう。

吐き出そうとすることで、逆に怪我をしていたり、喉に異物が詰まる可能性があるため、絶対に吐き出させようとしないでください。

物がのどに詰まった時に背中をたたく

誰かが何かを喉に詰まらせた場合は、藤沢市によると、「腹部突き上げ法」と「背部叩打法」がありますが、「特にお年寄りや子供は飲み込む力が弱いことや,子供の口は直径3cm程度のもの(意外と大きい!)は簡単に口に入ってしまいますので,ご注意ください。」と警鐘を鳴らしています。

引用サイト:藤沢市ホームページ


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