軟骨と靭帯を強化する自然療法
軟骨と靭帯に問題が起きることが多いのはアスリートや高齢者ですが、これらを強化する必要があるのは彼らだけではありません。ことわざにもあるように、予防は常に治療に勝るのです。そこで今回は、この2つの組織の健康を守る自然療法についてお話しします。
軟骨と靭帯について知るべきこと
まず自然療法についてお話しする前に、私たちの身体にとって重要なこれらの組織についてお話しします。
軟骨は、関節が問題なく動くようにその表面を覆っている弾力のある結合組織です。硝子軟骨(体内で一番量が多い)、繊維軟骨(靭帯や腱がある部位にある)、弾性軟骨(耳、咽頭、咽頭蓋にある)の3つの種類があります。
一方で靭帯は、関節で骨と骨をつなぐ繊維質で固く弾力のある結合組織の帯です。関節が動くのは靭帯のおかげで、脱臼を起こすような無理な骨の移動を防ぎます。膜状(骨と離れることなく骨と骨をつなぐ靭帯)と帯状(骨から骨へ渡すような形の靭帯)の2つの種類に分けられます。
軟骨や靭帯を傷つける要因とその症状
軟骨や靭帯を強化することでケガなどの問題を予防するべきなのは、アスリートだけではありません。よく問題になる部位は、全体重を受け止めなければならない膝です。肩、手首、かかとにも負荷がよくかかります。
軟骨や靭帯はさまざまな条件下で悪影響を受けます。
- 老化
- 変性疾患(関節炎など)
- 肥満または太り過ぎ
- 過度の身体運動
- ケガ
- 反復運動
- 重い物の運搬
軟骨または靭帯が傷ついている場合の主な症状は、関節を動かそうとする時の痛み、筋肉の緊張や腫れなどです。
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軟骨や靭帯を強化する方法
ここからご紹介する自然療法やレシピ、食品などは、軟骨や靭帯を強化するため、またはケガをした時により早く快復するために役立ちます。
1. ヨーグルト
ヨーグルトは牛乳に乳酸菌や酵母を混ぜて発酵させて作られる乳製品ですが、軟骨や靭帯にしばしば問題がある人には大きな助けになるでしょう。起源はバルカン半島にあり、トルコ人とギリシャ人はどちらの国で最初に作ったかということでお互いに譲らないようです。
世界の多くの文化圏で基本的な食品となっているヨーグルトは、ヒトの体に恩恵を与えてくれる細菌だけでなく、骨の状態を改善するカルシウムも含まれています。
2. ゼラチン
次に、軟骨や靭帯を強化したい場合は、ゼラチンなど弾力のある食品を食生活に取り入れましょう。
ゼラチンには組織、骨、腱などを修復するコラーゲンが豊富に含まれています。10種類もの必須アミノ酸も含まれており、脂肪もコレステロールも含まれていません。フルーツと組み合わせることもできますが、人工色素は使用しない方が良いでしょう。次のゼラチンのレシピは、ひんやりとおいしい天然材料で作るゼリーです。
材料
- バナナ 1本
- オレンジ 1個
- 無味の粉ゼラチン 大さじ2(20g)
- 水 大さじ2(20g)
- ハチミツ 大さじ2(40g)
作り方
- オレンジの果汁をしぼり、バナナをつぶしピューレ状にします。
- バナナのピューレにハチミツを混ぜます。
- 水に粉ゼラチンを溶かし、湯せんにかけます。
- そこへオレンジの果汁を入れ、よく混ぜます。
- 型に流し込み、冷蔵庫で20分間冷やします。
- 食べる直前に、お皿にまずバナナのピューレをしき、その上にオレンジのゼリーをのせます。
3. 大豆
大豆は世界中で市販されており、多種多様な使用法があります。種には植物性タンパク質が豊富ですから、豆乳、きな粉、豆腐、納豆などさまざまな形で取り入れましょう。その有効成分を最大限活用するには有機栽培のものがおすすめします。
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4. ネトル(セイヨウイラクサ)
この方法では、マグネシウム、カリウム、ケイ素、それにクロロフィルを摂ることで軟骨や靭帯を強化することが出来ます。
材料
- セイヨウイラクサの葉 大さじ3(80g)
- 水 1リットル
- レモン果汁 小さじ1
- ハチミツ 大さじ2(40g)
作り方
- 水を火にかけ、沸騰したらイラクサの葉を入れます。
- 15分間沸騰させたら、火から下ろします。
- 15分間そのまま置いた後、ザルで濾しガラスの瓶に注ぎます。
- 1時間冷蔵庫で冷やします。
- 飲む時にレモン果汁とハチミツを加えます。
- よく混ぜて冷たいうちにいただきます。(お好みで氷を入れるのも良いでしょう)
5. 柑橘類
軟骨や靭帯にとって非常に重要な要素であるコラーゲンの生成を促すという理由から、ビタミンCを含む食品は食生活に欠かせないものです。レモン、オレンジ、キウイフルーツ、イチゴなどをよく摂り、その恩恵に預かりましょう。
6. ターメリック(ウコン)、シナモン
味・香りともに独特なスパイスであるターメリック(ウコン)とシナモンには抗炎症成分が含まれています。そこで関節、腱、靭帯や軟骨に腫れがある場合には、料理やハーブティー、デザートなどに、どちらかをひとつまみ加えることをおすすめします。ひと味違う楽しみだけでなく健康にも素晴らしい効果があります。
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