更年期の体重増加を防ぐ8つの方法
更年期に体重が増加するのは、仕方がないことだと考える人もいます。ホルモンの変化によって新陳代謝が滞り、自分ではコントロールすることが不可能、もしくは難しくなっていると考えているからです。
もし、何の問題もなく閉経を迎えたのなら、体はエストロゲンの生成を減らします。ホルモンの変化は体と心のどちらにも影響を与えます。
この過程がもたらす様々な変化に気をつけてください。気になることがあれば医師に相談し、前もって対策していきましょう。
閉経は女性にとって新しい生活の始まりです。そしてもちろん、閉経前と変わらず健康的で満たされた幸せな生活を送ることができるのです。
更年期に体重が増える原因
ヨーロッパ肥満メディカルインスティチュートによると、実際、女性は更年期に5〜10kg体重が増加するそうです。
これは避けられないのでしょうか?この体重増加を防ぐ方法はないのでしょうか?
もちろん、方法はあります。正しい生活を送れば、この体重増加を防げるだけでなく、よりよい生活を送ることができます。ですが、まずは、体重増加の原因を知り、理解しておかなくてはいけません。
内分泌かく乱
更年期になると、体はエストロゲンの生成を止めます。それに従い、次のような小さな変化が現れるでしょう。
- 新陳代謝が滞り、脂肪が蓄積されやすくなります。
- 体は、これまで程のエネルギーを必要としなくなります。したがって、余分に摂取したものは脂肪として蓄積されます。
- 更年期に感情の激しい変化を感じる女性は多いでしょう。これにより不眠、不安感、絶望感などを味わう場合があります。
- 更年期は摂食障害をもたらす可能性があります。
- 筋緊張を感じる場合があります。
- 更年期により次第に筋線維の減少が起こります。筋肉の量が減り、脂肪が増えていき、数年前にはあった強さを失ったり、できていた運動ができなくなったりします。
こちらも読みましょう『加齢による体重増加を防ぐ6つのアドバイス』
自分の感情とうまく付き合う
否定的に物事を見てしまう、というのも、更年期の女性が経験することの一つだと考えられています。鏡を見れば、今までと同じように食べているのに少し太った自分…そうして自問するのです。どうして急にお腹が、太ももが太ったの?嫌だわ…なんだか顔が丸くなったんじゃないかしら?
まずは、自分の体に何が起こっているかを知りましょう。そうすれば、より質の高い生活を送ることができるのです。
あまりにも感情の変化がひどい場合は、抗鬱剤のような薬に頼らなければいけないこともあります。薬剤は、長期的に見ると、体重の増加や物理変化をもたらしてくれるかもしれません。いずれにせよ、感情の変化がひどい場合は医師に相談しましょう。
更年期に体重が増えるのを防ぐには?
1. 新しいステージには新しいストラテジーが必要
更年期とはいっても、これまで同じように美しく魅力的に見せることは可能です。更年期はあなたの人生の新しいステージなのです。自分の体の新しい変化に気を配りましょう。体と心の移行期間とも言えるこの時期をうまく過ごしたいなら、医師や専門家の協力を得ることを躊躇しないでください。ホルモン補充療法(HRT)が有益なケースもあります。
ですが、これだけははっきりと断言できます。”体はこれまで程のカロリーを必要としていない”という点です。食べる量を減らせというのではありません。質の良い食事をするのです。
2. 特定の野菜の摂取を増やす
- ほうれん草
- ブロッコリー
- カボチャ
- カリフラワー
- ナス
- ニンニク
- タマネギ
3. フルーツを食べる
フルーツは体に良いのですが、ご存知のように、フルーツには果糖と呼ばれる糖分が含まれています。つまり、食べ過ぎると体重の増加につながります。
ヨーロッパ肥満メディカルインスティチュートは、食べるフルーツの量は1日2人前(2食分)までが望ましいとしています。
それではどのようなフルーツが良いのでしょうか?
- 洋ナシやリンゴ
- ホットフラッシュのような症状に良いバイオフラボノイドを含むオレンジやイチゴ
- ザクロ
4. オーツ麦を食べる
- 朝食にはオートミールやライ麦パンを食べましょう。
- 昼食には、オーツ麦を使ったパンにサラダや野菜を摂りましょう。
こちらも読みましょう『押さえておきたい!オートミール4つのレシピ』
5. 週に2度は魚を食べる
鮭のようにオメガ3脂肪酸やたんぱく質を含む魚を食べると、心臓の健康に良く、体全体のバランスを整えてくれるでしょう。
6. 白身の肉や健康的な脂肪を摂る
1週間に4度は次のようなものを食べましょう。
- 鶏肉や七面鳥の肉
- 白身の魚(タラ、アンコウなど)
- フラックスシード
- オリーブオイル、アボカド、ナッツ類を使ったサラダ
7. 1日につき1.5〜2ℓの水を飲む
- 常に水分補給をし、体に水分が足りている状態にしておきましょう。外出時には水の入ったボトルを持っていきましょう。
- 1日1杯、赤ワインを飲むのも良いでしょう。
8. エクササイズを十分に行う
着心地の良い服を着て友達を誘い、散歩、ダンス、スイミング、ハイキング、サイクリングなどに繰り出しましょう。1日あたり有酸素運動を45分行うと良いでしょう。
引用された全ての情報源は、品質、信頼性、時代性、および妥当性を確保するために、私たちのチームによって綿密に審査されました。この記事の参考文献は、学術的または科学的に正確で信頼性があると考えられています。
- Arakane, M.; Castillo, C.; Rosero, M. F.; Peñafiel, R.; Pérez-López, F. R., and Chedraui, P. (2011). “Factors relating to insomnia during the menopausal transition as evaluated by the Insomnia Severity Index”, Maturitas, 69: 157-161.
- Canto de Cetina, T. E., and Polanco-Reyes, L. (1996). Climaterio y menopausia. Las consecuencias biológicas y clínicas del fallo ovárico. México: Universidad Autónoma de Yucatán.
- Chedraui, P.; Pérez-López, F. R.; Mendoza, M.; Morales, B.; Martínez, M. A.; Salinas, A. M., and Hidalgo, L. (2010). “Severe menopausal symptoms in middle-aged women are associated to female and male factors”, Arch Gynecol Obstet, 281 (5): 879-885.