気管支炎を自然に治す方法
気管支の炎症である気管支炎は、冬に起こることの多い一般的な呼吸器系疾患で、主な原因はウイルスや細菌への感染です。
本記事では、気管支炎の症状を緩和する効果のある自然療法をいくつかご紹介します。
気管支炎について知っておくべきこと
一般的に気管支炎は、風邪の症状を引き起こすウイルスと同様のウイルスへの感染が原因で発症しますが、炎症が起こる場所が気管支などの下気道である場合に、気管支炎と呼ばれます。
気管支炎は、発症してから数日から数週間以内に治癒する急性気管支炎と、不快な症状が数週間から数ヶ月続く慢性気管支炎があります。
急性気管支炎の主な原因は、ウイルス感染や他の病原体への感染ですが、慢性気管支炎は喫煙や大気汚染が原因だと考えられています。
また症状が長引くと肺炎などの病気を引き起こすリスクが高まるため、症状を悪化させないことが大切です。
気管支炎の主な症状:
- 痰(たん)
- 乾いた咳
- 喉のかゆみ
- 呼吸困難
- 疲労感
- 胸の痛み
- 発熱
こちらの記事もご参考に:気管支炎の症状を和らげる5つの自然療法
気管支炎の症状を緩和する自然療法
気管支炎の症状が現れたら、必ず医師の診察を受けることが大切です。
医師の診断と指導による治療と十分な休息に加えて、今回ご紹介する自然療法を活用して気管支炎の症状を軽減するのに役立ててください。
ただし、自然療法を試す前には必ず医師に相談してください。
ユーカリオイル
強力な殺菌効果と抗ウイルス、消炎、去痰作用に優れたユーカリオイル(精油)は、気管支炎の症状を緩和する働きがあると言われています。
- ユーカリオイル数滴をハンカチに落とし、1日に数回そこから息を吸います。
- ウイルスが原因の咳などの症状を緩和します。
ユーカリオイルの蒸気を吸う方法もお試しください。
- オイルを数滴入れた水を沸騰させます。
- 顔を蒸気にできるだけ近づけて、蒸気をゆっくりとした呼吸で吸います。
- 火傷などに注意してください。
オニオンスープ
インフルエンザや症状の重い風邪をひいた場合は、抗菌作用のあるタマネギが症状を緩和します。また、気管支炎の症状を和らげる効果もあると言われています。
材料
- タマネギ 3個
- クローブ 1個
- 黒糖 小さじ2(12g)
- タイム 少々
- 水 4カップ(1リットル)
- 牛乳 ½カップ(125ml)
作り方
- タマネギの皮を剥き、鍋に入れます。
- クローブ、黒糖、タイムも加え、材料がひたひたになるまで水を注ぎます。
- 弱火で2時間煮込みます。
- 出来上がったスープを濾して少し冷まします。
- 温めた牛乳を大きめのスープ皿に注ぎます。
- 牛乳の入っているスープ皿がいっぱいになるまで、出来上がったスープを注ぎます。
- 温かいうちに飲んでください。
- 1日2回飲んでください。
ニンニク
ニンニクにはさまざまな効能がありますが、その中でもニンニクに含まれる抗菌作用と抗ウイルス作用が、気管支炎の症状の緩和に役立ちます。
特にアレルギーが原因の慢性気管支炎の場合は、ニンニクに含まれるケルセチンが抗ヒスタミン効果を発揮します。
使用方法
- 1日1片、毎朝起きたら生のニンニクを食べてください。
- 生のニンニクに抵抗がある人は、料理に使うようにしましょう。
温かいお茶や飲み物
温かいお茶や飲み物は、喉を優しく保湿することで咳による刺激、痛み、そしてかゆみを軽減します。
また生姜に含まれるショウガオールという成分には強い殺菌力があるため、病原菌が原因の咳の症状を緩和しながら免疫力を高めます。
- 生姜を温かいお茶にした生姜茶や生姜の入ったスープなどをお試しください。
塩うがい
殺菌効果のある塩水でうがいすると、喉に付着した風邪のウイルス、そして痰を洗い流す効果があるため、風邪の予防や、風邪や気管支炎が原因の喉の不快な症状を軽減する働きがあると言われています。
材料
- 水 1カップ(250ml)
- 塩 小さじ1(5g)
使用方法
- 水を温めたら、塩を加えてよく溶かします。
- 口に入れても大丈夫な温度になったら、うがいをします。
- 飲み込まないように気をつけてください。
- 1日に数回繰り返しましょう。
ネトル
イラクサとも呼ばれるハーブであるネトルは、ビタミンやミネラルなどの栄養素が豊富に含まれています。栄養豊富なネトルに、殺菌効果のある成分や抗酸化物質が含まれているハチミツを加えると、咳や急性気管支炎の症状を和らげます。
材料
- 水 1カップ(250ml)
- 乾燥したネトルの葉 2枚(20g)
- ハチミツ 大さじ1(25g)
作り方
- 湯を沸騰させたらネトルの葉を入れて蓋をします。
- 15分間かけて抽出します。
- 葉を取り出して出来上がったお茶をカップに入れたら、ハチミツを加えます。
- 熱い状態のまま1日2回以上飲んでください。
ご存知ですか?:薬用ハーブで気管支を浄化し/強くする方法
ハチミツとフラックスシード
ここまでご紹介した方法と異なり、これは身体の外側から気管支炎の症状を和らげる方法です。
紀元前300年頃には、古代ギリシャの植物学の祖と称されるテオプラストスが「咳止めに良い」と推奨したと言われるフラックスシードに、前述した殺菌効果のある成分や抗酸化物質が含まれているハチミツを加えて外用します。
材料
- 水 1カップ(250ml)
- フラックスシードパウダー 150g
- ハチミツ 大さじ2 50g
使用方法
- 水を鍋に入れて温めたら、パウダーを少しずつかき混ぜながら加えます。
- ハチミツを加えて、しっかりと混ぜます。
- 清潔なガーゼに、出来上がった液体スプーン1~2杯を乗せ、こぼれないように端を折ります。
- このガーゼを冷めるまで胸に乗せます。
- 1日に数回繰り返してください。
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