【風邪?】オレガノエッセンシャルオイルで治そう
オレガノはミント科に属する芳香植物です。オレガノを抽出したエッセンシャルオイルは、抗ウイルス作用、抗酸化作用、抗炎症作用があり、人気があります。伝統的に、呼吸器系の健康のため、また風邪やインフルエンザの治療にこのオイルが使われてきました。
オレガノエッセンシャルオイルは、オレガノのさまざまな部分から抽出され、色々な活用方法があります。これらのほとんどは、サプリメント、染料、またはアロマオイルとして健康食品店で見られます。アロマオイルは外用薬やアロマテラピー用として使われます。
風邪やインフルエンザの症状を改善するためのオレガノエッセンシャルオイルの利点と禁忌だけでなく、使用方法についてもみていきましょう。
オレガノエッセンシャルオイルの効能
オレガノは、ロスマリン酸、チモール、およびカルバクロールなどの身体に良い特性を持っています。これらが提供するポジティブな効果は複数ありますが、その中で以下のものが特に注目されます。
1. 抗菌作用がある
現在進行中の研究によると、オレガノは食中毒や皮膚感染症の最も一般的な原因の1つである黄色ブドウ球菌などの細菌と闘うことができるそうです。また、オレガノオイルは、耐性をつけた抗生物質に対抗するのにも役立つ可能性があるとされます。
2. コレステロール値を下げる
別の研究によると、オレガノエッセンシャルオイルはコレステロール値を下げる可能性があるそうです。オレガノエッセンシャルオイルによる治療を受けた人は、食事管理だけを実践した人と比較して、善玉コレステロール値が上昇し、悪玉コレステロール値が減少しました。
3. 抗酸化作用がある
他の類似したハーブを使った研究では、タイム、セントジョンズワート、マジョラムと比較して、オレガノには3〜30倍の抗酸化物質が含まれていることが示されています。オレガノオイルの抗酸化物質含有量は、特定の果物や野菜よりも多く認められています。
4. 腸の健康を改善する
オレガノは、むくみ、痛み、下痢などの寄生虫による腸の症状を改善することができます。
ある研究によると、研究の参加者全員で寄生虫が減少し、高い割合で治癒したそうです。また、リーキーガットと呼ばれる状態に対しても有用である可能性があります。
5. 抗炎症作用がある
また別の進行中の研究では、オレガノエッセンシャルオイルは、成分の1つであるカルバクロールのおかげで炎症を抑えることができることが明らかになっています。しかし、はっきりとしたことがわかるには、まだ人間に対する研究が必要です。
6. 真菌感染症に対する効果があるかもしれない
オレガノのオイルは、口の中や陰部に不快感をもたらす5種類のカンジダ菌に効果があることが研究で明らかになっています。他の実証済みのオイルよりもさらに効果があると考えられています。カンジダは酵母の1種で、増殖しすぎると感染症を引き起こします。
7. 痛みを和らげる
こちらの進行中の研究では、オレガノエッセンシャルオイルにはモルヒネなどの一般的な鎮痛剤と同様の効果があることがわかりました。鎮痛効果は、カルバクロールと呼ばれる物質によるものですが、その完全な効果を証明するためには、まだ人間を対象とした研究が必要です。
8. 減量に役立つかもしれない
オレガノオイルには、カルバクロールが脂肪細胞を形成するプロセスを妨げる可能性があるため、減量に役立つ可能性があると主張する研究があります。しかし、人間ではまだ決定的なエビデンスはありません。
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風邪の治療にオレガノオイルを使う方法
オレガノオイルの特性には、細菌と闘い気道のつまりを緩和し炎症を抑える作用があります。風邪の場合は、オレガノオイルの香りを吸い込む方法と、うがいの2つの方法が一般的です。
オレガノオイルの蒸気吸入
- 水を入れた鍋を火にかけ、沸騰させたら、鍋を火から下ろし、オレガノオイルを2~3滴入れて鍋に蓋をする。
- あらかじめタオルを用意しておく。タオルで肩、背中、頭、最後に鍋を覆うようにすることで、より長く蒸気を吸い込むことができます。
- 1と2の準備ができたら、蓋をしたままの鍋をテーブルの上に置く。
- 十分に温まっていることを確認し、慎重に鍋の蓋を外す。6~12分間、鼻から蒸気を吸い込む。鼻のつまりに効果的です。
- 蒸気を吸い込んだあとは、冷たい風に当たるのを避ける。
喉の痛みがある場合
- お湯を入れたコップに、オレガノオイルを1~2滴入れる。
- 口に少し含み、30秒間うがいをする。
- お湯がなくなるまで繰り返す。これで炎症を抑えることができます。
気管支炎や咳の治療に使う方法
オレガノオイルのもう1つの特性は、去痰剤としての可能性です。鼻水や痰を柔らかくし、気管支炎の症状を緩和します。治療には2つの方法があります。
蒸気吸入
- 鍋に水を入れて火にかけ、沸騰したら火から下ろし、オレガノオイルを2~3滴入れて蓋をする。
- お湯を沸かしている間に、背中や肩、頭を覆うタオルを用意する。また、鍋用のタオルも用意しておけば、鍋を長く保温することができます。
- スツールやテーブルの上に、まだ蓋をしたままの鍋を置く。
- 慎重に鍋の蓋を開け、6~12分間蒸気を吸い込む。鼻水や痰を緩和するのに役立ちます。
- 吸入中や吸った後は冷たい風に当たるのを避ける。
オレガノオイルを胸に塗る
- 小さなボウルにココナッツオイル小さじ1~2杯とオレガノオイル5~8滴を入れて混ぜ、数秒間かき混ぜる。
- 温まった手で、混ぜ合わせたオイルを指先にしみ込ませ、胸元に優しく塗る。
- 施術中も施術後も体を温かくする。
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オレガノオイルの禁忌
オレガノオイルの摂り過ぎには注意しましょう。高濃度で作られたオイルなので、過剰に摂取したり、長期間使用したりすると、チモールの含有量によって副作用が出る可能性があります。
最も一般的な副作用としては、皮膚や目のアレルギー反応、吐き気や嘔吐、消化不良、発疹などが挙げられます。妊婦や子供への反応を調べた科学的研究はまだ不足しているので、どちらの場合もこのオイルは避けた方が良いでしょう。
風邪にオレガノオイルを使うには注意が必要
オレガノオイルには利点があり、特定の果物や野菜よりも多くの抗酸化作用を持っています。しかし、その効能を完全に理解するためには、より広範な研究がまだ必要であることを心に留めておいてください。
オレガノオイルは、一般的な健康問題(風邪やインフルエンザ)を緩和するために使用することができますが、適切な量と適用方法を守る必要があります。詳細については、お使いのオレガのオイルに記載された推奨事項を必ずお読みください。
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