賢い批判の受け入れ方とは?
批判は、怒り・イラつき・悲しみといった感情を呼び起こすもの。批判を上手に受け入れられる人もいますが、非常にむずかしいと思う人たちもたくさんいます。
批判の上手な受け入れ方を学ぶのに遅すぎるということはありません。批判をあなたの敵ではなく、味方にしてしまう方法があるんです。
今回は、他の人から意見されたときに自分の感情をどう受けとめたらいいか、その感情をポジティブな方向に向けるにはどうしたらいいか、そのコツをいくつかご紹介しましょう。
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批判は必要なもの
私たちは自分の気分を害するものをすべて拒絶してしまいがち。でも、実際はネガティブなことも私たちにとって必要なことなんです。
それがあるからこそ、私たちは学び、成長し、大人になっていけるからです。
批判に出会うとき、私たちが最初に示す反応は怒り・憤り・混乱・不快感である、ということを受け入れることが大切です。
さまざまな感情に襲われる体験をすることでしょう。でもそれに対処するとき、ある決断をくだす心の準備が必要です。
こういった感情が現れたら、次の3つの道の中から1つを選ばなければなりません。
- たくさんの人たちがいつも私たちにすすめる第1の道は、批判を無視すること。言い換えれば、聞いたことを無視し、相手に背を向けて、自分の人生を続けていくわけです。この選択は、あるマイナスの結果をもたらします。私たちは多くのことを学ぶチャンスを見逃すかもしれません。自分の気に入らないことに背を向けることは、必ずしもよい決断であるとはかぎらないからです。
- 私たちがいつも繰り返してしまう第2の道は、悲しんだり落ち込んだりすることです。
- 一番おすすめしたいのが第3の道—批判をポジティブなやり方で受け入れることです。
でも、どうしたらこれができるようになるのでしょうか?
1. 常に他人の意見を受け入れる心でいる
批判はあなたを定義しません。それは単に、あなたの行動や考えに対するコメントです。ですから、いったん怒りや悲しみが過ぎてしまったら、他人の意見を受け入れる心でいることが大切です。
批判を受けたからといって、あなたの信用がなくなるわけではありません。これは、まちがいと失敗を同義に考えるのと全く同じことです(もちろんそんなことはありません)!
そこで、あなたを不愉快にした相手の意見を自分が誤解していたかもしれないということを考える必要があります。実際、批判はある真実を明らかにし得るということに気づかねばなりません。
したがって、あなたがとるべき態度は、あなたを批判した人と話し合うことです。
そうすることで新しい視点から物事を見るようになりますから、気分が明るくなり、将来同じような状況に陥ったときに大いに役立つことでしょう。
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2. 批判する人の意図はどこにあるかを考える
人の意見を受け入れる心でいるということは、すべてを文字通りにとるとか、相手が言っていることは真実だと信じるとかいう意味ではありません。
こういうことは、いずれもNGです。だれかがあなたにネガティブなフィードバックを寄越すときは、その人の真意を見極めなければなりません。
時として、批判はあなたをイラつかせるためだけの場合もあります。もしかしたら相手は何もかもうまくいかず、あなたに八つ当たりしているのかもしれませんし、あなたの功績に嫉妬しているのかもしれません。
一方、批判はあなたを助けようと意図したもので、批判者の意図の背後には何の悪意もないのかもしれません。
ですから、私たちは自分を批判する人の本当の意図を見抜くことが大切です。
3. 批判に基づいて何かを変える必要があるかどうかを決める
人から受けた批判があなたを助けることを意図しているとわかりましたか? もしそうなら、あなたの人生に何らかの変化を起こすかどうかを決めなければなりません。
自分の習慣に、よりよい人間になれるような2、3のシンプルな変化を取り入れることで、人間として成長し大人になっていくことができると気づくこともあるでしょう。
でも、批判者のアドバイスに従うことが、あなたにとってよい結果をもたらさない場合もあります。
人の意見に基づいて何かを変える必要があるかどうかを決めるのは、あなた自身です。
あなたにとって何の役にもたたないような意見なら、それについて一晩中考えて、時間をムダにしたりしないことです。
あなたは批判に対し、どう反応しているでしょう? 上手に対処できていますか? それともひどく打ちのめされてしまうタイプでしょうか? 批判は私たちのエゴを傷つけるため、つい身構えてしまい、相手を黙らせなければと感じるかもしれません。でも、もっと前向きな態度をとることで、私たちは批判から多くを学ぶことができ、人間として成長していくことができるでしょう。
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