背中と腰の痛みを悪化させる6つの行動
背中や腰の痛みは、慢性疾患などの主な原因の1つです。 日常生活が腰に与える過剰な負荷は、背中や腰の痛みだけではなく私たちの健康にも大きな影響を与えます。
背中や腰の痛みを発症する と、毎日の生活に不便が生じて生産性や効率が低下します。さらに症状が悪化すると職場や家庭でも様々な悪影響が起こる可能性があります。
1. 背中に負荷をかけすぎる
重いカバン、リュックサック、スーツケース、ノートパソコンなどの電子機器が入ったカバンなどは、背中や腰の痛みの主な原因の1つで、これらの重い荷物を持っているときの姿勢が悪いとさらに痛みが悪化します。
背中や腰への負荷を軽減する方法をご紹介します:
- 必要なものだけをカバンに入れて、無理のない重さの荷物を持ち歩く
- 片側の肩にだけ負荷がいくカバンではなく、リュックサックなど両肩へ重さが分配されるカバンを選ぶ
- 多くの荷物を運ぶ必要がある場合は、一つのカバンではなく2〜3袋に分ける
- 荷物が重すぎる場合は、車輪付きのスーツケースを使用する
2. 膝を曲げずに重いものを持つ
膝を曲げずに床から重いものを持ち上げようとしたことはありませんか?
重いものを持ち上げる時に膝を曲げないと、背中や腰の痛みの原因になるだけではなく、すでに腰痛などを発症している場合にはその痛みや症状が悪化します。
重いものを持ち上げる時は、スクワットをするときのように、必ず背中をまっすぐにして膝を曲げてから持ち上げてください。膝に痛みがある人や膝に問題がある人は特に注意が必要で、自分が持ち上げられる重さ以上のものを持ち上げてはいけません。
膝の痛みがひどい場合は、必ず医師の診察を受けてください。
3. 座る時間が長い生活
学校や職場で座る時間が長い生活を送っている人は、適度に休憩をとらないと、遅かれ早かれ背中と腰の痛みを発症します。
1時間から1時間半ごとに必ず10分間の休憩を取り、椅子から立ち上がるようにしてください。集中しすぎて座りっぱなしになる人は、アラームなどを設定して、座りっぱなしの状況を避けてください。
10分間の休憩では、立ち上がるだけではなく、可能ならストレッチなどの簡単なエクササイズを行って血行を促進してください。歩いてもいいのであれば、10分間歩くのが最も良い方法です。
4. 座る姿勢が悪い
前述したように座る時間が長い生活を送っている方は、座っているときの姿勢にも注意が必要です。
テレビを見ているときやリラックスしているときの姿勢が悪くなりがちな人は、次のアドバイスを参考にして姿勢を正しましょう:
- 背中を丸めず椅子の背に対して平行にまっすぐなっている状態を保つ
- 足を組まず、床に置く
- 肩甲骨を後ろに下げるように背中をまっすぐに保ちながら顎を上げて首をまっすぐにする
また、運動や普段の行動で前に屈むことがある場合は、腰を曲げていないか注意してください。
姿勢を改善する効果のある背もたれなどのサポート機能を備えた、人間工学的なデザインの椅子を使用するのもおすすめです。中にはカスタムメイドが可能な椅子も販売されているため、自分に合った椅子を選ぶことができます。
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5. 前かがみで歩く
ウォーキングは最も健康に良い動きの一つですが、歩き方に問題があると背中や腰などに痛みを発症する原因になります。背中を丸めたり前向きになり、常に下を向いて歩いていませんか?
体全体のバランスを保つためにも、歩くときの姿勢は「自然な姿勢」であるべきです。頭、首、背中、そして足はまっすぐ一直線を描き、正面を向いて歩くのが良いでしょう。歩くときの姿勢が良くないと、不快感を感じたり体のどこかに痛みが生じます。
歩き方は長年の習慣で身についたものですが、少しずつ姿勢を改善する努力をすることで、数週間で正しい姿勢に戻ることができます。
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6. 車の中で過ごす時間が長い
毎日どのくらいの時間を車の中で過ごしていますか?
自分の車で長時間の通勤をしている場合やバスなどの通勤時間が長い場合は、不快な姿勢で数時間を過ごしていることになります。
車の中で過ごす時間が長い場合のアドバイスをご紹介します:
- 運転するときの椅子の背もたれを可能な限りまっすぐに保つ:正しい姿勢を維持する効果がある
- 首の後ろにクッションを置く:車の椅子に装備されている首のサポートは低すぎる場合が多いため、必要に応じてクッションを使用する
- できる限り歩く時間を作る:可能ならば車を目的地より前に駐車して歩く距離を伸ばす
毎日の生活を少しずつ改善していくことで、背中や腰の痛みを改善することが可能です。気づかないうちに悪い生活習慣や姿勢が身について痛みの原因となっているため、その原因を見つけて解消することが大切です。
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