コロストミーについて知りましょう
コロストミーとは、オストミー形成術の一つです。医学的に言うと、”オストミー”とは、 体の内部の空洞臓器と外部の間のコミュニケーションに定義されています。オストミーは、消化管のこともありますし、尿路系のこともあります。
コロストミーは、開腹し、大腸の一部と外部を繋げます。この繋げる部分は”ストーマ”として知られています。
コロストミーは、腸を人口的に2つに分割します。ストーマの前に位置する腸の部分は、通常の活動を行うために機能します。残りの部分、つまりストーマより後ろの部分は、もはや機能しません。なぜなら、便は排出口から排出されるからです。
同じように、大腸の最終部分だけでなく、直腸と肛門も機能しなくなります。しかし、粘膜が引き続き液体を分泌することは可能です。
コロストミーを付けるのは大腸ですので、栄養の吸収が損なわれることはありません。栄養の吸収は小腸です。コロトミーが付けられる部分よりずっと上方であり、栄養の吸収には影響がないということを覚えておきましょう。影響があるのは排泄物(糞便)の生成と排出です。
コロストミーの種類
コロストミーには3つの種類があります。
1. 一時的
一時的コロストミーは、その名前の通り、病状に対してや、大腸の一部を休ませたほうがいいとされている時に行われます。
例えば、回復までに時間の掛かる腸の手術を患者が受けたとします。排便を予防するために、一時的ストーマを使って一時的に閉じます。取り外すと、消化系機能全体が再び正常に機能するでしょう。
2. 永久的
この場合、コロストミーを永久的に装着する目的で付けられます。例えば、進行している大腸ガンで、大腸の大部分を切除しなくてはいけない場合などです。その場合、永久的コロストミーが取り付けられるでしょう。
3. 横行
この種類のコロストミーは、その位置から名付けられています。大腸は3つの部分に分かれています。その一つが横行結腸で、お腹の上のほうに位置しています。
ここにコロストミーを付けるケースは、あまり頻繁ではありませんが、特定の状態では必要となります。この場所の場合、一時的、永久的のどちらを使うことも可能です。
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人工肛門袋(コロストミーバッグ)
コロストミーは、ストーマから外へ便を排出します。便はもはや、直腸や肛門を通りません。
人口肛門袋(コロストミーバッグ)は、自然に通過した便を受け取ります。この袋は、ストーマに取り付けられており、大腸の機能させるためのデポジットとしても働き、便を定期的に排出します。
人口肛門袋は、様々なモデルやデザインがありますが、すべて大きく2つのパートに分かれています。皮膚とストーマを付けるデバイスのあるシステムと、集めるシステムです。シンプルな袋の場合もありますし、空っぽにするメカニズムを持った袋の場合もあります。
人口肛門袋を作っている製造業者はたくさんあります。そして価格もいろいろです。安いものもあれば高価なものもあり、素材の耐久性や大きさ、透明度や色、蓋つきかそうでないかなど、バラエティに富んでいます。
人口肛門袋の違いの一つに、空っぽにするシステムがあるかどうか、もあります。このタイプを使うかどうかは、使う患者が快適かどうか、モデルが手に入るかどうか、そして患者の購入能力に関わります。また、その中でも3つのタイプに分けることができます。
- 取り替え可能:このタイプは一度しか使えません。いっぱいになったら取り外し、別のものに替えます。
- 排出可能:開けることができるため、中身を取り除き、再び使うことができます。
- 洗うことが可能:取り外し可能な、特別なシステムが使われている袋もあります。洗浄可能な素材でできており、清潔にしたあと、再び装着します。
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考えられる合併症
腸の正常な機能を妨害し、人工肛門袋を体に取り付けることは、論理的に考えて特定の合併症を引き起こすでしょう。中にはなかなか解決しないものもあります。主な合併症を以下に挙げましょう。
- 皮膚炎:コロストミーや便の流れが原因で、ストーマの周辺の皮膚が赤くなることがあります。一般的に、衛生状態がよく、目的に合った成分のクリームを使用していれば防げることで、ひどい影響を受けることはないでしょう。
- ストーマの収縮:手術の後、ストーマの直径は小さくなります。これはいたって普通のことですが、収縮しすぎた場合、新たに介入し、再疎通するための医療措置が必要となるでしょう。
- ストーマの動き:コロストミーの部分は、腸の性質が変化します。従って、腸がより強い圧力をかけると、ストーマのヘルニアを引き起こします。逆に、反対のことが起こると、ストーマは内側に引っ込んでしまうかもしれません。どちらの場合も、コロストミーを正しく機能させるには、医療的な措置が必要となります。
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