直腸出血:その理由は何?

肛門からの出血は、痔疾患や裂肛のせいで起こることが多いでしょう。
直腸出血:その理由は何?

最後の更新: 19 4月, 2020

血便があると、ドキッとするでしょう。便に血が混じるのは大腸ガンの症状の一つであることを知っている人は多いからです。ですが、排便の際に血を発見するのは様々な理由があります。そして、その全てが危険であるというわけではないのです。

マドリード市にあるサンカルロス病院の消化器科の専門医であるノベルト・マーニャス医師は次のように指摘しています。

出血があると危険を感じ、慌てるのは当たり前です。まず最初に、何か悪い病気ではないかと考えるでしょう。ですが、直腸出血の最もよくある原因は、恐ろしいものではありません。しかし、特に50歳以上の方は、医師の診察を受けるべきでしょう。

では、直腸出血の主な原因を見ていきましょう。

どうやって便に血が混ざる?

股を押さえる人

便に血液が混じる原因はいろいろあります。時には、目に見えていないけれど、便に血が混じっているケースもあるのです。便に血が混じっているかを確認する方法は以下です。

  • トイレットペーパーに血がつく:排便後にトイレットペーパーで拭いた時、ペーパーに血がついていることで出血に気が付きます。また、便器に血が落ちることもあるでしょう。これは、腸の最終部か肛門が出血しているためです。この種類の出血は大抵、いぼ痔や切れ痔などが原因でしょう。
  • 黒くてタール様の便である:腐敗臭を伴う黒い便が特徴です。これは、消化系の上部での出血が原因です。トイレットペーパーに鮮血が付く最初のパターンよりも深刻なケースです。
  • 血液や血の塊が便に混じっている:炎症性腸疾患の場合に起こる傾向があります。ポリープやガンが原因であることもあります。
  • 隠れた出血:見ただけでは確認できない出血で、検査で発見される出血です。ですが、特に理由のない貧血など、他の病気の症状の場合もあります。この場合、大腸内視鏡検査が行われるでしょう。

直腸出血の原因とは?

前述したように、様々な原因の中でも最も注意すべきなものは大腸ガンです。ですが、大腸ガン以外に便に血液が混じる原因とは何があるでしょうか。

お腹を押さえる女性
  • 痔核:肛門や直腸の静脈が拡張して起こります。成人4人のうち3人が痔核を抱えていると言われています。最もよくある原因は、便秘による過剰ないきみです。出産経験のある女性に多いでしょう。
  • 裂肛:肛門を覆う粘膜の小さな裂けです。硬く大きい便をしたときに裂肛となることがあります。便秘の人もなりやすいでしょう。
  • 大腸憩室症:大腸内の小さなしこりで、加齢と共に増加します。
  • 腸ポリープ:腸ポリープは大腸で成長する余分な組織です。そのほとんどは良性ですが、中には発ガン性のものもあります。
  • 消化性潰瘍や十二指腸潰瘍:胃や腸の壁が損傷することがあります。食道の他の病気と同じく、便が黒く、タール様になります。
  • 血管の特定の変化:血管炎または血管の形成異常が直腸出血を引き起こすことがあります。
  • なんらかの感染
  • 消化管の炎症の病気:クローン病や潰瘍性大腸炎が原因で直腸出血が起こることがあります。

 

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直腸出血がある場合

ご覧のように、直腸出血には様々な原因があります。また、診断もいつも簡単というわけではありません。あなたが思う以上二深刻な病気が隠れているかもしれないのです。その為、医師の診察を受けることが大切です。

便の変化について詳しくメモを取り、できるだけ多くの情報を医師に伝えましょう。正しい診断のためには、便の色、頻度、出血の形態などを細かく伝えることが大切です。便はしっかり観察することが大切だと言われるのはこのためです。

また、50歳以上の方は定期的に検便検査を受けましょう。肉眼では確認しにくい出血が便に混じっていることもあるからです。同時に、直腸検査を受けることが推奨されることもあります。これは、痔や直腸内の腫瘍の発見に繋がるでしょう。また、前立腺の問題の発見にも良いでしょう。不快な検査ですが、心の平穏の為にも良いでしょう。

大腸内視鏡検査は、大腸ガンを発見する上でとても有効な検査です。便の血液の種類によっては、他の検査が実施されることもあります。たとえば、胃内視鏡検査、放射線撮影、シンチグラフィです。

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まとめ

便に血が混じっていても、パニックにならないでください。その理由はたくさんあるからです。また、一般的な原因は痔や裂肛です。ですが、他の原因ではないかどうかを確かめるためには、放っておいたり躊躇せず、病院を受診しましょう。

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