驚くべき大腸の生理学

5月 19, 2018
腸の蠕動運動により便が大腸を通過しますが、この過程で物質の吸収および分泌が起こります。

今回は大腸の生理機能についてお話ししますが、消化管の最後の部分、つまり、盲腸、結腸、直腸および肛門管についてもご紹介します。

大腸の近位部は、水および電解質を吸収する役割を果たし、遠位腸は便が排出されるまで保管します。

 

蠕動運動

蠕動運動とは、便を肛門へと移動させることを目指すリズミカルな消化管の収縮運動です。

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大腸の生理学:腸の動き

腸の動き

排便とは、腸が強く収縮して緩む動きを繰り返すことで、大腸が便をスムーズに送り出す動きを指します。

この動きは、大腸の円形筋肉と縦筋の複合収縮運動で、「搾乳する」ように押すことで、便の全てが腸壁に露出したままになり、水電解液の吸収が促進されます。またこの蠕動運動は「質量運動」に依存しています。

小腸で見られるような蠕動運動は結腸では起こりませんが、膨起形成性収縮の肛門側への緩徐な運動と、総蠕動と呼ばれる運動が便を移送します。

横行結腸のはじめからS状結腸にかけて総蠕動が主に移送の役割を果たしますが、この運動は1日に1~3回しか起こらず、頻度が高いのは朝食後1時間以内で、およそ15分続きます。

総煽動は、腸の膨張に対する応答として反応しますが、刺激に反応して動きが起こることもあります。刺激を受ける場合の例は、潰瘍性大腸炎の患者のケースです。

 

回盲弁の役割

  • 回盲弁とは、回腸と盲腸の境界にある弁です。
  • 結腸に到達した胆汁が回腸に戻るのを防止します。
  • 回盲弁括約筋を収縮させます。
  • 盲腸の反射が回腸の蠕動運動を制御し、逆流を防止するのを助けます。
  • 盲腸の壁が膨張すると、括約筋の収縮を増加させ、腸の蠕動を抑制する信号を送ります。

これらのプロセスに変化が起こるとどうなるか?

  • 過剰な腸の運動は、物質の吸収を減少させるため、下痢または軟便が起こります。
  • 腸の運動性に欠陥があると、物質吸収の増加を引き起し、硬い便が形成されて便秘の原因となります。

 

大腸の生理学:排便反射

排便反射

食後5時間程度が経過すると、食物の栄養分が吸収され、流動物として大腸に到達します。大腸内で水分が吸収されて適度な硬さになることで、私たちの知っている便の状態に近づきます。

このときに、胃に食物が再び入ることで、横行結腸からS字直腸に強い蠕動運動が起こり、便が直腸へ送られます。

便が直腸に達すると壁に信号が広がりますが、信号への応答として蠕動波が結腸から直腸に向かって下方に流れます。その結果、便が肛門から外に押し出されます。

  • 内因性の反射は、それ自体では弱すぎるものの腸内の神経系によって引き起こされます。
  • 副交感神経反射は、骨盤神経線維によって推進され、補強として作用します。

 

筋萎縮性の神経叢は、内肛門括約筋を弛緩させる抑制シグナルを放出します。 その結果、蠕動波が肛門に到達すると、便は前に動き続けます。ここでは外肛門括約筋は意識的に弛緩している状態です

さらに、刺激が肛門の神経線維に当たったときは、脊髄に向かって求心性のシグナルを送りますが、このシグナルは、骨盤神経の副交感神経線維を通って進み、蠕動を促進し、内肛門括約筋を緩和するのを助けます。

大腸の生理学:物質分泌

大腸の生理学

どのような物質が分泌されるのですか?

大腸では、制御された量の重炭酸イオン(pH> 8)を含む分泌物を構成するのは1種類の粘液だけで、 消化管の粘液細胞と小腸管腺がこの粘液を分泌します。また異なる上皮細胞が重炭酸塩を分泌しますが、分泌自体は粘液のアルカリ性pHに関与しています。

 

粘液はどのように作られますか?

粘液の分泌は粘液細胞への直接的な刺激によって形成され、骨盤神経の刺激(副交感神経支配)への応答を高めます。

粘液の分泌にはどのような機能がありますか?

粘液の分泌には3つの機能があります:

  • 腸壁を瘢痕や便の酸から保護する(重炭酸イオンのために粘液のpHは> 8です)
  • 全ての便を一つに保つ
  • 細菌の活動から腸を保護する

 

大腸の生理学:物質の吸収

大腸での吸収

毎日約1500mLのキームスを受けつける大腸は、主に近位結腸に含まれる水および電解質の大部分を吸収しますが、その結果として、水分が除去された便は約100mLの水のみを含み、ナトリウムおよび塩素イオンは約1~5mEqしか含まれていません。

大腸はどのように物質を吸収するのですか?

これは、Na/H交換を介した能動輸送によってナトリウムを吸収する電気化学的勾配のおかげで、塩素イオンの一部は受動的に細胞の内部に移動し、残りの塩素イオンは重炭酸イオンと引き換えに吸収されます。

腸は、カルシウムやマグネシウムなどの他のイオンと共に、カリウムを吸収するために能動輸送を使用します。

大腸の細胞間の結合は、消化管の他の部分の結合よりもはるかに狭いため、イオンの逆行拡散を防ぎ、より多くのナトリウム吸収を可能にします

アルドステロンはナトリウムの吸収をサポートします。ここで得られる濃度勾配は、水が浸透によって吸収されることを可能にします。

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