【筋トレ】ダンベルを使う背中のおすすめエクササイズ
背中の筋肉を鍛えることには、単に見た目を良くするだけではなく多くのメリットがあります。ダンベルを使った背中のエクササイズを取り入れることで、姿勢が良くなり筋力低下によるケガを防ぐことができます。
Annals of Agricultural and Environmental Medicine誌で発表された研究によると、筋力トレーニングには次のような複数の効果があるとされています。
- 体の動きにスピードや力を与えるのに必要な運動可動域を向上する
- 筋力を強化し、脊椎の痛みを軽減する
- 内臓機能を促進する
- 脊髄損傷の回復を促進する
ウェイトトレーニングの腰痛への効果
背中や他の筋肉を鍛えるためのダンベルを使ったエクササイズは、重量に抵抗することで筋肉を発達させ、筋肉を刺激するのに役立ちます。結果筋肥大が起き、痛まない背中や腰に繋がるのです。
ダンベルを使って筋トレをすることで、筋肉萎縮のリスクを減らすことができます。運動不足や病気などで背骨や体幹周りの筋肉が衰えると、腰痛が起こり、場合によっては可動域が狭まることもあります。
また、ダンベルを使った筋トレで筋肥大(筋肉細胞の増加・成長)を促進することは、チリ大学の医学誌に掲載された記事にあるように、老化、運動不足、外傷に関連する筋肉量の損失を遅らせることに繋がります。
ダンベルを使った背中のエクササイズをする前に
ご紹介するエクササイズを行う前に、以下のことを心に留めておいてください。
- 背中を怪我していたり、背骨の病気をお持ちの方は、必ず医師や理学療法士に相談してください。
- 10分間の有酸素運動でウォーミングアップをしてから始めましょう。
- 中程度のダンベル(2〜5kg)から始めましょう。最初は軽いウェイトで慣らして、持久力と筋力が上がってきたら、重量を増やしていきましょう。
- 体の準備ができていない状態で、いきなり重いウェイトですると、怪我をする可能性があることをお忘れなく。
- 腹筋に意識を常に向けましょう。
- 正しいフォームを身につけるために、意識してゆっくりとエクササイズを行うことに集中しましょう。
ダンベルを使ったおすすめの背中のエクササイズ
Sports Sciences誌に発表された研究によると、持久力トレーニングの効果は、選択するエクササイズと、そのエクササイズを行う順番、頻度、休息期間によって異なることが示唆されています。これらの要素はすべて、筋肉量の肥大に影響を与えます。
Frontiers in Physiology誌で発表された別の研究では、より筋肉をつけるためには、自分の体調に合わせてルーティンを調整するのが良いと断言しています。さらに、ダンベルや軽いウェイトを使用した筋トレは筋肉量を増加させると述べています。
それでは下記で、筋力アップに役立つダンベルやウェイトを使った背中のエクササイズをご紹介します。
1. グッドモーニング
このエクササイズは、ベッドから起き上がってストレッチをするのに似た動きから「グッドモーニング」と名付けられています。腰部、頸部、胸部のほぼすべての領域をカバーする筋肉と腱のセットである脊柱起立筋を鍛えることができる動きです。
PeerJ の記事によると、この動きで重量を使うことで、筋肉をよりハードに鍛えることができるそうです。しかし、研究者らから、断言するには研究数が足りないとの指摘はあります。このエクササイズは、以下の手順で行われます。
- 足を肩幅に開いて立つ。
- 両手にダンベルを持って、肩の斜め上に来るように腕を曲げる。
- 膝を少し曲げ、かかとより後ろにお尻を引く。
- 上半身が地面に平行になるようにかがむ。
- 膝をまっすぐに戻し、体幹を持ち上げて元の位置に戻す。上記を30秒間繰り返し、休憩をはさみ、さらに2セット行う。
2. ダンベルデッドリフト
先ほどのエクササイズと同様に、ダンベルデッドリフトでは脊柱起立筋と腰の筋肉を鍛えることができます。下記の手順に従いましょう。
- 足を肩幅に開いて立ち、脚を伸ばす。ダンベルやバーなどのウェイトは、目の前の床に置きます。
- スクワットをして、片手または両手でダンベルをつかむ。
- 腕を伸ばして体と平行に保ったまま体勢を戻す。大臀筋を収縮させ、お尻を少し前に出す。
- ダンベルを地面につけて再びスクワットを行い、上記を繰り返す。10レップを3セット行う。
3. ベントオーバーロー
この背中のエクササイズは、僧帽筋、背筋、菱形筋など、さまざまな筋肉を鍛えることができます。したがって、最も完成度の高い背中のエクササイズの1つです。下記の手順に従ってください。
- 両手にダンベルを持つ。
- 膝と腰を少し曲げ、体幹を前方に傾ける。
- 腕を曲げて、肘を後ろに引く。
- 肩甲骨が近づくのを意識して肘を引く。
- 肘を引いたまま1分間キープし、腕を伸ばしてエクササイズを繰り返す。10レップを3セット行う。
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4. ダンベルスーパーマン
Journal of Orthopedic & Sports Physical Therapyに掲載された論文では、腰痛治療のためのエクササイズをする3つのグループを調査したところ、ダンベルスーパーマンが腰の筋肉を活性化させ腰の筋肉を強化した、と述べられています。準備はよろしいですか?
- 足の肩幅に広げ、腕を横に広げ、うつ伏せになる。
- 両手に小さなダンベルを持つ。
- 大臀筋と腹筋を収縮させる。体幹と骨盤を床につけたまま、腕と脚を同時に持ち上げる。
- できるだけ高く持ち上げたら、その位置を1秒間キープする。
- 手足を下げて、エクササイズを繰り返す。10レップを3セット行う。
5. ラテラルアームレイズ
僧帽筋だけでなく、肩と首の筋トレにもなる動きです。以下の手順で正しくエクササイズを行いましょう。
- エクササイズ用のマットの上にうつ伏せになる。額はマットにつけて、首に負荷がかからないように、常に視線は下にする。
- 両手にダンベルを持つ。
- 両足は腰の幅ほどに開き、両腕は体から直角になるようにする。十字になるようにしましょう。
- 胸、骨盤、足をマットから離さずに、肘が肩の高さになるまで腕を横に持ち上げる。
- エクササイズ中に腕を曲げないように注意しましょう。
- 腕とダンベルを床に下ろし、一連の動きを繰り返す。10レップを2セット行う。
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健康のために背中を鍛えよう
ダンベルを使って、少なくとも週に3回、1日おきに筋トレをしてみましょう。今回ご紹介した方法で、筋肉を強化し、中長期的に良い結果が出せるはずです。
自分に最適な運動がわからない場合は、パーソナルトレーナーに相談してみましょう。あなたに合ったエクササイズ、そしてどのくらいの重量を持ち上げるべきかを教えてくれます。
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