外陰炎の5つの原因と症状
デリケートゾーンの健康は女性にとって大切な問題です。大切な生殖器官の周辺に起こるトラブルだからです。
今日の記事では、多くの女性が人生で一度は経験する外陰炎について見ていきましょう。
外陰炎とは?
外陰炎とは、外陰の炎症のことです。
深刻な病気というわけではありませんが、様々な原因から起こるトラブルです。
これには以下が含まれます。
- アレルギー
- 怪我
- 外部からの刺激
また、通常この炎症と一緒に起こる膣感染もあります。膣炎や性器ヘルペスも含まれます。しかし、婦人科の診断と治療を受けるとまもなく完治できるでしょう。
外陰炎の原因
私たちの体のプライベートな部分はとてもデリケートです。外陰部の炎症というケースでは、様々な要因が考えられます。
1. 接触皮膚炎
接触皮膚炎には燃えるような熱さと痒みを伴います。ですが、これは感染ではありませんので落ち着いてください。
これは、皮膚に刺激を与えるような物質にデリケートゾーンが触れてしまったことから起こります。
皮膚に刺激をあたえるものとして考えられるのは、
- 石鹸
- 女性用衛生商品
- 膣洗浄
- コンドーム
- 殺精子剤(避妊剤)
- 香り付きのトイレットペーパー
- タンポン
2. 性感染症
性器ヘルペス、淋病、性器クラミジアの3つは外陰炎を引き起こす病気で、国立感染症研究所は、性器クラミジアを「本疾患はわが国で最も多い性感染症(STD)である。」と定義しています。
これらの病気は通常、以下のような不快な症状を引き起こします。
- 痒み
- 排尿時の燃えるような熱さ
- 痛み
- オリモノが臭い、黄色、緑、グレーなどの色がある
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3. 膣真菌症
膣真菌症は外陰炎の主な原因となり得ます。これは、デリケートゾーンの痒みやオリモノがねっとりする原因となるイーストによる感染で、カンジダ症と呼ばれれます。
カンジダ症は抗生物質を使えば簡単に治療することができますし、薬局で購入できるカンジダ症用の薬でも十分な場合もありますが、深刻なケースとなると、婦人科を受診し特別な薬を処方してもらわなくてはいけないこともあります。
4. 細菌感染
私たちの体内の細菌フローラは、私たちの免疫系の強化を助けるためとても有益なものです。しかし、細菌によっては過剰に繁殖し、外陰炎を引き起こすものもあります。
これは抗生物質を使った時に起こる場合もあります。これは病気を引き起こす細菌を取り除くだけでなく、細菌フローラにも影響を与えます。
外陰炎を引き起こす主な細菌は、以下のようなものが挙げられます。
- レンサ球菌
- ガルドネラ
- 黄色ブドウ球菌
細菌外陰炎の時のオリモノは白やグレーがかった色で、また、魚のような臭いがするのが特徴です。
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5. エストロゲンの減少
女性ホルモンであるエストロゲンは歳をとるにつれて自然に減っていきます。これは一般的なケースではありませんが、中にはエストロゲンの値が低いことによって外陰炎が引き起こされてしまった女性もいます。
このトラブルに苦しんでいる人は、時にデリケートゾーンの痛みや膣の乾燥を感じるでしょう。そのため、セックスの問題につながることもあるでしょう。
外陰炎の症状
外陰炎の症状は様々です。主なものを以下に挙げましょう。
1. 燃えるような感覚
外陰炎の嫌な症状の一つに、燃えるような感覚というものがあります。特に排尿時やセックスの後にこの熱さを感じやすいでしょう。
閉経後の女性の場合は、この症状が特に強いようです。
2. 外陰部の赤み
毛細血管内の血液の増加によって外陰部の赤みが起こります。この症状は、普通、炎症によってもたらされます。また、オリモノの量が増えます。
歩く時の動きや衣類が触れる時、デリケートゾーンがいつもよりも不快に感じることから気づくでしょう。不快でも掻くのは止めましょう。また、医師に処方されていない薬を勝手に塗るのも止めましょう。
3. セックス時の痛み
外陰炎になると、楽しいはずのパートナーとのセックスが不快なものに変わってしまいます。
これは、肌を擦ることで炎症や赤みがひどくなってしまうからです。
セックスが早急なものや激しいものであれば、深い痛みを感じるでしょう。
4. 排尿痛
排尿時に痒みや痛み、燃えるような熱さを感じるというのは普通のことではありません。
これは腎臓に問題を抱えている場合に起こることがあります。また、外陰炎の時も起こるでしょう。
外陰炎が原因の場合は、他に挙げた症状も伴っていることでしょう。
5. オリモノが異常
外陰炎の最後の症状は、オリモノの変化です。女性なら誰でもオリモノがあります。これは体の衛生メカニズムの一つなのです。
このオリモノは、正常な場合は透明で臭いもありません。しかし、外陰炎になってしまうと、オリモノの様子が変わり、量も増えます。
また、少し不快な臭いになるでしょう。
すぐに婦人科を受診しましょう
外陰炎かもしれないと思ったら、症状を抑えようと膣シャワーをしたり、無理にオリモノを減らそうとせず、まず婦人科を受診し、本当の問題を知りましょう。
原因によって一番の治療法は何が良いか、コンディションはどの程度のものなのかがわかるでしょう。
治療は難しいものではありませんが、自己流で判断することはやめましょう。
引用さいと:国立感染症研究所
引用された全ての情報源は、品質、信頼性、時代性、および妥当性を確保するために、私たちのチームによって綿密に審査されました。この記事の参考文献は、学術的または科学的に正確で信頼性があると考えられています。
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