喫煙に関する8つの危険な思い込み
喫煙の習慣自体も間違った思い込みも、禁煙を失敗させる要因です。実際、喫煙は健康に悪い生活習慣の中でも、未だに最も一般的なものの一つです。
最も心配なのは、喫煙者の中に喫煙を正当化する人がたくさんいること、そしてタバコの成分が体の組織や細胞に与え得る影響を無視して、その害を過小評価しがちであることです。
ですから、喫煙の危険な思い込みに関して、しっかりと解説していかなければなりません。未だに間違った情報が色々と出回っているからです。ここでしっかり見ていきましょう!
喫煙に関する8つの危険な思い込み
世界保健機関(WHO)は、喫煙を公衆衛生を最も脅かす習慣の一つだとしています。また、喫煙者の半数以上がタバコの害のせいで亡くなっていると警告しています。
しかし、体への害に関して様々な警告がなされているにもかかわらず、多くの人がタバコを吸い続けています。今日の記事では、人々がタバコにサヨナラできない理由となっている、8つの最も一般的な思い込みについて明らかにしていきます。
1.喫煙はリラックスできる
これは、喫煙に関する思い込みの中でも最もよく聞かれるものの一つです。実際、喫煙者はこれを信じ切っています。
多くの人が、タバコは不安感やストレスの影響を軽減するのに効果的だと考えて喫煙します。
タバコをやめるとストレスが高くなりすぎて対処できないことを恐れて、過剰に喫煙する人もいます。
実際は体をリラックスすることからは程遠く、その有害成分が神経系に影響して突然気分が変わるのだとする研究が出ています。一時的に嘘のリラクゼーション効果を感じるかもしれませんが、長期的には体に害を与えるだけです。
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2.数本程度だったら害はない
毎日大量に吸うのに比べれば害は少ないかもしれませんが、一日に数本吸うだけでも体には大きく影響します。
大量に喫煙すると肺がんの危険性が格段に高くなりますが、「Circulation」という学術雑誌に掲載された研究によれば、少しの喫煙でも心臓血管系の病気になる危険性は上がります。
3.健康な人ならタバコを吸っても大丈夫
これには皆さんご注意を!非常に広まっている間違った情報です。タバコを吸っても害を心配する必要がないと思い込んで、多くの人がタバコを吸い始めるきっかけになってしまいます。どんなに健康的な人でも、タバコを吸い始めればすぐに生活の質は下がってしまうのです。
4.「ライト」なら害はない
ライトと名前が付けられているものは、ニコチンとタールの量が通常のタバコより少ないのが普通です。しかし、これらの成分が含まれていることに変わりはありません。
アメリカ国立がん研究所によれば、ライトであっても煙やそれに含まれる有害成分は呼吸器系に影響するため、私たちの健康の敵です。
5.運動すればタバコの有害成分はなくなる
確かに、運動して汗をかくと排出されるタバコの有害成分もあります。しかし、かなりの量が血液や排せつ器官に残るのも事実です。
汗の役割は体温を調節することです。有害物質を除去する働きを担うのは、腎臓や肝臓といった臓器です。
「Environment International」という学術雑誌に掲載された研究にあるように、本来の役割ではないにしろ、汗をかくことで少量の有害成分が排出されるというのは噓ではありません。ただ、ごく微量であるため、ほとんど影響力がないのです。
ですから、運動することでたばこの有害成分が除去できるというのは、ただの思い込みに過ぎないのです。反対に、喫煙すれば息が切れやすくなり、運動してもすぐに疲れやすくなってしまいます。
6.タバコを止めるなんて不可能
これは全くの嘘です!離脱症状があることは否定できませんが、誰でもタバコを止めることは可能です。
すでに中毒になってしまっている人は、様々な症状を乗り越える必要があります。例えば、脳がニコチンを欲することで、緊張感や不安感を覚えることがあります。
しかし、適切なサポートとアドバイスがあれば、段階的にタバコを止めることは可能です。いずれは吸わなくても良いように感じられるようになるでしょう。
7.今更やめても意味はない
たとえ何年もの間、一日に何本もタバコを吸い続けてきたとしても、禁煙するのに遅すぎるなんてことはありません。タバコをやめることには、次のような利点があります。
- 肺の病気やがんのリスクが下がる。
- 血液循環が改善する。
- 心臓の機能が高まる。
- 血圧が安定する。
- 肌の健康が改善する。
- 気分が良い状態が保てる。
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8.どうせみんな死ぬんだから関係ない
喫煙を正当化するのに、このようなフレーズが良く使われます。しかし、本当に慢性病を抱えて生きていきたいのでしょうか?
タバコの本当の害を経験したことがない人ほど、このようなことを言いがちです。しかし、もっとよく考えなければなりません。
喫煙に関する危険な思い込みを無くそう
あなたは喫煙者、もしくは喫煙を考えたことがありますか?もしそうなら、そしてここに挙げた思い込みに心当たりがあるなら、生活の質を下げてしまわないためにも、タバコはできるだけ避けましょう。
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