自己催眠について知っておくべきことすべて
自己催眠というと、目の前で懐中時計や振り子を揺らして〜というイメージがあるかもしれませんが、実はもっと深いものなのです。自己催眠は、心をオープンにすれば、健康を実現し、自分の感情の状態を探求するための有用なツールであることがわかります。
自己催眠は、身体がコントロールを失うということではなく、身体が単に短時間、異なる機能を果たすということです。目的は、脳波と変容した状態に働きかけ、暗示と言葉によってより調和のとれた状態へと移行させることです。
自己催眠は何のために行うのか?
米国心理学会によると、催眠とは、集中した注意と周辺意識の低下を伴う状態であり、暗示に対する反応性が高まっている状態であるとされています。この定義から、催眠にかかると意識を失うという典型的な思い込みがいかに崩れているかがわかると思います。
同じことがカブレラ氏らによって再確認(2013年の論文)され、同氏らは、催眠は言葉、視覚化、身振りによって達成される覚醒意識の様式であると主張しています。覚醒意識を通じて、大脳皮質にある種の興奮を発生させ、より潜在意識的な時間的機能様式を達成することができるのです。
その瞬間、運動レベル、植物レベル、感覚レベルの思考、行動、脳電気活動の働きが変化します。
自己催眠は、集中力と誘導されたリラクゼーションによって、潜在意識にアクセスするために使用されます。その目的は、感情の再プログラミングです。
人は常に「自動操縦」または「惰性」の状態にあるかのように自動的に機能する傾向があるという事実にまず注目しましょう。つまり、意識的に物事を思い浮かべ、それに集中することで、それを分析し、自分の行動を観察し、将来の行動をデザインすることができるのです。
自己催眠は、ある行動や対応方法を一旦脳が学習すると、それに慣れてしまうので、その自動連鎖を中断して、新しい方法を提案しようとするものです。
自己催眠の使用
自己催眠は様々な分野で利用されており、代表的なものとしては、線維筋痛症などの慢性疼痛の緩和や、不安症状、睡眠障害、禁煙、小児夜尿症、過敏性腸症候群などに関連するものが挙げられます。
一方、カブレラ氏らの2013年の論文に倣って、自己催眠は他の医療行為と異なり無害であり、医療行為と相性が良いので、併用できることも覚えておくとよいでしょう。
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自己催眠セッションはどのようなものですか?
自己催眠セッションでは、次の 3 つに焦点を当てます。
- 視覚化
- 固定
- 呼吸
視覚化という点では、穏やかさと落ち着きをもたらし、幸福感を与えてくれる感覚や感情とつながるような環境に、自分自身を想像することが求められています。
色や香り、音に至るまで、可能な限り細部を再現し、その光景を鮮明に感じられるようにすることである。そして、安らぎを感じ、自分の可能性を最大限に発揮したときに、達成しようとする変化の要素を導入しようとするのです。
固定は、視線を固定し、雑念を入れないようにして、自己催眠の状態に導入するために用います。一般的には、一点に集中する、フォーカスを当てる。そして、望む変化の場面へと続きます。
最後に、リラックスするための鍵である呼吸を整えます。まず、自分の呼吸に注意を払い、それをリラックスさせます。そして、何を変えたいのかに意識を移します。
自己催眠を成功させるための手順とヒント
自己催眠に入るには、一連の手順が必要です。そのため、最初の数回はセラピストの指導のもとで行うことをお勧めします。セラピストが正しい方法を指導してくれるはずです。
1. 適切な環境を選択する
自己催眠を行うには、気が散らないような最適な環境を整えることが大切です。そのためには、心をオフにし、思考や動作さえも沈黙させる必要があります。
たとえば、休むときに足を動かしたり、テーブルの上で指をたたいたりするのが習慣になっているなら、その動作に注意を払い、中断させるのです。あるいは、思考の場合、日常の心配事に邪魔されたら、それに絡め取られないように心を澄ませることがポイントです。
2. リラックスする準備をする
そのためには、まず呼吸法として、息を吸う、止める、放すという順序を踏むとよいでしょう。そうすることで、リラックスした状態に入ることができます。
また、心を集中させ、日常や物質から切り離すために、特定の行動を行うことも可能です。例えば、100から0まで数えたり、50から始めて2ずつ減らしていったりすることがよく推奨されています。
また、「これから自分は催眠状態に入る」というフレーズを付け加えたり、10からカウントバックして0になったら「いま催眠状態に入った」と確認したりするのもよいでしょう。
3. 目標を決めて自分自身に言い聞かせる
このステップでは、自分が達成したいこと、変えたいことに集中します。ここでは、正確かつ具体的に、ポジティブに話すことが大切です。「物事を最後までやり遂げる」ではなく、「自分の整理整頓をしっかりする」に変えるとよいでしょう。
ほとんどの場合、これらの決意は事前に考えておくことをお勧めします。人によっては、後で自己催眠の時に使う録音で繰り返す人もいます。
4.特定の状況にいる自分を視覚化する
脳は行動と状況を関連付ける傾向があるので、どんな行動をとり、どう感じ、どこにいるのか、変化をイメージすることが必要です。
その場面は豊かであればあるほど良いです。どうしてもイメージできない、難しい場合は、比喩を使うこともできます。例えば、レースを走っていて、ゴールにたどり着いたところを想像するやり方があります。
この視覚化は、アンカーを使うことで補強することができます。アンカーは、言葉や身振り手振り、あるいは身の回りのものなど、さまざまなものが考えられます。重要なのは、それを考えたり、口にしたり、視覚化したりするときに、提案と達成したいゴールを思い出せることです。
5.自己催眠を終了する
最後に、催眠状態から離れるには、日常に戻る前に数分かけて少しずつ戻るとよいでしょう。
自分の気持ちを繰り返しながら、10まで数えます。他にも例えば、「気持ちが落ち着いた」「安心して一日を終えられる」などのフレーズを使ってみましょう。
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変化へのモチベーションが不可欠
ある種の苦しみの状況に直面したとき、治療行為を行うことで、不快感を和らげることができます。自己催眠は、心理療法や医学的なアプローチで補完することができます。
しかし、何よりも大切なのは、変化へのコミットメントと動機づけです。嫌でたまらない状況、未解決では置いておけない状況を探り、対面することを促してくれるのです。
この意味で、自己催眠もその他のテクニックも、ある程度コンスタントに練習して実行する限り、結果を出すように導いてくれるということを知っておくことが重要です。
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org/10.12804/revistas.urosario.edu.co/apl/a.5488