5:2ダイエットとは? どんな効果があるの?

5:2ダイエットをご存知ですか? よく知られている断食の時間を設けるダイエット法です。応用するメリットとデメリットをチェックしてみましょう。
5:2ダイエットとは? どんな効果があるの?
Maria Patricia Pinero Corredor

によって書かれ、確認されています。 栄養士 Maria Patricia Pinero Corredor.

最後の更新: 08 3月, 2024

断食(ファスティング)は最も人気のあるダイエット方法の1つとなっています。実施方法はいくつかありますが、その効果が最も認められているのが「5:2ダイエット」です。どんな内容でしょうか?

5:2ダイエットで行うファスティングでは、週に5日は普通に食事をし、残りの2日は総カロリーを減らすことが提案されています。実際、この方法は「ファスティング・ダイエット」とも呼ばれ、インスリン抵抗性、血圧、コレステロール値をコントロールする補助療法として2012年に広まりました。

健康へのプラスの効果(英語の論文)を認めるエビデンスもあります。しかし、ファスティングに疑問を投げかける研究(英語の論文)もあるのが事実。では、ファスティングの利点と欠点は何でしょうか? 詳しく見てみましょう。

間欠的ファスティングの効果は?

ファスティングの間、体はエネルギーとしてブドウ糖の代わりに脂肪を使います。その結果、体重が減少するのです。ファスティングをすることで、1週間あたりのカロリー摂取量を減らすことが可能です。

トレパノフキや他の研究者(英語の論文)は、断食期間が長ければ長いほど、炎症、肥満、インスリン抵抗性を減少させる可能性が高くなることを示唆しています。

より正確には、間欠的ファスティングはケトジェニック・ダイエットとグリセミック・インデックスの考えを取り入れたものです。通常の日は、低炭水化物ダイエットを行うことが推奨されています。スケジュールはさまざまですが、5:2はその利点から、最も広く使われているダイエット法のひとつです。

一時的に機能が停止しますか?
間欠的ファスティングは、メタボリックシンドロームと闘うために最も広く使われている戦略のひとつです。

5:2ダイエットの詳細

5:2ダイエットとは、1週間のうち5日間は、通常の食事や日常生活に十分なカロリーを摂取するダイエット法です。様々な食品を適度な量食べることが必要ですが、カロリー計算は不要です。

炭水化物の量やタンパク質の量に関係なく、食事のスケジュールを守ることが大原則です。残りの2日間は、男性は1日600キロカロリー、女性は1日500キロカロリーに制限します。

もちろん、5:2ダイエットを実行する際には注意が必要です。例えば、5日間の断食中にカロリーの高いもの、糖分の多いもの、加工食品などを食べてしまうと、体重は減らないどころか、その逆になってしまうかもしれません。

ファスティング中の2日間は、朝食を少なめにするか、朝食を抜くのがおすすめ。ファスティング期間は、一日の摂取カロリーを25%減らしましょう。

一般的に推奨されているのは、3回の食事でカロリーを分散させることです。つまり、朝食200キロカロリー、昼食200キロカロリー、夕食100キロカロリーです。250キロカロリーずつの2食に減らすのも有効です。

一方、ファスティング中はゆっくりとカロリーを減らしていくのがよいでしょう。普段の摂取カロリーが1,800キロカロリーなら、最初の1週間は2日間の断食で1,300キロカロリーに抑えます。その後、段々と500キロカロリーや600キロカロリーに減らすことができます。

5:2ダイエットの利点とは?

他のファスティング方法と同様に、5:2 ダイエットには特定の利点があります。下記にいくつか挙げましょう。

柔軟性がある

ファスティングを行う日や時間を自由に選ぶことができます。また、朝、昼、晩の3食にカロリーを配分しても、好きな回数に分けても大丈夫です。

それに、予定や義務に応じて、ファスティングを週ごとに変えることもできます。特に週末は、家族や社交の場が増える日なのでこのような柔軟性は助かります。

極端なダイエットではない

他の制限の多いダイエットとは異なり、24時間何も食べないファスティングをしたり、お茶やコーヒー、水だけで我慢する必要はありません。5:2ファスティングはそれほど長い空腹時間ではないので、通常より厳しい食事制限につきものの苦悩や不安感を減らすことができます。

あらゆる食べ物がOK

5:2ファスティングでは、あらゆる種類の食べ物を食べることができます。ただし、「エンプティカロリー」の食品は避け、ビタミン、ミネラル、タンパク質、健康的な穀物を豊富に含む食品を優先することがポイントです。

健康管理に役立つ

いくつかの研究によると、5:2ダイエットは断続的ファスティングの一種であり、健康上のメリットがあります。学術誌『Behavioral Science』(英語のページ)は、脂肪蓄積量と脂肪細胞のサイズ縮小に対する中期的な効果を強調しています。

また、肥満や過体重の人のインスリン抵抗性や代謝にも良い影響を与えます。さらに、2020年に発表された論文(英語)では、間欠的ファスティングは心血管疾患のリスク軽減に役立つと結論付けています。

体重コントロール、高血圧、糖尿病(英語の関連論文)、血中脂質プロファイルの改善が認められており、これらの発見は、ファスティングが酸化ストレスの軽減と、エネルギー源として糖の代わりにケトン体の放出を最適化することに関連しています。

しかし、反論する研究者(英語の論文)たちもいます。このため、5:2ダイエットの結果を確認するためには、人間を対象としたさらなる研究が必要だと言えるでしょう。

モチベーションの上がるダイエット

いくつかの研究(英語の論文)によると、5:2ダイエットで効果として現れる体重減少は急速なものから中程度のものまであり、参加者のモチベーションを高めることができます。しかし、5:2ダイエットがうまくいく人もいれば、そうでない人もいるといることにご留意ください。

5:2ダイエットのデメリット

5:2ダイエットには、興味深い利点があるにもかかわらず、特筆すべき欠点がいくつかあります。もちろん、自分に合っているかどうかは、栄養の専門家と一緒に評価するのが一番です。

初期の副作用

Behavioral Science誌によると、ファスティングを始めてから数日間は、以下のような症状が現れることがあるそうです。

  • 激しい空腹感
  • イライラ
  • 倦怠感
  • 体に力が入らない
  • 頭痛
  • 気分の落ち込み
  • 睡眠困難

しかし、いったん身体が適応すれば、これらの反応は消える場合があります。一般的に、これらの副作用に直面した場合は、水を飲んだり、休息をとったり、瞑想したり、リラックス法を実践したりすることをお勧めします。

過食のリスク

他のダイエットと同様、特にファスティングには食べ過ぎを助長するリスクが常にあります。過食が起こると、減量や健康回復の目標を妨げる可能性があります。

栄養が偏る可能性

ファスティングの日には、食事のバランスをとるための食品群がなくなる可能性があります。長期的な食事制限になると、ビタミンやミネラルが不足する可能性があります。

運動が計画通りにいかない可能性

ファスティングの日はエネルギーがほとんど消費されないため、計画していたほど体が動かせていない可能性があります。さらに、疲労感、倦怠感、注意力の低下を感じるかもしれません。

摂食障害が助長される可能性

ファスティングの2日間は、摂取カロリーが非常に低く、長期間維持するのが難しいため、乱れた食事が助長される可能性があります。

長期的には持続不可能かもしれない

5:2ダイエットには、意識して持続的に食べるための運動やマインドコントロールは含まれていません。したがって、それを補う方法は別で模索する必要があります。

食事制限
ファスティングを長期間続けるのが難しい人もいます。

すべての人に適しているわけではありません

5:2ファスティングは、スポーツマンやアスリートなど、体を動かす人には適さないかもしれません。ファスティングは激しい活動には全く好ましくなく、疲労やパフォーマンスの低下を促進する可能性があります。

空腹感を高めるホルモンが変化する可能性

The New England Journal of Medicine誌(英語の論文)は、ダイエットによって体重が減少すると、その代償として空腹感を感じ始めることを強調しています。これは、空腹感を刺激するいくつかのホルモンの増加による働きです。

専門家に相談するタイミングは?

前述の通り、このダイエットは誰にでも有効というわけではありません。したがって、次のような場合は医師や栄養士に相談してください。

  • 低血糖または糖尿病患者
  • 子供や10代の若者
  • 摂食障害の治療中または未治療の方
  • 低体重の人
  • 不妊症または妊娠を希望する女性
  • 妊産婦
  • 栄養障害のある方
  • めまいや失神を起こしやすい方

長期的または短期的に体重を減らすことを目的とする場合、最適なダイエットを選択するための十分なアドバイスが不可欠であることをお忘れなく。専門家は、年齢、性別、健康状態、嗜好などの個人の特徴に応じて、最適な戦略を決定することができるので、必要に応じて相談しましょう。


引用された全ての情報源は、品質、信頼性、時代性、および妥当性を確保するために、私たちのチームによって綿密に審査されました。この記事の参考文献は、学術的または科学的に正確で信頼性があると考えられています。


  • Roger Collier. Intermittent fasting: the next big weight loss fad. CMAJ May 14, 2013 185 (8) E321-E322; DOI: https://doi.org/10.1503/cmaj.109-4437.
  • Tiffany A. Dong, Pratik B. Sandesara, Devinder S. Dhindsa, Allen L. Dollar, Pam R. Taub, Laurence S. Sperling. Intermittent Fasting: A Heart Healthy Dietary Pattern?  VOLUME 133, ISSUE 8, P901-907, AUGUST 01, 2020. DOI:https://doi.org/10.1016/j.amjmed.2020.03.030
  • Stockman, MC., Thomas, D., Burke, J. et al. Intermittent Fasting: Is the Wait Worth the Weight?. Curr Obes Rep 7, 172–185 (2018). https://doi.org/10.1007/s13679-018-0308-9
  • Harvie M, Howell A. Potential Benefits and Harms of Intermittent Energy Restriction and Intermittent Fasting Amongst Obese, Overweight and Normal Weight Subjects—A Narrative Review of Human and Animal Evidence. Behavioral Sciences [Internet] 2017;7(4):4. Available from: http://dx.doi.org/10.3390/bs7010004
  • Purcell, K., Sumithran, P., Prendergast, L.A., Bouniu, C.J., Delbridge, E., & Proietto, J. (2014). The effect of rate of weight loss on long-term weight management: a randomised controlled trial. The lancet. Diabetes & endocrinology, 2 12, 954-62 .
  • Mayoclinic. Estilo de vida saludable y pérdida de peso: 6 estrategias para lograrlo.  Disponible en: https://www.mayoclinic.org/es-es/healthy-lifestyle/weight-loss/in-depth/weight-loss/art-20047752.
  • Sumithran, P., Prendergast, L.A., Delbridge, E., Purcell, K., Shulkes, A., Kriketos, A.D., & Proietto, J. (2011). Long-term persistence of hormonal adaptations to weight loss. The New England journal of medicine, 365 17, 1597-604 .
  • Trepanowski, J. F., Kroeger, C. M., Barnosky, A., Klempel, M., Bhutani, S., Hoddy, K. K., Rood, J., Ravussin, E., & Varady, K. A. (2018). Effects of alternate-day fasting or daily calorie restriction on body composition, fat distribution, and circulating adipokines: Secondary analysis of a randomized controlled trial. Clinical nutrition (Edinburgh, Scotland)37(6 Pt A), 1871–1878. https://doi.org/10.1016/j.clnu.2017.11.018
  • Arnason TG, Bowen MW, Mansell KD. Effects of intermittent fasting on health markers in those with type 2 diabetes: A pilot study. World J Diabetes 2017; 8(4): 154-164 [PMID: 28465792 DOI: 10.4239/wjd.v8.i4.154]

このテキストは情報提供のみを目的としており、専門家との相談を代替するものではありません。疑問がある場合は、専門家に相談してください。