自分の全てを捧げる恋愛関係に起こる心理的代償
恋愛関係で相手に自分の全てを捧げてしまうと、いずれ心理的な代償を払わなければいけなくなることがあります。
社会から教えられたのか、周りから教えられたのか、相手に要求されているのかはわかりませんが、恋愛関係で自分の多くーほとんど全てを捧げている人は、私たちが思うよりもたくさんいます。
恋愛関係において、自分の全てを捧げることが義務の一つだと考える傾向にある人が多いようです。全てを捧げなければ、周りの人に責められたり、その恋愛関係が上手くいかなくなると自分のせいだと責任を感じたりします。
社会からの圧力のために恋愛関係に全てを捧げようとする
恋愛関係で自分の全てを相手に捧げようとする心理の一つに、”心から相手のことを愛していると示すためには自分の100%を捧げなければいけない”という誤った考えがあります。
でも、いつも100%を捧げているあなたに対して、相手の人はどうですか?100%捧げてくれているのでしょうか?20%くらいしか努力していないのではないですか?
この事実に気がついた時、あなたはガッカリするでしょう。関係の基盤を強くしようとあなたは努力しますが、遅かれ早かれバランスの取れていない2人の関係は壊れてしまうでしょう。
そして、あなたは限界を感じます。2人で作る恋愛関係なのに、あなただけが与えていても意味がありません。結局、関係は壊れ、上手くいかなかったのは自分のせいだとあなたは自分を責めるでしょう。
恋愛関係で自分の全てを捧げるべきだという社会的圧力は、あなたの目を曇らせます。たとえ相手が2人の関係のために努力をしていなくても、その事実が見えなくなるのです。
肩に大きな重荷が乗っているように感じ、目を開いて理想的な関係を見ることさえできなくなっているのかもしれません。理想的なものとは、双方が50%ずつ、与え合い、健康的な結びつきで、充実した恋愛関係です。
誰かを愛することは、犠牲を意味する必要はありません。自分自身が空っぽになってしまうまで、相手に与えてはいけません。
誰かを愛することは、競うことではありません。あなただけが愛をデモンストレーションし続ける必要もありません。真実の愛は、決して人を疲れさせません。
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期待は、私たちを痛みの嵐に近づけます
大抵の人は、恋愛関係はこうあるべきという個人的な考えを持っているようですが、それだけでなく、期待もたくさん持っているようです。
期待の多くは環境から影響を受けていますが、時々目隠しをした目で恋愛関係を見ている時にも起こります。
例えば、私たちの多くは非現実的な期待を持っています。難しい状況にあるこの関係も2人なら乗り越える事ができるという期待や、色々な問題があるにもかかわらず全てが上手くいく、といった期待です。このような期待は、あなたを毒のある恋愛関係の奴隷にしてしまいます。
私たちは、目をしっかりと開けていないのでこれらの問題に気づくことができません。大抵、全ての逆境を疑問視することなく、解決できるはずと期待します。
愛は全てを可能にすると信じているので、前に進むことだけを夢見ています。
しかし、愛は全てを可能にすることはできません。愛は、そこにあるのか、ないのか、とてもはっきりとしています。愛は、戦いでも絶え間ない痛みの源でもありません。
目を開けて一度立ち止まり、自分が正しい道にいるのかどうか確認する必要があります。
愛は、美しくあるべきですよね?
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愛において、全ては明らかです
愛は、犠牲や戦いを意味するものではありません。そう感じているのなら、あなたの関係に愛は存在しないと言えるでしょう。そのような関係では自尊心や自己評価が低くなり、いずれ心が病んでいくでしょう。
相手があなたのために努力していないのに、あなただけが100%捧げている関係は良い恋愛関係とは言えません。
遅かれ早かれ、あなたは相手に変わるように求め、上手くいけば相手が思い直してくれるか、あなたが疲れきり、関係が弱くなって次第に壊れてしまうでしょう。
あなたは、「恋愛関係に全てを捧げる」ことが本当に何を意味するのかを考えなければいけません。映画の中ではロマンチックに聞こえますが、現実では全く違うものです。
常に痛みをもたらす関係に、愛は存在しないということを学びましょう。今、あなたの目隠しを外す時です。
イラスト提供:ダニエル・セグロフ
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