自分では気づかずにうつ病に苦しんでいる人が大勢います
信じられないかもしれませんが、ひどいうつ病を抱えているのにそれに気づいていない人たちがたくさんいます。自分の中に渦巻いているネガティブな感情が心の中でどれだけ大きな割合を占めているのか気づいていないのです。
しかし、これはうつ病の治療に携わっている多くの医師や心理カウンセラーが直面している現実の問題です。
筋肉の痛み、急な気分の変化、怒り、自分への憎しみ、周りから軽蔑されていると感じるのは、うつ病に関連する症状の一部です。何かがおかしいなと感じているかもしれません。人生において自分が向かいたい方向とは逆の方向に向かっているように感じる人もいます。
それでも、その直感を無視して彼らは前に進み続けます。自分で気づかない内に、自分をネガティブな感情に適応させるディフェンスシステムのようなものを作り上げてしまったからです。
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感情を黙らせて、悲しみを抑え、不安な心でストレスを隠している人たちは、心身への痛みがどんどん大きくなっていくのです。
衝撃を受けるかもしれませんが、これは真実です:隠されたうつ病が存在するだけではなく、本当に大勢の人が自分では気づかずに苦しんでいるのです。
うつ病の人たちは、だんだんと無力感、不快感を持ち始める
うつ病は、身近な人の他界や恋人との別れ、突然の失業などといった具体的で客観的な引き金がない場合が多いです。一見、家族、家、仕事など全てを持っているように見える人たちが、ひどいうつ病を抱えているという話もあります。この病気は、皆さんが考えているよりも複雑なのです。
うつの状態は、美しい庭に生える雑草のようだと心理学者は言います。時間が経つにつれて成長し、そのままにしておくと、ある日突然美しかった庭をトゲのある、醜い草が多い茂っていることに気がつくでしょう。
不満や自分の人生がコントロールできていないと感じる不安感が混ざり合い、うつの感情が生まれていきます。
うつ病にかかっている人は、自分が楽しめている時間がほとんどないという悲しい事実に気づきます。これは、毎日の忙しさを守るのが義務のように感じているのが原因です。気づかない内に、自分の中にあるネガティブな感情を正当化して、受け入れてしまっているのです。
ここに大きな問題があります。
ほとんどの症状はうつ病に関係がない
あなたは、疲労感を感じて病院に行きます。
医者は、普段通りに血液検査をするでしょう。結果を見た医者は、単に食生活の改善、よく睡眠をとり、サプリメントを飲むことを勧めます。
数ヶ月後、背中にひどい痛みが出てきたので、また同じ病院に行きます。医者は、理学療法士に行くようアドバイスをするでしょう。
しかし、不眠や緊張感も出てきたので、また病院へ行きます。そして、医者はベンゾジアゼピンを処方します。
最後に、薬に依存するのを避けるために医者は最終的な診断を行う精神科医にあなたを送ります。そこで、やっと「うつ病」と診断されます。
平均すると、最終的で正確な診断を受けるまで約1年から2年の月日がかかっています。一方で、患者は実際に自分に何が起こっているのか理解できていません。
これは、もっと注意をするべき非常に複雑な病気です。
現実から目をそらさない
「うつ病」という言葉を恐れるべきではありません。でも、現実は多くの人がこの病気を認めたくない、拒絶したいと思っています。社会が「落ち込んでいる人は自分の課題さえ対処できない精神が弱い人だ」と決めつけているからです。
これは、間違っているのではないでしょうか。うつ病は、どんな形であっても治療されなければいけない疾患の一つです。投薬、カウンセリング、ソーシャルサポートなどを組み合わせて自分にあった治療法を見つけるべきです。
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しかし、うつ病があると診断された患者は、世界の終わりのように感じてしまいます。自分の中に潜む暗い固まりや傷ついた心を認識するのが恥ずかしいと思うようになり、恥ずかしさから、ネガティブな感情を無視して、あたかも自分に問題はないように行動し続けます。
うつ病と闘うのは簡単なことではありません。ですから、無視していてもいつか全く前に進めなくなる日がやってくるでしょう。
うつ病があるかを確かめる方法
心理学者が診断する時に使ういくつかの重要なポイントをご紹介します。
- 不眠症
- 無関心
- 気分の変動
- 無防備さ(何をしても上手くいかないと感じる)
- 何もコントロールできないように感じる
これらは、間違いなくうつ病が心を蝕んでいるサインです。放っておくと、自傷行為や自殺を考えだすなど症状が深刻になってしまいます。
できるだけ早く症状を特定し、周りからの助けを得てください。