運動を怠ると脳に悪影響が出る

多くの人は、長時間座ったままの姿勢で仕事をする必要があります。
しかし、休憩時間にも一切体を動かさないと、座りっぱなしの生活がさらに悪化します。
人間の体は、体を動かして運動をする必要があります。何もしないでいることは不自然なのです。そのため、多くの専門家は、1 日に 30 分から 1 時間の運動を推奨しています。
しかし、中々難しいのが現実ではないでしょうか。
運動をやめるのは、仕事で疲れているから、早起きが嫌だから、あるいは単に慣れていないから、といった理由が多いと思います。
しかし、あまりにも座りっぱなしの生活は健康に悪いだけでなく、気づかないうちに脳にも変化をもたらします。
その変化について詳しく見てみましょう。
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運動をやめると、血流が減少する

運動をすると、運動中だけでなく、その翌日まで血流が増加します。
しかし、今日運動をして、それから 1 週間は何もしないのでは意味がありません。運動は、週の何日かに分けて行うことが重要です。
血流の増加は、脳にとって非常に良い影響があります。運動不足により血流が低下すると、以下のような影響が出る可能性があります。
- 記憶力低下。脳への血流の減少により神経細胞の結合が減少するため、やるべきことや忘れてはならないことを忘れてしまうようになります。
- また、虚血と呼ばれる現象により、脳梗塞を発症しやすくなります。
- 脳への血流が著しく低下すると、脳組織に回復不可能な損傷が生じる可能性があります。
じゃあ、ジムに通うのが必須かというと、そうではないことも指摘しておかなければなりません。
1 日 1 時間以上のウォーキング(自然の中で歩けばさらに効果あり)でも、習慣になれば良い運動となります。
さらに、運動をやめるとストレスが増大することも忘れてはなりません。その結果、不安や健康上の問題が多発することになります。
運動でそのような問題を回避できるなら、しようかなという気になりませんか?
運動は脳に良い

運動をやめたときに脳に与える影響に加えて、座りがちな生活を送ると生じる一連の変化についても触れておく必要があります。
その変化の中には、記憶を司る脳の一部である海馬への影響が挙げられます。
また、人の表情から感情を認識し、感覚から得た情報を解釈する役割を担う、下頭頂小葉にも変化が生じる可能性があります。
つまり、運動を一切やめた場合、共感能力や本能が大幅に低下するということです。
さらに、人の顔、数字、物体を認識する上で重要な下側頭回も影響を受ける可能性があります。
ここまで考えると、体を動かすことは脳にとって非常に良いことであることは明らかです。しかも、脳を健康に保つためにそれほど手間はかからないとなると尚更です。
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さいごに
前述のように、適度な運動は、後で取り返しのつかない変化を脳に起こさないために役立ちます。
必要なのは、定期的に運動することだけです。1 日数分でも、心身ともに健康的な生活を送るには十分です。
運動習慣をぜひつけてみましょう!
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