エクササイズと生理周期
生理周期とは、はがれ落ちた子宮内膜と血液が膣から排出される生理で始まり、次の生理が始まるまでの期間を言います。この期間中に様々な段階があり、ホルモンの量が変化します。
大まかに言うと、生理中や生理前は、ストレスの値が高く、運動パフォーマンスにも大きく影響を与えるでしょう。この時期はあまり激しい運動やトレーニングをしない方が良いと言えます。逆に、卵胞期は心も体もポジティブな時期ですので、エクササイズや運動を積極的にすると良い時期です。
エクササイズと生理周期
人にもよりますが、生理周期はおよそ28日で、生理、卵胞期、排卵期、黄体期に分かれています。女性の体は、それぞれのフェーズで、ホルモンの量に影響され、身体的、精神的に変化しています。こういった変化は、エクササイズにも影響を与えるでしょう。
それでは、実際にどのようにホルモン量が変化し、体や心に影響を与えるのかを見ていきましょう。また、それぞれの段階に合ったエクササイズも知りましょう。
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生理中
生理周期の最初の段階です。人にもよりますが、5日〜7日程続くでしょう。経血が見られるのが特徴です。この段階では、エストロゲン、プロゲステロン、テストステロンの値が低くなります。さらに、血液が排出されるために鉄分の値が下がり、安静時の心拍数が上がります。
生理中は以下のような状態が見られると言えるでしょう。
- 気分の低下
- 睡眠障害
- 倦怠感
- 知覚運動の上昇
- 怪我のリスク上昇
- 反応時間の上昇
- 協調、機敏さの低下
生理中は、エクササイズよりも体をいたわることを優先しましょう。生理中も気分を上げ、活動的に過ごしたい時は、お天気の良い日に新鮮な空気を吸いながら軽いウォーキングをすると良いでしょう。
排卵前
卵胞期の第二段階です。排卵前期はおよそ9日間続きます。この時期に、エストロゲンの値が上昇します。その結果、女性の気分は前向きになり、迅速なエネルギー使用(ATPとグリコーゲン)が効果的です。そのため、HIIT(高強度インターバルトレーニング)代謝ワークアウトに良い時期だと言えるでしょう。
排卵期
次の段階が排卵期です。排卵日はたった1日で、痛みを感じる人もいるでしょう。エストロゲンとテストステロンの値が最高となり、女性はとても力強く感じるでしょう。この時期は、強度の高いエクササイズを行うと良いでしょう。
ですが、気をつけてください! 上述したホルモンの変化は、過剰な神経筋弛緩を引き起こし、結果として怪我のリスクが上がるかもしれません。
排卵期は、怪我のもっとも多い時期です。特に、膝の怪我をしやすいでしょう。
黄体期
およそ9日間程続く黄体期では、エストロゲン、プロゲステロンの値が上昇します。プロゲステロンは脂肪がエネルギーとして使われるのを助けます。そのため、低強度の有酸素運動を長い時間行うと良いでしょう。例えば、ランニング、中強度のウォーキング、サイクリングなどです。
生理前
生理前は、生理周期の最後の段階です。次の生理が始まる直前のだいたい5日間程で、ホルモンの値が落ちるのが特徴です。いわゆるPMS(月経前症候群)が現れるのはこの時期です。
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生理前期では、ストレスレベルが高く、イライラしがちです。これは、プロゲステロンの値が下がるのに関連してセロトニンの量が下がるからです。また、体液が貯留され、適切なパフォーマンスをするのに必要な精神運動レベルに影響を与え、食欲が増進します。この段階の特徴を考えると、緊張感を和らげ、心が落ち着くようなエクササイズをすると良いでしょう。例えば、ヨガ、太極拳、ピラティスなどがオススメです。
まとめ
ご覧のように、生理周期の中にはそれぞれの段階があり、それぞれにユニークな特徴があります。それぞれの特徴は、エクササイズにも大きな影響を与えるでしょう。女性の方は、いつも同じ体調だと思わず、ご自分の生理周期に合わせてエクササイズの内容を少しアレンジすると、より効果的なエクササイズができるでしょう。ぜひ参考にしてみてくださいね。
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