体内の鉄分量を増やす食品

体内の鉄分量を健康的な状態で維持するためには、バランスのとれた食事が欠かせません。過剰摂取に気を付けつつ、鉄分量を増やしましょう。
体内の鉄分量を増やす食品
Elisa Morales Lupayante

によってレビューと承認されています。 体育教育学者、栄養士 Elisa Morales Lupayante.

によって書かれた Elisa Morales Lupayante

最後の更新: 05 2月, 2023

体内機能が正常に働くために欠かせないミネラルの一つが鉄です。

様々な体内機能の中でも特に、DNAの合成またはコラーゲンの形成、病気の予防・改善、そしてホルモンとの結合組織を作るための自己防御機能を高めるなどの働きと深く関係します。

鉄の主要な働きは、酸素を体内に運びながら蓄えると同時に細胞の呼吸のプロセスに関わることですが、その過程で次のものを生成します:

  • ヘモグロビン:赤血球のタンパク質で、肺から体内に酸素を運びます。
  • ミオグロビン:同様のタンパク質で、筋肉に酸素を輸送する機能があります。

鉄分が濃縮されている食品の種類に応じて、2種類の鉄があります:

  • ヘム:動物性由来の食品(肉や魚など)に多く含まれます。
  • 非ヘム: 野菜や穀類などに含まれる少量の鉄です。

本記事では鉄分の摂取量を増やす方法をご紹介します。

 

摂取すべき鉄分量

必要な鉄分の量には、性別や年齢によっても異なりますが、ここでは代表的な摂取目安量をご紹介します。

  • 6ヶ月から1歳の赤ちゃん – 0.0003g
  • 4歳から8歳までの子供 – 0.009g
  • 19歳から50歳までの成人男性 – 0.008g
  • 19歳から50歳までの女性 – 0.017g
  • 妊婦 – 0.026g
  • 授乳中の女性 – 0.009g

この興味深いデータから分かることは、成人と妊娠中の女性は、男性より多くの鉄分を必要していることです。これは女性の月経などが要因です。

 

鉄分が豊富に含まれている食品

鉄分が豊富に含まれている食品

 

前述したように、鉄は動物性食品および植物性食品の両方に存在するミネラルです。

鉄分が豊富に含まれている食品のリストをご紹介します:

  • 鶏肉、卵
  • 牛肉などの赤身肉
  • ハマグリなどの貝類と甲殻類
  • ドライフルーツ:プルーン、レーズン、ドライアプリコット
  • 穀物と全粒粉のパン
  • 豆類:大豆、レンズ豆、、緑豆、エンドウ豆など
  • 野菜:ほうれん草、ブロッコリー、キャベツ、アスパラガス、タンポポ、ケール
  • 全粒粉:小麦、オーツ麦、玄米

野菜、果物、穀類、サプリメントからの鉄の吸収は、肉類からの摂取より少ないにもかかわらず、赤身肉や豆類、暗緑色の野菜と組み合わせると野菜からの鉄分の吸収は3倍に上昇します。

体内で鉄の吸収率をあげるもう一つの方法は、ビタミンCの量が多い食品を摂取することです。

ビタミンCは胃腸などにおける鉄の吸収を促進します。

鉄分についてさらに詳しくご覧ください:血液中の鉄分を増やす5つの方法

 

鉄分をより多く摂取する必要があるのはいつ?

医療や栄養の分野の専門家ではない人にとって、体内の鉄分値が低下していると認知するのは簡単なことではありません。

しかし、体内の鉄分量が低下するといくつかの徴候や症状が現れるため、これらの体からのサインを知ることで、鉄分値を上げる必要があると確認できます。

鉄分値が下がると、身体が血液中に十分な量のヘモグロビンを生成しない状態である貧血を引き起こすことが増えます。

 

貧血または低ヘモグロビン値の症状

貧血
  • 青白いなどの顔色の悪さ
  • 運動時の息切れ
  • 筋肉疲労
  • パフォーマンスレベルの低下
  • 神経性疾患:めまいや頭痛など
  • 腎臓の健康状態の変化:脚の浮腫や腫れ
  • 心拍数の上昇

菜食主義の食事を行なっているときは、鉄分の推奨量の2倍を消費する必要があります。 これは野菜からの鉄分吸収は肉がよりもはるかに少ないためです。

 

鉄分の過剰摂取によるリスク

貧血検査

 

医師の指導に従って豊富な食品をバランスよく食べることで、健康維持に高い効果を発揮します。

特定の栄養素の過剰摂取は次のような症状を引き起こします:

  • 胃の問題
  • 便秘
  • 嘔吐

場合によっては、身体器官の不具合が生じることもあり、私たちの健康に非常に有害です。

これと同様に鉄分を過剰に摂取することで病気を引き起こすリスクが高まり、その中には乳癌、不静脈、および肝硬変などが含まれています。

本記事でご紹介したように、体内の鉄分値は非常に大切なため、血液検査を行って血中と体内の鉄分値を知ることが大切です。

また同時に、健康の基盤は多様でバランスの取れた食事であることを忘れてはいけません。


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