食生活にグルテンフリー食品を取り入れるのは正しいこと?

· 5月 7, 2019
グルテン不耐性を発症していない人が食生活からグルテンを排除するのは、健康に害を及ぼすかもしれません。それはグルテンフリーと呼ばれる食品には、砂糖やトランス脂肪酸が通常よりも多く含まれている可能性があるからです。

グルテンフリーと呼ばれる、グルテンを含まない食事法やグルテンフリー食品を使う人が増えています。

しかしこの流行は、健康に悪影響を与える可能性があるため、正しい理解と注意が必要です。

本記事では、グルテンフリー食品を食生活に取り入れるべきかどうかについてご紹介します。

グルテンの消化が困難な場合

パンを食べない女性

世間で話題となっていることに関しては、間違った理解や誤解がないように、自分でしっかりとリサーチを行うことが大切です。

ここではグルテンフリー食品の流行に伴って頻繁に使われる用語をいくつかご紹介します。

  • セリアック病:タンパク質の一種であるグルテン対する永続的な不耐性を発症する自己免疫疾患
  • グルテン:小麦、大麦、ライ麦、およびそれらのすべての派生物などの穀物に含まれるタンパク質の一種で、柔らかく弾力のある生地にするため、加工食品の多くに使われています。

アルゼンチンのセリアック協会によると、南米諸国においては100人に1人が腸の粘膜を損傷する可能性があるセリアック病に苦しんでおり、これは炭水化物、タンパク質、脂肪、ミネラル、ビタミンなどの栄養素の吸収を妨げます。

ご存知ですか?:グルテン不耐性の症状と治療法

いくつかの統計

BBC ワールドニュースによると、2015年には、7000万人のアメリカ人が食事からグルテンを取り除いています。

一方、イギリスでは、7%の成人がグルテン不耐性とアレルギーのためにグルテンを食事から取り除き、全人口の8%が、健康的なライフスタイルを維持するためにグルテンフリー食品を選んだことが明らかになっています。

また、成人の60%がグルテンフリー食品を購入し、その10%がタンパク質の一種であるグルテンを、健康の「敵」と見なしていたと言われています。

グルテンフリーダイエット:危険な流行

グルテンを拒否する女性

体重を減らすためだけに「グルテンフリー」を取り入れようとするのは大きな間違いであり、特に、事前のリサーチや専門家のアドバイスなしに、グルテンフリーを実践するという決定を下すのはやめましょう。

世界保健機関(WHO)は、スペインにおけるグルテンフリー製品を使っている100人中の6人が健康問題を抱えていると発表したことをスペインの新聞であるABC紙は伝えています。

ここで発表されたのは比較的低い数値であるにもかかわらず、世界保健機関(WHO)は、国民の83%がまだ週に少なくとも1回はグルテンフリー製品を購入している可能性を指摘しています。

問題は、グルテンフリー食品をはじめとする小麦や大麦の代替品には、より多くの砂糖やトランス脂肪酸が含まれており、過剰摂取が健康に悪影響を与える可能性は否定できません。

グルテンを食生活から排除することで体重が増える可能性もあるため、正しい準備や医師などの専門家の指導なしでは、実施してはいけません。

食事からグルテンを排除する理由がない

ポンペウファブラ大学科学コミュニケーション学部のディレクターであるゴンザロ・カジノ氏は、スペインの新聞であるラ・バングアルディア 紙に、健康な人がグルテンフリーの食事を選ぶべきであるという科学的理由はないと語りました。

カジノ氏は、セリアック病などグルテン不耐性を発症している人を除き、これらの病気を発症していない人は、「グルテンフリーの食事を選ぶべきであると主張する科学的根拠がない」とを示す研究を先導し、グルテンフリー食品は、穀類に含まれる食物繊維も排除するため健康上の利点が全くないことを説明しました。

カジノ氏は、食物繊維は、私たちの健康に大切な栄養素であり、心血管疾患、いくつかの癌、そして2型糖尿病を発症する危険を減らす効果がある上、食事から取り除いてしまうと、腸の損傷や便秘の原因となり、呼吸器系疾患を引き起こすリスクもあると指摘しています。

こちらもご参考に:グルテンフリー食品は誰にとっても良いもの?

流行に流されない

グルテンがほとんどのファーストフード製品に含まれており、ファーストフードは精製された小麦粉、砂糖、そして不健康な脂肪を含む体に有害な食事であり、健康的な食生活から排除すべき食品なのは間違いありません。

カジノ氏の研究から、グルテンフリー市場は、グルテンフリーを健康を害する「悪者」として、食生活から排除するように人々に信じこませる宣伝を行なっている傾向があるとわかっています。

グルテンフリー市場は100万ドル規模のビジネスとなっているため、流行に流されず、正しい知識を身につけてください。

体重を減らしたい人でグルテン不耐性を発症していない人は、減量にあった正しい方法や食生活を実施する必要があります。

グルテンフリー食品に手を出さなくても、減量に効果的な健康的でバランスの良い食事法は多く存在しています。

必ず医師に相談の上、健康的な食生活を実践して減量に役立ててくださいね。

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