知らないとコワい!/マグネシウム欠乏症と予防法

骨を強くするためにはカルシウムがきわめて大切なことは周知の事実。でも、骨がカルシウムを効率良く吸収するためには、適量のマグネシウムも必要です。

私たちの体は、エネルギーを生み出し、タンパク質と脂肪を合成するほか、筋肉の活動や神経系を調整するために、マグネシウムを必要としています。そんなに大切な栄養素であるにも関わらず、人口の75%の人たちが、マグネシウム欠乏症にかかっているって、ご存知でしたか。

マグネシウム欠乏症は、まちがった食生活(インスタント食品や加工食品の取り過ぎ・緑の葉野菜の不足など)や、化学肥料の使い過ぎで土壌がやせていることなどが原因であると考えられています。

今回は、知らないとコワい、マグネシウム欠乏症とその予防法とについてごいっしょに学んでいきましょう!

どうしてマグネシウムが必要なの?

マグネシウムは、体内の何百種類もの酵素、特にエネルギーの伝達・貯蔵・利用に関わっている酵素が正しく機能するために必要不可欠です。マグネシウムを必要とする体の機能とは:

  • 細胞分裂と成長に体が必要とするタンパク質の合成  
  • 脳細胞が情報伝達に使っている電気信号
  • 血圧の安定化・血管緊張・神経細胞と血流との間の電気インパルスの伝達  
  • 筋機能 
  • 健康な骨の形成。マグネシウムはカルシウムとビタミンDと同じくらい大切です。
  • 心の安定に関係する神経伝達物質セロトニンの分泌促進。マグネシウム欠乏症は、重度のうつ病を引き起こす可能性があります。

マグネシウム欠乏症の人の生活は、ガス欠の車を運転しようとするのに似ています。

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カルシウムとマグネシウムの関係って?

マグネシウムは、私たちの食生活の中で、カルシウムよりも不足しがちです。強いヘルシーな骨のためには両方が必要なのにも関わらず、私たちはカルシウムを摂ることにばかり気をくばっているのではないでしょうか。

カルシウムが体の役に立つためには、マグネシウムを必要とすることを理解している人はほとんどいません。たとえばカルシウムの摂り過ぎは、マグネシウムの吸収を妨げて、健康に悪い影響を与えかねないのです。

マグネシウムは、細胞のカルシウム吸収を調整する機能がありますから、この二つのミネラルは互に助け合って健康を守っているのです。もし細胞内でマグネシウムが不足しているのにカルシウムが過剰な場合、筋痙攣や偏頭痛・不安感などを引き起こす可能性があります。

さらに、マグネシウムは、カルシウムが血液に溶けるのを助け、腎臓結石の生成を防ぎます。骨粗しょう症予防のためにカルシウムだけを摂って、マグネシウムを摂らなければ、腎臓結石になる可能性がありますから、注意が必要です!

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マグネシウム欠乏症にかかりやすいのはなぜ?

先ほども触れましたが、私たちの日常の食生活は、十分なマグネシウムを提供してくれません。これはどうしてでしょう?

加工食品

加工食品は、製造過程において、マグネシウムをはじめとするさまざまな栄養素を大幅に失います。たとえば、小麦粉が精製されるとき、天然のマグネシウム含有量の90%が失われてしまいます。

同じことが、糖蜜から白砂糖をつくるときにも起こります。なんと98%のマグネシウムが失われてしまうのです。さらに、野菜をゆでたり凍らせたりすることでも、マグネシウム含有量が減少します。

アスパルテーム(人工甘味料)やグルタミン酸ナトリウム(MSG)といった食品添加物やアルコール飲料は、体が蓄えているマグネシウムの量を激減させます。

消化不良と制酸薬の使用

加工食品を中心とした食生活をつづけている人は、消化不良に悩んでいる可能性が高くなります。このため、胃酸を中和する市販の制酸薬をのんでいる人が大勢います。これが、マグネシウムの吸収を妨げるのです。

農作物の栽培法

前述のように、私たちの食品の大部分は、マグネシウムやその他の天然のミネラルが欠乏した土壌で育っています。食品の中に自然に含まれているべきマグネシウムが不足しているのです。

医薬品

利尿剤・避妊薬・インスリン・コーチゾンや、ある種の抗生物質は、体がマグネシウムを失う原因となります。

マグネシウム欠乏症の影響って?

以下に挙げる症状は、マグネシウム欠乏症と直接関係がある病気や健康障害の合併症の一部です。これらの症状は、マグネシウムの摂取量を増やすことで改善することが可能です。

不安感・パニック障害

マグネシウムは、ストレスホルモンの分泌と脳機能を正常に保つために役立ちます。

うつ病

医療専門家たちは、第二次世界大戦後のうつ病の発症率上昇は、土壌中のマグネシウムのレベルが減少したことと関連があると考えています。

ぜんそく

マグネシウムは、肺の気管支筋を弛緩させます。

便秘

マグネシウムは、腸のぜん動運動を調整する手助けをします。実際、マグネシア乳は、緩下剤として利用されています。

糖尿病

マグネシウムは、インスリンが細胞にグルコース(ブドウ糖)を運ぶ手助けをします。マグネシウムの助けがなければ、グルコースが組織内にたまってしまい、血糖によるストレスや損傷を引き起こしてしまいます。

心臓病

マグネシウム欠乏症は、心臓病のある人たちによく見られます。マグネシウムは心臓発作や不整脈の治療に効果的です。

高血圧

先にも触れましたが、マグネシウムは血管収縮および血圧を調整します。

不眠症

マグネシウムは、睡眠−覚醒サイクルをコントロールするホルモンであるメラトニンの生成を調整します。

神経系の問題

前述のように、マグネシウム欠乏症は、筋けいれん・偏頭痛のほか、疝痛(さしこみ)さえも引き起こす可能性があります。

骨粗しょう症

マグネシウムが不足すると、体はカルシウムを効率良く利用することができないため、骨粗しょう症を引き起こす可能性があります。

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マグネシウムが豊富な食品ってなに?

マグネシウム欠乏症を防ぐため、マグネシウムを豊富に含む食品を積極的に毎日の食生活に取り入れたいもの。ここに挙げる食品は、以下の量のマグネシウムを提供してくれます(食品100グラム中の含有量):

  • アーモンド:270 mg 
  • 調理した豆類:37 mg  
  • ピーナッツ:175 mg 
  • 緑色のキャベツ:57 mg  
  • 小麦胚芽:336 mg
  • 昆布:760 mg  
  • 紅藻類:220 mg  
  • 糖蜜:258 mg  
  • キビ:162 mg  
  • 小麦ふすま:490 mg  
  • 豆腐:111 mg

サプリとして摂るためには?

マグネシウムのサプリメントを摂る場合は、どれだけのカルシウムを摂取しているかを考慮に入れる必要があります。カルシウムとマグネシウムの比率は、2:1が理想的であると言われています。つまり、正しいバランスを保つためには、カルシウム摂取量の1/2の量のマグネシウムを摂らなければならないのです。

けれども、大部分の人は、マグネシウムの10倍ものカルシウムを摂っているのが現状です。私たちは毎日8001400 mgのカルシウムが必要です。ですから、たとえばあなたが1000 mgのカルシウムを摂っているなら、少なくとも500 mgのマグネシウムを摂る必要があるでしょう。

マグネシウムのサプリメントには、さまざまなタイプがあります。たとえば、マグネシウムが豊富なエプソム塩のお風呂に入れば、マグネシウムをお肌から吸収することができます。

また、少量のマグネシウムを含むカプセルを1日に2回のむこともできます。カルシウムとのバランスを考えて、摂取量を調整しましょう。

マグネシウムを摂り過ぎると下痢をしますから、1度に摂るよりも、2度に分けた方がよいでしょう。

マグネシウムの過剰摂取は、高マグネシウム血症を引き起こす可能性があります。人それぞれ体質もちがいますから、サプリメントは必ず医師の指導のもとで摂るようにしましょう!

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