【どんなリスクが?】魚に含まれる水銀は心配すべき?

水銀は主に大型の青魚に含まれています。妊娠中の女性や子供は、この種の魚の摂取量に特に注意する必要があります。
【どんなリスクが?】魚に含まれる水銀は心配すべき?
Marta Guzmán

によって書かれ、確認されています。 栄養士 Marta Guzmán.

最後の更新: 09 8月, 2022

魚には不飽和脂肪酸が多く含まれているので魚を摂取するのが健康に良いことは、ほぼ誰でも知っているかと思います。しかし、魚に含まれる水銀の危険性が懸念点として挙げられます。

この記事では、魚に含まれる水銀が本当に危険であるかどうか、食べることができる安全な量はどのくらいか、そしてどの品種がより多く水銀を含んでいるかを知ることができます。

魚に含まれる水銀

水銀は、土壌、水、植物、動物などに自然に存在しています。問題は、人間の活動が、固形廃棄物の焼却、化石燃料の使用など、あらゆる分野の産業での水銀の使用を通じて、環境に大量の水銀を送り込んでいることです

水銀は、魚が食べた食物を介して魚の体内に入るため、最も捕食性の高い魚(つまり最も大きな魚)ほど、水銀の蓄積量が多くなります。

水銀を含む魚を食べることのリスク

水銀の毒性は、その化学形態、種類、量、暴露の年齢によって異なります。食品中に存在する水銀のすべての化学タイプのうち、有機メチル水銀化合物は、最も有毒なものです。これは、主に魚や貝類に存在しています。

メチル水銀化合物は、血液脳関門と胎盤の両方に到達することによって、特に胎児の発育期に、腎臓と中枢神経系に影響を与えることがあります。また、乳児の正常な脳の発達に変化を引き起こす可能性もあることも覚えておきましょう。さらに、水銀量がより高くなると、大人の神経学的変化も誘発することもあります。

どんな魚が水銀を含むのか

魚 水銀

特定の品種は水銀の含有量が高いです。サイズが大きな魚は基本的に、すベて水銀を含んでいます。

基本的に、水銀が最も高く含まれるのは、特に以下のような淡水および海水魚で、特に食物連鎖の上位に位置する大型種です。

メバチ

マグロには、警戒すべき量の水銀が含まれています。しかし、心配すべきは地中海で漁れるマグロではなく、メバチです。この種類のマグロは、大西洋、インド、太平洋の熱帯・亜熱帯地域に生息しています。

メカジキ

カジキは広く食べられている魚の中でも水銀の含有量が最も多い魚の1つです。メカジキは毎日大量の魚を食べる捕食者です。そのため、獲物に含まれる水銀をすべて吸収してしまいます。そして、その水銀はメカジキの体に付着してしまうのです。

サメ

サメもまた、水銀の割合が高い。サメは、ジンベエザメのように大きな種類もあれば、ペリーカラスザメのように小さいものもあり、様々です。いずれにせよ、サメは捕食者なので、獲物から多く水銀を吸収します。

カマス

カマスは大型の捕食者で、カニを含むあらゆる種類の魚を餌にしています。一部の地域では外来種となっています。

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どのくらいの量なら食べても安全?

魚 水銀

魚を安全に食べるには、水銀を多く含む品種の摂取量を制限する必要があります。そして、妊娠中は、水銀を含む魚は避けるべきです。

世界保健機関は、クロマグロ、カジキ、サメ、カマスの摂取量を制限することを推奨しています。ただし、一部の海域は他の海域よりも汚染されているため、魚の産地を考慮する必要があります。FAO/WHO合同食品添加物専門家会議(JECFA)は、2003年6月にメチル水銀の週あたりの許容摂取量を見直し、体重1kあたり3.3μgから1.6μgに修正しました。

AESANが提言する高リスクの人用の推奨事項は下記です。

  • 妊娠中または妊娠の可能性がある女性、または授乳中のある女性は、水銀の摂取を避けるべき。
  • 3歳未満の子供は水銀を避けるべき。
  • 3〜12歳の子供の場合、摂取量を週あたり50gまたは2週間あたり100gに制限する。(同じ週に同じカテゴリーの魚を摂取しないようにする)

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魚の消費に関する推奨事項

魚は、ビタミンA、D、B12や、ヨウ素、セレンなどの高い栄養価を含むタンパク質を摂取することができるので、バランスのとれた食生活を送るためには欠かせません。魚介類を含む食事は、心血管の健康維持に役立ちます。同様に、水銀の摂取と冠動脈性心疾患のリスクとの関係については、エビデンスはありません。

DHAがもたらす利点を考慮に入れ、水銀のリスクと照らし合わせると、出産年齢の女性や妊娠中・授乳中の女性が安全な魚を摂取することは、子供の神経学的異常発達のリスクを低減させることになります。

根本的なことは、摂取する魚の種類を1つにしないことです。

  • スズキ、真鯛、サケ、イワシ、マスなど、他の種類の青魚を選ぶようにしましょう。
  • 健康な大人は、マグロ、カジキ、カマス、サメなどの水銀を多く含む魚を週に1回以上摂取しないようにしましょう。
  • ツナ缶を頻繁に食べるのは避けましょう。ある研究では、頻繁にツナ缶を食べている大学生を調べたところ、食べていない人に比べて、髪の毛の水銀濃度が高かったという結果が出ています。
  • 白身魚の方が水銀の含有量が少ないので、青魚と白身魚を交互に食べるようにしましょう。

まとめ

特定の品種の魚が含む水銀の濃度は、摂取量を制限するのに十分なほどです。水銀を多く含む魚を食べすぎると、健康問題のリスクを増加させる可能性があるかもしれません。また、水銀に関して言えば、他の品種は非常に健康的であることを覚えておくことが重要です。


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