ブリモニジン点眼薬の使用法と副作用
ブリモニジンの有効成分は、眼圧を低下させるために使用されます。
眼科医は、高眼圧症の患者や開放隅角緑内障の治療にこの薬の使用を推奨しています。
今回の記事で、ブリモニジン点眼薬の使用法と副作用について学びましょう。
緑内障は高眼圧症の主な危険因子です。眼圧が非常に高くなり、視神経を損傷し、重度で不可逆的な視力低下を引き起こす可能性があります。
ブリモニジンについて
ブリモニジンは、アドレナリンα2受容体作動薬で、目の中の水分量を減らすように作用します。
アドレナリンα2受容体作動薬は、アドレナリンと同様または同一の効果を持つ物質で、交感神経系を模倣する交感神経刺激薬としても知られています。
交感神経系は自律神経系の1つで、次のような無意識の機能を担っています。
- 瞳孔の拡張
- 唾液産生の減少
- 心拍数の増加
- 消化器官の抑制
ブリモニジンの使用法
ブリモニジンは、点眼薬として処方されます。
成人および高齢患者の場合、推奨される用量は、1日2回、患部である眼に1滴をさします。
投与の間隔は約12時間ですが、必ず医師の指示に従ってください。
使用方法と推奨事項
キャップシールが破損している場合は、この点眼薬を使用しないでください。
薬を使う前には手をしっかりと洗ってください。
- 頭を後ろに傾けて天井を見ます。
- 下まぶたを静かに引き下げます。
- 患部の目に一滴をさします。
- 目を閉じます。
- 点眼薬の適用後、1分間涙嚢を押してください。
- 複数の眼科の薬や点眼薬を使用する場合は、それぞれを適用する間、約15分の間隔を空けてください。
- 一般的には28日以内に使い切るように推奨されます。
ブリモニジンの使用法と副作用
最も一般的な副作用は次のとおりです。
- 口の渇き
- 眼の充血
- 眼の灼熱感とかゆみ
- 頭痛
- 眠気
これらは一時的な副作用であり、ブリモニジンの使用を中止するほど深刻ではありません。
珍しい副作用には次のものがあります。
- 眼精疲労
- 羞明または光に対する感受性
- まぶたの腫れ
- 無力症
- 心臓動悸と不整脈(まれな場合に限る)
次の症状が発生した場合は、すぐに医師に連絡してください。
- 発疹
- 呼吸困難
- 失神
- めまい
- 吐き気
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ブリモニジンの禁忌
ブリモニジンを使った治療は、以下の場合には禁忌となります。
- 活性物質または賦形剤のいずれかに対する過敏症
- 2歳未満の赤ちゃんと子供
- モノアミン酸化酵素阻害薬(MAOI)抗うつ薬で治療中の患者
- ノルアドレナリン作動性伝達に影響を与える抗うつ薬(例えば、三環系抗うつ薬)を服用中の患者
妊娠中にブリモニジンを使用できますか?
一部の動物研究では、ブリモニジンは催奇形性効果を引き起こさないことが示されていますが、高いブリモニジン値が検出されたウサギの実験では、出生後の成長低下がみられました。
つまり、人間の妊娠中のこの薬を服用することの安全性は、まだ明確に確立されていないため、妊娠中のブリモニジンの使用は推奨されていません。
医師は、母親への潜在的な効果が、胎児への潜在的なリスクを軽減したり正当化する場合にのみ、使用を検討します。
また授乳中の使用も推奨されていません。
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