プレバイオティクスとプロバイオティクスの違いって?

16 7月, 2020
プレバイオティクスとプロバイオティクスは、それぞれ異なるものですが、補完的な作用を持っています。この記事では、それぞれが何のためにあるのか、そしてどんな食品から摂ることができるかお伝えします。

どちらも健康に良いものですが、プレバイオティクスとプロバイオティクスの違いは、基本的にはその働きと、どこで手に入れることができるのかということです。

私たちの細胞の中には実に何百万もの微生物が住んでいます。これがマイクロバイオータ(細菌叢)です。その大部分は腸内に住んでおり、腸内フローラという名前で知られています。これらすべての腸内細菌は、有益な作用を持つものと有害な作用を持つものの2つに分けることができます。後者は下痢や感染症を引き起こしたり、腸内腐敗を起こしたりします。一方、善玉菌は有害な菌を抑制したり、免疫系を刺激したり、ガスを減らしたり、消化を良くしたりする働きがあります。また、人間の体は、様々なビタミンを合成したり、特定の栄養素を吸収したりするために、善玉菌を必要としています

このように、心身ともに健康を楽しむためには、腸内フローラを健康的でバランスの良い状態に保つことがとても重要なのです。その中で、プレバイオティクスやプロバイオティクスはどのような役割を果たしているのでしょうか?

以下で詳しく解説していきます。

プレバイオティクスとプロバイオティクスの主な違い

腸内フローラを良好な状態に保つためには、2つの基本的なことをしなければなりません。

  • 体中で生きている微生物の一定の供給を確保するためにプロバイオティクスを摂取する。
  • また、すでに体内に住んでいる微生物に質の良い食べ物を提供するためにプレバイオティクスを与える。

上記の2つに、プレバイオティクスとプロバイオティクスの主な違いがあります。次に、それぞれをもう少し深く掘り下げて、最も重要な供給源を見ていきましょう。

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プレバイオティクス=腸内フローラの “食べ物 “

プレバイオティクスとプロバイオティクス 腸内フローラ

プレバイオティクスとは、そのまま大腸に届く食品の難消化性成分のことです。大腸に届くと、それを分解するのに適した酵素を持った腸内細菌のエサとなります。腸内細菌のエサとなることで、腸内細菌の増殖や活動を刺激し、宿主(人)の健康増進につながります。

食品成分がプレバイオティクスとみなされるためには、次の3つの条件を満たす必要があります。

  1. 胃や小腸で分解されたり、吸収されたりしない。
  2. 大腸にそのまま届いた後、細菌によって発酵させることができる。
  3. この発酵は、人間に有益な効果をもたらす特定の腸内細菌の活性と増殖に繋がる。

今のところ、最も研究されているプレバイオティクスは、植物性食品に含まれる様々な種類の繊維です。具体的には、フラクトオリゴ糖(FOS)、ガラクトオリゴ糖(GOS)、イヌリンです。

しかし、他にも多くの食品に腸内フローラに有益な物質が含まれています。

  • 玉ねぎ、ねぎ、アスパラガス、アーティチョーク、種子(チアと亜麻)、じゃがいも、にんじん、りんごなどに含まれている繊維の一部は、その他の食品と比べ、良いプレバイオティクスです。
  • ココア、ベリー類、スパイスに含まれるポリフェノール。
  • オリーブオイル、ナッツ類、脂身の多い魚に含まれる脂肪。

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プロバイオティクスとは?

プレバイオティクスとは何かが分かったところで、今度はプロバイオティクスとの違いを十分に理解するために、プロバイオティクスの概念を掘り下げてみましょう。プロバイオティクスという言葉は「プロライフ(生命を尊重する)」を意味します。最も広く受け入れられているプロバイオティクスの定義は、世界保健機関(WHO)と国連食糧農業機関(FAO)によって決められました。これらの組織は、プロバイオティクスについて次のように述べています。

「適切量を摂取した場合、その宿主に健康上の利益を提供する生きた微生物」

ここでは、細菌に栄養を与えることについて話しているのではなく、細菌自体を提供することについて言及しています。ほとんどのプロバイオティクスは、食品の発酵に使用される細菌から来ています。最も研究されているのは、ラクトバチルス属とビフィズス菌についてです。

プロバイオティクスは、食品や栄養補助食品から摂取することができます。

主なプロバイオティクス食品

プロバイオティクス食品 プレバイオティクスとプロバイオティクスの違い
プレーンヨーグルトは、プロバイオティクスを含む食品の中で最も人気が高く、手に入れやすいものです。でも、ヨーグルトの他にも、プロバイオティクスを含む食品やサプリがあります。

最も手頃な価格でプロバイオティクスが豊富な食品の一つは、ヨーグルトだと言えるでしょう。良質なプレーンヨーグルトは乳酸菌連鎖球菌の両方が含まれているので、何かを追加する必要はありません。ケフィアもまた理想的で、より大量で異なる種類の細菌株が含まれています。

他にも、ザワークラウトやピクルス、ガーキンなどの発酵野菜もプロバイオティクスの良い摂取源です。アジア料理では、味噌やテンペ(発酵した大豆)などがあります。最後に、プロバイオティクスの摂取源として、コンブチャという少し発泡性のある飲み物が挙げられます。こちらは近年非常に人気があります。

プレバイオティクスとプロバイオティクスの違いに関する注意事項

プレバイオティクスとプロバイオティクスの違いをまとめると、この2つは異なるが補完的な作用を持っている、ということです。したがって、単にプロバイオティクスだけを摂取しても、プレバイオティクスを上手に摂取していなければ、あなたの体のためにはなりません。しかし、プレバイオティクスとプロバイオティクスを取り巻く科学は発展しており、これからまた多くの新しい概念や知見が出てくるかもしれないので、最新の動向には常に注目してください。

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