尿で健康状態がわかる/8つのタイプの尿
昔から、ひとは尿の状態を観察して隠れた病気を発見してきました。色、状態、臭いなどに変化があれば、それは何か良くないことが体に隠れているサインかもしれません。
私たちは、日々食べたり飲んだりしたものの中から、必要でないものを尿として排出しています。また、尿は体のトラブルを私たちに教えてくれる役目も果たしています。 色の変化や悪臭などから、隠れた病気がわかるかもしれません。
尿が薄い黄色
健康なひとの尿は、通常薄い黄色をしています。ほとんど透き通るようです。この典型的な色はウロビリンと呼ばれる色素のせいです。私たちの尿は普通、水で薄められたウルビリンにより透き通るような黄色となり、また、この色が私たちがきちんと水分補給ができている証拠でもあります。したがって、もし黄色が濃い場合は、水分が不足しているという意味になります。
しかし、もし尿の色が透明に近いような色で、かつ頻繁にトイレに行きたい場合は、体が水で“酔っぱらった”状態、つまり水分の取り過ぎということが考えられます。尿の色が透明に近い色で、頻繁にトイレに行きたくなるのに沢山水分を摂った覚えがないという場合は、糖尿病を煩っている可能性も考えられます。
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尿が濁っている
尿が濁っている場合は、腎臓結石が作り出すリン酸塩を含んでいる可能性があります。濁った尿が数日間続く場合は、尿路感染症の明らかなサインですので、すぐに医師の診察を受けることをお勧めします。一般的に、濁った尿は強い臭いがすることが多く、頻尿になるでしょう。
男性の場合は、尿路に残った精液が混じっている為に尿が濁っている可能性もあります。
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尿が青みがかった緑色
尿が青みがかった緑色になる場合は、一般的に食べた物が影響することが多いようです。例えば、アスパラガスを食べると尿の色が青みがかった緑色になることがあります。
また、食べ物以外にも、服用しているビタミン剤や薬を変えた時に起こることもあります。 このような覚えがない場合はすぐに医師に相談しましょう。
尿がオレンジ色
クラウドベリー(オレンジブラックベリー)、ビーツ、ニンジンやその他オレンジ色をした食物を食べると、尿がオレンジ色になることがあります。また、ある種の薬剤の服用や脱水症状からもこのオレンジ色の尿が出ることがあります。もし、尿がほとんど茶色に近いような暗いオレンジ色の場合は、尿に胆汁が混じっている可能性もあります。この場合は医師に相談しましょう。
尿が茶色
尿が茶色の時は、豆やルバーブなどの食べ物を食べたせいか、服用している薬のせいかもしれません。食べ物や薬のせいでなければ、肝臓に問題がある場合や、慢性的な脱水症状の場合も考えられます。
尿が泡立つ
尿が泡立つと感じる場合、ほとんどの場合は色に変化は見られませんが、中にはとても濃い色の場合もあります。尿が濃い色で泡立つ場合は、注意してください。泡立ちが激しい場合は、体がタンパク質を失っているサインかもしれません。
尿の臭いが強い
尿は基本的に良い匂いのするものではありません。しかし、いつもと違って臭いがきついと感じた場合は気をつけましょう。強烈な臭いがする場合は、コーヒーの飲み過ぎやアスパラガスの食べすぎが考えられます。そのような覚えがないのに尿の臭いが強い場合は、医師に相談しましょう。
尿がピンク色、もしくは赤色
天然の赤色をした食べ物を食べると、尿の色が赤色やピンク色になる場合があります。例えば、クランベリー、ルバーブなどの赤は尿の色に影響を与える可能性があります。しかし、ある種の薬の服用した時、尿に血が混じっている時、激しい運動をした時、何かに感染した時などにもこの色の尿は見られます。24時間以内に通常の尿の色に戻らない場合は、医師の診察を受けましょう。
もしかすると、ピンクや赤色の尿は腎臓ガンや前立腺肥大、膀胱結石のサインかもしれません。
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