胸やけ、胃痛に効く自然療法11
「胸やけ」と一般的に呼ばれている胃食道逆流症は、胸の下から喉にかけて焼けるような感じの不快感がある症状で、その多くが、胃に何らかの圧力がかかり、胃と食道を分ける括約筋がしっかり閉まらないことで、胃酸が逆流します。
喉の奥で酸味や苦みを感じる、胸が焼けるような感じがするというのが一般的な症状です。
日本気管食道科学会サイトでは「胸やけとは胸がやけるような感じや痛み、違和感を感じる症状ですが、このような症状の原因となる病気に胃食道逆流症GERD(gastroesophageal reflux disease))があります。」と記載されています。
胸やけを引き起こすものをいくつかご紹介します:
- 食べすぎ
- 肥満
- 喫煙
- 妊娠
ただし、胸やけが週4回またはそれ以上起こる場合は、別の病気の兆候である可能性があるため、必ず医師の診察を受けましょう。
胸やけの治療には、胃酸を抑える薬を始め、症状を和らげてくれる薬を使うのが一般的ですが、この薬は使いすぎると副作用があるため注意が必要です。
今回は、体に優しい対策法として、胸やけに効果的な自然療法を紹介します。
1.水
まず第一の対策法は、コップ一杯の水を飲むこと。水が酸を薄めて胃へ戻るのを助けます。
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2.重曹
重曹はどこでも手に入るとてもポピュラーなもので、そのアルカリ性が胃酸だけでなく体全体も中和してくれる優れた食品です。
必要なもの
- 重曹 小さじ1
- 水 コップ1杯(200ml)
使い方
- 分量の重曹を水に溶かし、これをゆっくり飲む。
3.ジャガイモの汁
ジャガイモに含まれる成分も胃酸を中和してくれる働きがあり、胃液の分泌を調節するため胃痛や胃炎などにも効果があります。
使い方
ジャガイモの汁を大さじ一杯分取り出し、これを水に溶かしたものを重たい食事の後などに飲む。
4.ショウガ
ショウガの消化機能への様々な効用は、古くから人々から重宝されてきたもの。胸やけに関しては、その軽いアルカリ化効果が酸を中和して胃のpHを調節します。
必要なもの
- ショウガ 小さじ1(3g)
- 水 1カップ
使い方
- 湯を沸かし、沸騰したらショウガを加える。
- 10分煮出したら、これを濾してから飲む。
こちらの記事もご参考に:生姜の7つの効能
5.アニスの煎じ茶
アニスも、胸やけやその症状を軽減してくれる効果的な食品ですが、アニスアレルギーがある人もいるためその利用には注意が必要です。
必要なもの
- アニス 小さじ2(6g)
- 水 1カップ
使い方
お湯を沸かし、沸騰したらアニスを小さじ2加える。10分間煮出し、その後10分間休ませてから飲む。
6.りんご酢
リンゴ酢は酸性であるものの、体内ではアルカリにする効果があり酸を弱めます。
必要なもの
- リンゴ酢 大さじ1
- 水 コップ1杯(200ml)
使い方
リンゴ酢を水に溶かし、食べ過ぎた時などは食事のすぐ後に飲みましょう。
7.アロエの果汁
家にアロエの植物が一つあると、様々な症状に使える家庭療法の材料としてとても重宝します。
胸やけに関しては、アロエの葉肉が胃を元気にし、酸を中和して消化を改善するのに役立つと言われています。
有機栽培のアロエの葉肉を大さじ2杯分取り出し、そのまま飲むか、スムージーやシェイクに加えても良いでしょう。
8.パパイヤ
パパイヤにはパパインと呼ばれる消化酵素が含まれ、これが消化に関する様々なプロセスに効果があり、胸やけの症状を和らげるのに効果的。また、便秘、消化不良、胃炎などにも勧められています。
パパイヤ一切れをそのまま、または他の材料と混ぜてシェイクとして飲むことができます。
9.シナモン
シナモンを使ったお茶には消化を良くする働きがあり、炎症、胃酸の出すぎやガスが溜まるなどの症状にとても良く効きます。
必要なもの
- シナモン 小さじ1(3g)
- 水 1カップ
使い方
- 水を沸騰させてシナモン小さじ1を加える。
- これを10分休ませてから飲む。
- ハチミツを少し混ぜてから飲むとより効果的。
10.バナナ
甘味が強く果物の代表格であるバナナのpHは5.6で、胸やけの症状を和らげるのに効果的ですが、人によっては逆効果の場合もあるので注意が必要です。
胸やけの症状があるときに少量のバナナを食べて効果が現れるか、または逆効果になるのかを試してください。
11.パイナップル
南国フルーツの代表格であるパイナップルには、ブロメラインと呼ばれる消化酵素が含まれており、炎症、ガスが溜まる、胸やけといった症状から胃を守ってくれます。
また利尿作用があります。
そのまま食べても、シェイクやスムージーに加えても良いでしょう。
引用サイト:日本気管食道科学会
引用された全ての情報源は、品質、信頼性、時代性、および妥当性を確保するために、私たちのチームによって綿密に審査されました。この記事の参考文献は、学術的または科学的に正確で信頼性があると考えられています。
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