血栓を防ぐ食べ物
特定の病気に悩まされている方は、血栓を防ぐために、食べ物に注意しなければなりません。
血餅とは、血液が濃くなり固まることです。怪我をしたときなどは、出血を抑え血液の流出を防いでくれます。止血の大切なプロセスで、傷を負った血管からの出血を止める働きがあります。
止血時は、傷がついた血管の壁を、フィブリンと血小板から成る血栓が修理し出血を止めてくれます。しかし、特定の要因が血栓に影響を与えると、次のような病気を引き起こすこともあります。
- 狭心症
- 心臓発作
- 動脈塞栓症
- 脳卒中
- 静脈血栓症
- 腎臓脈血栓症
- 深部静脈血栓症
血栓とは血液が塊になった障害物で、血液の流れを妨げてしまいます。血栓により炎症が起こり、痛みと患部細胞に浮腫を引き起こします。この症状を血栓症と呼びます。
体内で起きる血栓と血餅のリスクを下げるには、果物と野菜中心で、飽和脂肪のが少なく、食物繊維が豊富な食生活がおすすめです。特に特定の食べ物には抗凝結成分が含まれています。
血栓を防ぐ食べ物
サリチル酸
必要に応じて、血栓と合併症を防ぐためアスピリンを処方する医師もいます。米国国立保健研究所は、アスピリンに含まれるサリチル酸が、血栓のリスクを下げるとしています。サリチル酸は果物や野菜に多く含まれる成分です。
サリチル酸を多く含む食品
- パイナップル
- はちみつ
- ぶどうやワイン、お酢、サイダー、レーズン等ぶどうを使った食品
- いちご、ブラッベリー、ラズベリー、クランベリー等のベリー類
- プルーンや梅
- みかんやオレンジ
- オリーブ
- 二十日大根
- トマト
- チコリ
- アプリコット
- カシス
- 唐辛子
カレー、カイエンペッパー、パプリカ、タイム、ターメリック、生姜、甘草、ミントなどのハーブやスパイスもサリチル酸を多く含みます。
オメガ3脂肪酸
ハーバード大学公衆衛生学部は、オメガ3脂肪酸は血餅を調節するのに重要な栄養素であるとしています。オメガ3を摂取するには、魚をたくさん食生活に取り入れるないといけないと考えている方も多いでしょう。
その通り、魚はオメガ3脂肪酸が豊富ですが、その他にも芽キャベツ、ケール、ほうれん草やレタスなどの野菜にもオメガ3は含まれています。他にもフラックスシード、ひまわりの種、キャノーラオイル、コーンオイルや大豆もオメガ3を含みます。
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ビタミンE
2011年、ビタミンEが血栓形成にもたらす影響の研究が血栓症研究専門雑誌に掲載されました。ビタミンEは血液を凝固させる血小板を抑制し、自然の抗凝血剤の作用があることを研究者たちが発見しました。
米国立衛生研究所のダイエタリーサプリメントオフィスによると、ビタミンEはあらゆるオイル、またほうれん草、ブロッコリー、キウィ、マンゴー、トマトに含まれています。
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避けたほうがよい食品
医学誌に掲載された研究によると、ビタミンKを豊富に含む食品は血栓の形成を刺激するとのこと。ビタミンKを多く含む食品は血栓の形成を促すので、血栓症の疑いがある方は摂取をさけたほうがいいでしょう。ケール、ほうれん草、ブロッコリ、アスパラガス等の緑の葉の野菜、桃やバナナなどの果物はビタミンKを豊富に含みます。
その他の重要点
では、血栓症に悩まされないためには、どうしたらいいのでしょうか?薬学的な方法は、少量の毎日アルペリンを内服し血液をサラサラに保つことです。しかし、食生活に気をつけることで、余計な血餅を防ぐことができます。
- 自然治癒に良い、代表的な食品はタラのオイルです。
- にんにくや玉ねぎなどのネギ科の食品は高血圧に効果的な硫黄を含み、血栓にも効果てきです。ニンニクは炎症を抑制し、コレステロールを下げる他、血管を拡張させ血小板の働きを抑制します。
- ターメリックに含まれるクルクミンは炎症を抑えて、血栓の危険要素を抑制します。
- 生姜は血流を促し、血圧を下げ、血栓の形成を抑えます。
果物と野菜は、バランスのとれた食事にとても大切ですが、摂取しすぎると合併症を発症することもあります。抗凝血剤を処方されている場合、ご紹介した食品を避けたほうが良いでしょう。処方されている薬と、普段の食生活をきちんと相談しましょう。
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