副腎皮質ステロイド薬について知っておくべきこと

副腎皮質ステロイド薬が効果を発揮する生理学的プロセスは多く、この薬には様々な用途があります。
副腎皮質ステロイド薬について知っておくべきこと
Sergio Alonso Castrillejo

によってレビューと承認されています。 薬剤師 Sergio Alonso Castrillejo.

によって書かれた 編集チーム

最後の更新: 06 12月, 2022

副腎皮質ステロイド薬は非常に強力な薬なので、必ず医師の指導の元で使用する必要があります。

処方箋なしにこの薬を服用できませんし、服用すべきでもありません。

副腎皮質ステロイド薬とは?

副腎皮質ステロイドとは、腎臓の上にある副腎皮質で作られるホルモンの一つで、様々な生理学的メカニズムに関与しています。

  • 炎症プロセス(体内の炎症を抑える)
  • 免疫システム(免疫力の抑制)
  • 炭水化物代謝

クローン病の治療や関節痛などの特定の治療目的のために、人工的に合成された副腎皮質ステロイド薬があります。

副腎皮質ステロイド薬

種類と適応

副腎皮質ステロイド薬について知っておくべきこと 薬の種類
副腎皮質ステロイド薬は処方薬です。自己治療に使用することは決してありません。

製薬会社は人工的に副腎皮質ステロイド薬を製造しますが、用途に応じて様々な形があります。

副腎皮質ステロイド薬の、いくつかのタイプをご紹介します。

  • 副腎皮質ステロイド薬の吸入:喘息または慢性閉塞性肺疾患(COPD)の患者に処方されます。また、急性気管支炎への緊急対策としても使用されます。長期的に使用することが多い吸入は、専門医による処方と定期検診が必要です。
  • 経口副腎皮質ステロイド錠剤:主な用途は、クローン病や潰瘍性大腸炎などの炎症性疾患の治療です。
  • 副腎皮質ステロイド外用薬:湿疹、アトピー性皮膚炎、乾癬の治療に使用されます。また、炎症を抑えるためにも処方されることがあります。
  • 副腎皮質ステロイド注射:自己免疫型の特定の全身性疾患のために静脈内投与されます。関節炎の治療には、筋肉内に投与されます。

作用機序と薬理作用

副腎皮質ステロイド薬について知っておくべきこと 骨のイラスト
副腎皮質ステロイド薬の服用は、カルシウムの蓄積に悪影響を与えるため、骨粗鬆症が副作用として現れることがあります。

副腎皮質ステロイド薬は細胞質に入り、受容体に結合することで作用し、ホルモン受容体複合体を形成すると、細胞の核に入り、DNAと相互作用します。

この相互作用の結果として、特定のタンパク質が合成されて、薬として作用します。

副腎皮質ステロイド薬の副作用

血圧の測定
ナトリウムなどのミネラルの増加により、体液貯留に加えて、浮腫および高血圧が副作用として起こる可能性があります。

多数の生理学的プロセスに作用する副腎皮質ステロイドには、様々な副作用が現れます。

そして一般的な副作用の引き金は、薬の不適切な摂取と治療の急な抑制です。

考えられる副作用

最も一般的な副作用のいくつかをご紹介します。

  • 感染症:免疫抑制剤が含まれているため、感染症にかかりやすくなります。
  • 骨格筋への悪影響筋疾患、骨粗鬆症、骨壊死など引き起こす原因になる可能性があります。
  • 胃腸の問題:最も典型な副作用である膵炎や消化性潰瘍などの胃腸の問題を引き起こすこともあります。
  • 心血管系への影響:心血管系の副作用として体液貯留による高血圧を引き起こす可能性もあります。
  • 皮膚への影響:にきび、多毛症、ストレッチマーク、斑状出血などは一般的な副作用の一つです。
  • 気分の変化:多幸感、不眠症、うつ病、精神病などの気分の変化が、副腎皮質ステロイド薬による治療中に現れることがありますが、頻繁ではありません。
  • 眼科系の問題:白内障や緑内障などの眼科の問題が現れることがあります。
  • 内分泌および代謝の問題のリスクが増加:耐糖能異常、糖尿病、体重増加、高脂血症などを発症します。
  • 成長抑制のリスク:成長ホルモンとの密接な関係により、成長抑制のリスクが高まり、特に、視床下部-下垂体-副腎腺軸の抑制を含みます。

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