脇の下のしこりについて
脇の下のしこりはよく見られる症状で、過度に心配すべきものではありませんが、深刻な病気の症状である場合も稀にあります。この記事で、しこりの原因と、対処法について見ていきましょう。
脇の下のしこりの原因
脇の下のしこりのほとんどは、深刻な問題ではありません。しこりを見つけても、せつ腫症(毛包炎)である場合が多いため、過剰に怖がらないようにしましょう。以下で、せつ腫症について説明します。
せつ腫症:最も一般的な原因
脇の下にできるしこりの、最も一般的な原因は毛包炎で、これが一度にたくさんできたり、次々と出る症状をせつ腫症と言います。痛みがあるため、この症状が現れたときは怖く感じるかもしれません。汗腺に毛が食い込んで炎症を起こすことが主な原因です。汗が排出されずに毛包に溜まると、細菌は急速に繁殖し、結果として腫れてしまうことがあります。
毛包炎は、たとえ無害であっても不快なものです。自然に消える場合もありますが、嚢胞となり、治療が必要な場合もあります。医師はたいていの場合、ブドウ球菌への感染に抵抗するための抗生物質を処方しますが、それでも治癒しない場合は、しこりを取り除く処置をする必要があります。
残念なことに、しこりができやすい体質の人もいますし、一度しこりができてしまったら、同じ症状がまた現れやすくなってしまいます。予防のためには、しこりをできにくくする、抗菌作用のあるクリームもありますが、最も効果的な解決策は、脱毛やシェービングの際に細心の注意を払うことです。特にシェービングの際は、毛が毛穴に埋もれやすいため、雑菌に感染するリスクがあります。シェービングの前には脇の下をよく洗い、毛穴を開かせるために角質ケアをしましょう。また、脇の下の敏感な肌にダメージを与えるような、刺激の強いデオドラントは使わないようにしましょう。
こちらの記事もご参考に:毛包炎に効果的な5つの自然療法
2番目に多い原因:リンパ節の腫れ
この症状はリンパ節炎として知られています。脇の下には多くのリンパ管がありますが、リンパ節には細菌などを除去するフィルターとしての役割があり、体を感染症から守ります。
しかし、免疫機能が弱まっている場合や、細菌やウイルスに感染した場合、リンパ腺が炎症を起こして腫れることがあり、これが脇の下のしこりとなります。リンパ節が腫れていることに気付いたら、炎症の原因と、感染の有無を調べるために病院で検査を受け、適切な治療を受けてください。
3番目の原因:リンパ腫
脇の下にしこりを見つけた場合、リンパ腫が原因で、リンパ節に炎症を起こしている可能性もあります。この場合のリンパ腫は、ホジキンリンパ腫、または非ホジキンリンパ腫で、そのどちらもガンの変種です。ステージⅠの5年生存率は、ホジキンリンパ腫が90%、非ホジキンリンパ腫が70~90%です。どちらのリンパ腫もBリンパ球(B細胞)と呼ばれる白血球から生じます。
この種類のガンは複数回に渡る化学療法を必要としますが、回数や、治癒するまでの期間の長さはもちろん人それぞれ異なります。現代のガン治療は大きく進歩していますので、希望を捨てず、努力と勇気、家族や友人の支えによって回復することは十分に可能です。
こちらの記事もご参考に:がんと闘ってphを調整する/5つのジュース
せつ腫症とリンパ腫を判別するために
まず、ストレスで参ってしまわないように、心を冷静に保ちましょう。脇の下にしこりを見つけたときはいつでも、できる限り早く医師に相談するのが最善の方法です。
リンパ腫はたいていの場合、微熱、睡眠障害、寝汗、体重の減少などを伴います。国立がん研究センターによると、通常は痛みのないしこりとしてあわられ、数週から数ヶ月かけあわられ、数週から数カ月かけ持続的に増大して病状が進むと、このしこりや腫れは全身に広がり、従って全身的な症状が見られるようになります。全身的な症状としては、先に述べたように、発熱、体重の減少、投函を伴うことがあり、これらの症状を「B症状」といいます。 リンパ腫があっても、これらの症状が現れないこともあるため、自己判断をせず、まず病院を受診してください。
引用された全ての情報源は、品質、信頼性、時代性、および妥当性を確保するために、私たちのチームによって綿密に審査されました。この記事の参考文献は、学術的または科学的に正確で信頼性があると考えられています。
- Zelenetz, A., Advani, R., Buadi, F., Cabanillas, F., Caligiuri, M., Czuczman, M., … Fayad, L. (2005). Linfoma No Hodgkin. Gaceta Mexicana de Oncología.
- Iglesias Rozas, J. (2009). Linfoma. Neurociencias.
- Calvagna, M. (2015). Forúnculo. Health Library: Evidence-Based Information.
- Sánchez Gaitán, J. C. (2013). Revisión bibliográfica: Forunculosis. Revista Médica de Costa Rica y Centroamérica, 70(608), 569-571. https://www.medigraphic.com/pdfs/revmedcoscen/rmc-2013/rmc134c.pdf
- Murillo, C., Escobar, P., Fuentes, E., & Alvarado, J. S. (2007). Linfoma y su expresión en patología mamaria. Rev Obstet Ginecol, 2(1), 49-52. http://www.revistaobgin.cl/articulos/ver/420